特集 日常生活を支える原子力技術
概要
我々の日常生活は、エネルギーはもとより医療や産業(農業、工業等)においても、放射線を含む原子力技術に支えられています。原子力技術は既に身近で利用され、日々の生活に役立っているものの一般には知られていない例も多くあります。一方、原子力技術については、リスクへの関心が高い側面もあります。昨年の令和5年度版原子力白書では、様々なリスク源に関するリスク認識についてアンケート調査を行いました。その結果として、科学的な安全性を伝えることだけではなく、信頼できる者とのコミュニケーションや、リスクに対するベネフィットの認識が、原子力技術の社会的受容性において重要な要素になると示唆されています。こうした背景を踏まえ、本年度の特集では国民の生活に大きく関係するエネルギー、健康、食・生活用品の各分野について、原子力技術の利用例とその貢献について紹介します。
1. はじめに
1-1 原子力技術の特徴
原子力の平和利用は、エネルギー利用と放射線自体の利用に大別されます。
エネルギー利用は、原子核の分裂(核分裂反応)、又は複数の原子核の融合(核融合反応)を利用するものです(図 1)。現在、実用化されている原子力発電では、主にウラン235(U-235)の核分裂反応により発生するエネルギーを利用します。1gのU-235の核分裂により発生するエネルギーは石油1.8tの燃焼エネルギーに相当します。核燃料は化石燃料の100万倍以上のエネルギー密度1を有しているといえます。核分裂反応で生じたエネルギーは熱エネルギーとして取り出され、高温の蒸気を作ることで火力発電と同様に発電機を駆動し電力に変換します。
図 1 核分裂と核融合の原理
(出典)原子力・エネルギー図面集,一般財団法人日本原子力文化財団ウェブサイト(2016年)
他方、核融合の最も身近な例が太陽です2。太陽からの光を利用した太陽光発電は、核融合のエネルギーを利用しているともいえます。核融合反応のエネルギー(フュージョンエネルギー)を利用する核融合発電は、現在、研究開発が進められており、今後のエネルギー源として期待されています。
放射線利用は、原子核の崩壊や核分裂に伴い放出される放射線や、加速器等を用いて発生させた放射線を利用するものです。放射線は、その透過性や電離作用(原子から電子をはじき出しイオン化した原子と電子に分離したり励起させる)(図 2)によって、医療、産業(農業、工業等)などの分野で利用されています。放射線の発生源・発生方法には様々な種類があり、その放射線の特性も様々です(表 1)。例えばレントゲン撮影のように、透過性の大きな放射線(X線、ガンマ線(γ線))は、物体内部の観察・検査に利用されます。また、放射線の電離作用により、分子の切断や分子同士の結合など、分子で構成される物質の性質を変えることができます。こうした特性は、がんの治療、農作物の品種改良、医療器具の滅菌や高分子材料の加工・改質など様々な分野で幅広く活用されています。
図 2 放射線の電離作用と透過力
(出典)環境省,放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料(平成26年度版,令和6年度版)(2015年,2025年)
表 1 放射線の種類と特徴 名称 構成 主な特徴 X線 電磁波 透過性が高いが電離作用は小さい γ線 β線 電子 透過性はα線よりも大きく、電離作用はα線よりも小さい 電子線 中性子線 中性子 透過力が高く核反応を起こす 陽子線 水素原子核 透過性が小さく電離作用が大きい α線 ヘリウム原子核 重粒子線注 炭素原子核等 注:α線よりも重いものを総称して重粒子線と呼ぶ
(出典)内閣府作成
1-2 日常生活を支える原子力技術
放射線を含む原子力技術は、我々の身の回りで広く利用され日常生活を支えています。
例えば、エネルギー利用としての原子力発電は、2023年度に我が国の発電電力量の8.5%を占め、脱炭素電源として電力供給で私たちの暮らしに貢献しています。
医療分野では、診断や治療で放射線が利用されます。診断では放射線の透過性を利用したレントゲン(X線)撮影やCT3検査、放射性同位元素(RI4)を投与して行うPET5検査やSPECT6検査が広く行われています。また、治療では放射線の電離作用を利用し、患部への放射線照射やRIを用いた放射性医薬品の投与によるがん治療が行われるようになりました。さらに、治療(Therapeutics)と診断(Diagnostics)がより密接に関連した「セラノスティクス(Theranostics)」医療が注目されており、難治がん、進行がんの治療に際して患者ごとに最適化された医療を提供できるものと期待されています。
農業分野では、放射線による品種改良(育種)のほか、害虫駆除、海外では食品の殺菌(食品照射)も行われています。
工業分野では、放射線の透過性を利用した非破壊検査により、橋梁等社会インフラの保守や製造業における品質確認など重要な役割を担っています。また、医療器具やペットボトルなど熱に弱いプラスチック製品の殺菌・滅菌、高性能なタイヤゴムの製造や電線被覆材の耐熱性向上などの高分子材料の改質等に放射線が利用されています。半導体製造における不純物添加や微細加工などにも放射線が利用されています。
本特集では、様々な分野で利用される原子力技術の中から、身近な貢献に焦点を当て、エネルギー、健康、食・生活用品等を支える原子力技術について紹介します。1-3 国民から見た原子力・放射線のイメージ
放射線を含む原子力技術は、エネルギー利用だけではなく様々な分野で我々の日常生活を支えています。このようなベネフィットがある一方で、原子力発電所事故や放射線被ばくに伴うリスクが強く認識される側面があります。一般財団法人日本原子力文化財団の「原子力に関する世論調査(2024年度)7」によれば、原子力に対するイメージとして「必要」「役に立つ」との回答がそれぞれ3割弱である一方で、「危険」「不安」との回答もそれぞれ約5割あります。
内閣府は国民が原子力・放射線のベネフィットとリスクをどのように認識しているのかを把握するため、2023年度に原子力・放射線を含む様々なリスク源に関するリスク認識に関する調査を実施し、原子力委員会はその結果を令和5年度版原子力白書にまとめました8。中でも、様々なリスク源について、それらが有するベネフィットへの認識と受容度との間に相関関係があることが示されています(図 3)。また、原子力技術における社会的受容度の向上において、政府や原子力関係者はベネフィットとリスクの両面について科学的、中立的な情報発信に努めることが重要であるとしています。
こうした背景を踏まえ、今回の白書では特集として原子力技術の身近さや日常生活への貢献についてまとめることとしました。この特集が原子力・放射線について、リスクだけでなくベネフィットを含めた両方の観点からの理解につながることを期待します。
図 3 リスク源における受容度とベネフィットの認識度合いの関係(2024年2月内閣府実施アンケート)
(出典)内閣府作成
2. エネルギーを支える原子力技術
2-1 我が国における原子力の位置付け
エネルギーは国民生活や経済活動の基盤としてなくてはならないものです。一方、我が国はすぐに使える資源に乏しく、エネルギー自給率は2023年度時点で約15.3%とG7加盟国の中でも最低となるなど、エネルギー安定供給上の脆弱性を抱えています。2025年2月に閣議決定された第7次「エネルギー基本計画」では、再生可能エネルギーや原子力など、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果が高い電源を最大限活用していくことが必要不可欠であると指摘しています。
その中で原子力は、燃料投入量に対するエネルギー出力が圧倒的に大きく9、数年にわたり国内保有燃料だけで発電が維持できる10準国産エネルギー源と位置付けられています。また、優れた安定供給性と技術自給率を有し、他電源と遜色ないコスト水準で変動も少ない脱炭素電源とされています。国民からの信頼確保に努め、安全性の確保を大前提に必要な規模を持続的に活用していくとともに、必要な脱炭素電源を確保するため、新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発・設置に取り組むとしています。
なお、原子力の発電コストについては、資源エネルギー庁の発電コスト検証ワーキンググループ11において、2040年に発電設備を新設・運転した場合の発電コストを一定の前提で機械的に試算すると、12.5円/kWh以上となりました(図 4)。また、ロシアによるウクライナ侵略開始後の国際的な燃料価格高騰の影響が残っていた2023年度においては、原子力発電所の再稼働が進む関西や九州エリアでは他のエリアに比べて電気料金が抑制傾向にあったとされています12(表 2)。さらに、脱炭素の観点では建設から閉鎖までのライフサイクル全体における発電量当たりの二酸化炭素排出量は、水力発電及び地熱発電に次いで低い水準にあると示されています(図 5)。
図 4 2040年における電源別発電コスト試算結果
(出典)総合資源エネルギー調査会基本政策分科会発電コスト検証ワーキンググループ,発電コスト検証に関するとりまとめ(2025年)
表 2 供給区域ごとの電気料金単価(2023年度実績)
(出典)資源エネルギー庁
注1: 技術カテゴリごとに算出した生涯発電電⼒量あたりのLC-CO2排出量を、各技術カテゴリに属するプラントの2008年度末の総設備容量で加重平均した値
注2: 原子力は、使用済燃料再処理、プルサーマル利用、高レベル放射性廃棄物処分等を含めて算出
図 5 電源別平均ライフサイクルCO2排出量
(出典)電⼒中央研究所,⽇本の発電技術のライフサイクルCO2排出量総合評価(2016年)を基に資源エネルギー庁作成
2-2 次世代革新炉
現在、我が国で研究開発が進められている次世代革新炉には、革新軽水炉、小型モジュール炉(SMR13)、高速炉、高温ガス炉や核融合炉があります14。このうち革新軽水炉については、既存の技術を利用しつつ安全性や運用性を向上すべく最新技術も採用し、民間事業者で実用化開発15が進められています。
東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故では、原子炉の基本的安全機能である「止める」「冷やす」「閉じ込める」のうち、地震発生時に原子炉を「止める」ことはできたものの、津波に起因する全電源喪失等により原子炉の冷却すなわち「冷やす」機能を喪失し、炉心損傷に至りました。さらに格納容器破損により「閉じ込める」機能も毀損したため、発電所外に大量の放射性物質が放出され、大きな被害をもたらしました。
この事故の教訓を踏まえて策定された新規制基準では、津波対策や電源対策とともに炉心損傷防止対策など重大事故(シビアアクシデント)の発生防止と影響緩和対策が強化されました。現在再稼働している原子力発電所は、こうした対策が講じられ、新規制基準に適合したものとなっています。
革新軽水炉は、この新規制基準も踏まえ開発が進められています。革新軽水炉では設計段階から新たな安全メカニズムを組み込むことにより、事故の発生リスクを抑制し、万一の事故があった場合にも放射性物質の放出を回避・抑制するための機能を強化し、より安全なものとなるように検討されています(表 3)。例えば、冷却機能については、電源や運転員の介入を必要としない静的安全システムや区画分離、設備の多重化・多様化、また、閉じ込め機能については炉心損傷事故時に溶融炉心を受け止めて冷却するコアキャッチャ、格納容器フィルタベント16等による性能強化などが検討されています(図 7、図 8、図 9)。
さらに、再生可能エネルギー等の導入拡大に伴う負荷変動や周波数変動に対応できるよう、出力調整機能の強化への検討も進められています(図 6)。
図 6 革新軽水炉における負荷追従性向上の概念例
(出典)三菱重工業株式会社,次世代革新炉開発の取組みについて,第5回原子力委員会[資料第2号](2025年)
表 3 革新軽水炉の安全性に関する技術的特徴(例) 項目 概要 耐震・耐津波性能強化 建屋の頑健化や低重心化等によって耐震性を向上
建屋の水密化等により津波耐性を向上炉心損傷防止対策 重力、圧力差、密度差などの自律的に機能するメカニズム(静的安全システム)により、電源や運転員の介入を必要としない炉心等の冷却機能を強化
区画分離等による多様化、多重化格納容器破損防止対策 コアキャッチャ(炉心溶融時に溶融炉心を受け止める専用の構造)によって溶融炉心を冷却しコンクリート損傷を防止するなど、閉じ込め性能を向上
格納容器フィルタベントの設置等により放射性物質の閉じ込め性能を向上航空機衝突対策 格納容器アウターシールドや原子炉建屋の頑健化等により航空機衝突への耐性を向上 (出典)内閣府作成
図7 福島第一原子力発電所事故の進展と革新軽水炉における対策例
(出典)日立GE,高経済性小型炉BWRX-300の技術的特長,及び国内外の動向等について,第4回原子力委員会[資料第1号](2025年)、東芝ESS,東芝の革新炉の取り組み,第3回原子力委員会[資料第2号](2025年)、三菱重工業株式会社,次世代革新炉開発の取組みについて,第5回原子力委員会[資料第2号](2025年)、電気事業連合会,原子力コンセンサス2024(2024年)を基に内閣府作成
図8 静的安全のメカニズム、放射性物質閉じ込め性能向上の概念例
(出典)日立GE,高経済性小型炉BWRX-300の技術的特長、及び国内外の動向等について,第4回原子力委員会[資料第1号](2025年)、東芝ESS,東芝の革新炉の取り組み,第3回原子力委員会[資料第2号](2025年)
図9 コアキャッチャの概念例
(出典)三菱重工業株式会社,次世代革新炉開発の取組みについて,第5回原子力委員会[資料第2号](2025年)
革新軽水炉は既存技術をベースとしており技術成熟度は高いと考えられますが、一方で、新たな安全メカニズム等、国内で初めて採用される技術もあります。これらを含め、規制基準への適合が不可欠であり、規制に係る予見性を高めるため、原子力規制庁と原子力エネルギー協議会(ATENA17)の間で革新軽水炉に関する技術的意見交換会が2024年12月から設けられました。2024年度は2回開催され、具体的な設計概念を例に重大事故等への対応などが事業者から説明されました。今後、原子力規制庁で規制上の論点等を整理し、1年程度をめどに原子力規制委員会に報告するとともに、規制上の取扱いに係る原子力規制委員会の議論に供すること等が予定されています。
その他の次世代革新炉については炉型ごとに特徴が異なっており、活用のされ方も様々です18。SMRは国内外の民間事業者において開発が進められています。2030年の運転開始に向けたプロジェクトも進行しており、日本企業も参画するなど、実用化に向けた取組が海外を中心に進んでいます。SMRでは外部電源なしで長期間の冷却が可能となるシステムの採用などによる高い安全性が期待されています。また小型のため、事故時の避難範囲が限定される可能性もあり立地柔軟性が高い、などの特徴を有すると考えられ、データセンター等を始めとする電力多消費設備への脱炭素・安定電源として注目されています。
高温ガス炉については、高温熱をいかした純国産のカーボンフリーの水素や熱の供給により、製鉄や化学などの素材産業の脱炭素化への貢献が期待されています。現在、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(原子力機構)においてHTTR19(高温工学試験研究炉)を活用した水素製造試験に向けた更なる挑戦が行われるとともに、英国との国際連携も活用し、産業界との幅広い連携により実証炉開発が産学官で進められています。
高速炉については、原子力機構において炉と燃料サイクルの集中的な研究開発を統括する研究開発統合組織が2024年7月に設置され、米国、フランスと連携しつつ、原子力関係閣僚会議で決定した「戦略ロードマップ」(2022年改訂)に基づき、実証炉の概念設計などの開発が進められています。高速炉は、ウラン資源を長期にわたって有効に利用することが可能となり、持続性のある原子力利用も期待されます。さらに、使用済燃料に含まれる半減期の長い核種を燃料に混ぜて燃焼(核変換)し半減期を短縮することができるなど、高レベル放射性廃棄物の減容化や有害度の低減、放射能の影響期間を大幅に短縮することが可能になると期待されています。近年、ロシア、中国やインドにおいて高速炉の開発が積極的に推進されており、例えばロシアの実証炉(BN-800)では全燃料をウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX20)燃料として運転するなど、既に欧米の実績を先行しています。
フュージョンエネルギーについては、「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」(2023年統合イノベーション戦略推進会議決定)を踏まえ、ITER(イーター)21計画の取組や、スタートアップを含めた官民の研究開発が進んでいます。2-3 世界における新規建設への取組
脱炭素電源及びエネルギー安全保障の観点に加え、電力需要の高まりに伴い、多くの国々において原子力発電所の新規建設が検討・推進されています。国際原子力機関(IAEA22)は2050年の世界における総発電量を約60,000TWhと推定しており、原子力発電はその内6.9%~12.8%を占めると予測しています(図 10)。また、データセンターやAI等による電力需要増加の見通しを背景に、米国の主要IT企業では、原子力発電事業への投資や新たな電力購入契約を行う動きもあります。
図 10 IAEAによる世界の発電量予測
(出典)IAEA, Energy, Electricity and Nuclear Power Estimates for the Period up to 2050(2024年)を基に内閣府作成
大型炉の新規建設については、米国では、2基の大型炉(AP1000)がそれぞれ2023年及び2024年に運転開始しました。また、電力需要の高まりを背景に、既設原子力発電所の運転延長や、一度廃止を決定した原子力発電所の再稼働に向けた取組も進められています。フランスでは、政府が改良型の欧州加圧水型原子炉(EPR232)を6基建設する計画とともに、更に8基の建設についても検討する方針を示しています。英国では、2025年3月末時点でEPRを2基建設中であり、更に2基の建設計画があります。英国政府はこれら4基に続く大型炉建設についても検討するとしています。このほか、大型炉については、中国で27基、ロシアで3基、韓国で2基などが建設中、ポーランド、チェコ等では導入に向けた検討が進められています。
SMRの開発については、民間事業者での取組が進んでおり、一部では立地に向けた具体的な規制の審査が始まっています。カナダでは、2030年にSMR(BWRX-300)の運転開始を目指す計画が進められており、2025年4月にはカナダ原子力安全委員会が建設許可を決定しました。また、ポーランド、エストニア等でもSMRの導入に向けた検討が進んでいます(図 11)。
図 11 諸外国におけるSMR建設計画
(出典)資源エネルギー庁,次世代革新炉の現状と今後について,第8回総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会 革新炉ワーキンググループ[資料1](2024年)
米国、カナダ、英国では、脱炭素化や原子力産業基盤強化に資するものとして、政府もSMR開発を支援してきました(表 4)。我が国においても、将来の環境変化や多様な用途・市場への展開を想定し、SMR等の開発への取組として日本企業の海外プロジェクトへの参画や研究開発の支援が行われています(図 12)。
表 4 主な諸外国におけるSMR開発に対する政府動向 国 政府動向 米国 ・2020年に初期予算1.6億ドルの先進炉実証プログラムを開始し、7年以内に運転開始を目指す実証試験、2030年代半ばに商業化を目指す概念設計等を支援
・2024年に総額最大9億ドルの第3+世代SMRプログラムを開始し、SMRの建設・初期導入等を支援カナダ ・2018年にSMR開発ロードマップを策定
・2020年にロードマップを踏まえた国家行動計画を発表し、関係組織・事業者を集結したチームカナダとして取り組む500個以上のタスクを提示英国 ・2020年に約3.8億ポンド規模の基金を設立しSMR開発に約2.1億ポンド、AMR開発に約1.7億ポンドを支援
・資金調達や用地確保を支援する政府機関GBNがSMRの支援対象を公募(出典)内閣府作成
図 12 SMR開発例
(出典)日立GE,高経済性小型炉BWRX-300の技術的特長,及び国内外の動向等について,第4回原子力委員会[資料第1号](2025年)、三菱重工業株式会社,次世代革新炉開発の取組みについて,第5回原子力委員会[資料第2号](2025年)
2-4 エネルギー利用に向けた課題
我が国では福島第一原子力発電所事故以降、原子力発電の長期的な見通しが得にくい状況が続き、原子力関連事業から撤退した事業者も存在します。また人材の面でも、多くの事業者が十分な人材を確保できていない状況が、一般社団法人日本原子力産業協会(原産協会)の調査から明らかになっています(図 13)。
図 13 原子力人材の人材確保状況(原産協会調査)
(出典)原産協会,原子力発電に係る産業動向調査2024報告書(2024年)
こうした影響は技術の維持・継承に影響を与えていると考えられます。内閣府の調査でも、経験・技能の継承が現在既に困難を生じているとする事業者も複数見られます(図 14)。
この対策の一つとして多様な人材の参画が考えられます。特に原子力分野でも女性の活躍は重要となります。実際に女性採用者を増加させている事業者は多くあります。しかし、科学技術分野を志望する女性が少ない面もあり、事業者の職場環境の改善に加え、我が国全体として科学技術分野における女性の増加に向けた取組が期待されます。こうした女性人材の活躍に向けた活動は世界的な動きとなっており、IAEAにおいても原子力分野における女性人材を増やすために奨学金やインターンシップの機会を提供するプログラムなどの取組が進められています。
図 14 原子力関連事業者が現在の業務について
経験・技能の継承が難しくなると考えている時期(出典)内閣府作成
原子力分野の人材育成とサプライチェーンの維持は、国際的にも課題となっています。近年、欧米で新設された大型炉は、初期計画よりも工期が延びる傾向が見られます。米国では35年ぶりの新規建設となったボーグル3号機は初期計画から7年24遅延しての運転開始となりました。2025年3月末時点で試運転段階にあるフランスのフラマンビル3号機は、同国内で16年ぶりの新規建設であり、12年25遅延したとされています。英国においても30年ぶりの新規建設となったヒンクリーポイントCが4年以上の遅延26を見込んでいます。このため、建設費用も初期計画より大幅に上昇しています(図 15)。このような工期延長等は、長期にわたり新設がなかったことなどに理由があるとされています。
英国とフランスでは原子力発電所を更に導入する方針であり、そのために必要となる人材育成に向けた取組が進められています。例えば、英国では2023年に政府がタスクフォースを設置し、原子力技能の維持に向けた検討を進めました。その結果を受けて2024年5月に発表された国家原子力技能戦略計画では、2030年までに4万人の新規雇用が必要になると試算し、産業界全体での連携、新規人材の拡大、既存人材への投資などに取り組むとしています。また、フランスでは産業界が中心となって、新規建設の予定基数に対して必要とされる各職種の人数を試算しており、必要人数を確保するための人材育成計画を検討しています。
我が国においても、労働力人口が減少していく中で、持続的な活用への環境整備、人材育成とサプライチェーンの維持・強化に向けた取組、またAIを含むIT化など人に頼らない仕組みの導入も重要です。政府としても人材育成やサプライチェーン維持に向けた対策を実施していますが、引き続き積極的な対策を講じることが求められています。
図 15 最近の原子力プロジェクトの初期及び現在の資本コスト見積りと建設期間
(出典)IEA, The Path to a New Era for Nuclear Energy(2025年)より内閣府作成
3. 健康を支える原子力技術
3-1 放射線を利用した診断・治療
放射線は医療分野でも画像診断及び治療に利用されてきました。近年では放射性医薬品(RIを含む薬剤)による核医学診断と核医学治療が急速に進んできています。
画像診断ではX線によるレントゲン撮影やCT検査などが広く普及しており、X線を体外から照射することで診断・検査をします。また、画像診断の中でも核医学検査(PET検査及びSPECT検査)は放射性医薬品を投与し、体内からの放射線を測定することによって、臓器や組織の形態だけでなく、体内の血流や代謝などの機能を検査するもので(表 5)、がん、狭心症や心筋梗塞などの心疾患、認知症や脳血管障害などの検査にも使用されています(表 7、表 8)。例えばPET検査ではがん等の有無、位置や広がりが、SPECT検査では脳や臓器での血流などが把握できます。特に脳血流の確認は、認知症の鑑別診断に貢献しています(図 16)。我が国では2022年時点で、PET検査が約70万件/年、シングルフォトン検査(SPECT検査及びシンチグラフィ検査)27が約110万件/年で年間合計180万件の検査が行われ28、これは、国民約70人に一人が年一回検査を受けることに相当します。
注: 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではない
図 16 アルツハイマー型認知症の画像的特徴(SPECT検査)
(出典)清水 聰一郎(東京医科大学),認知症診療医が抱く今後の脳核医学検査への期待と不安,第25回原子力委員会[資料第1号](2024年)
表 5 放射線を利用した主な診断法の概要 CT PET SPECT 放射線の種類 X線 陽電子注(消滅γ線) γ線 線源 X線管 RI(F-18等) RI(Tc-99m等) 原理 身体の全方位からX線を照射し、X線吸収率の差異を測定することで体内の断面を画像化する 陽電子を放出するRIを含む薬剤を投与し、陽電子消滅によるγ線を身体の全方位から測定することで薬剤の体内分布を画像化する γ線を放出するRIを含む薬剤を投与し、身体の全方位からγ線を測定することで血流などを画像化する 対象疾患 出血や梗塞、肺炎等の感染症、がん等 多くのがん、アルツハイマー病、脳血管障害等 パーキンソン症候群、てんかん、脳腫瘍、心臓疾患等 注:電子と同じ質量を持ち電荷が正である電子の反粒子
(出典)内閣府作成
放射線による治療(放射線治療)は、放射線の電離作用によりがん細胞等の組織に損傷を与えるものです。体の外から放射線を照射する外部照射と、体の内側から患部に照射する内部照射があります。
外部照射による放射線治療は長年行われてきた手法であり、X線や電子線などが使用されます。一方で、X線はがん細胞以外への影響がコントロールしにくいこと、電子線は表在性のがん細胞等にしか適用できないことなどの課題もありました。これに対し、陽子線や重粒子線29を用いた治療が実用化されています。陽子線や重粒子線は体内のがん細胞を狙って照射することで、従来の放射線治療では効果が小さかったがんにも効果を発揮します。また、近年の治療の取組にホウ素中性子補捉療法(BNCT30)もあります。これは、ホウ素10(B-10)を結合させた、がん細胞に集積する医薬品を投与し、外部からの低エネルギー中性子照射によりB-10が核変換する際に発生するアルファ線(α線)をがん細胞照射に利用するものです。これらの治療法には既に保険適用されているものもあります。国際的にも我が国の先進的な取組であり、陽子線、重粒子線治療やBNCTの施設については、海外への輸出実績もあるなど我が国からの輸出が期待される分野ともなっています。
一方、内部照射による放射線治療には、核医学治療と密封小線源治療があります。核医学治療では、放射性医薬品の点滴や内服によって、がん等を治療します。核医学治療で使用する放射性医薬品は、放射線を放出するRIと、がんへの標的選択性のある薬物を組み合わせたもので、周囲の細胞になるべく影響を与えずがん細胞を破壊することができるものとして注目されており、国内外で開発が進められています。既にヨウ素131(I-131)やルテチウム177(Lu-177)など、一部のRIを利用した放射性医薬品は実用化されています。
また、密封小線源治療は、RIを含む容器(カプセル)を体内に挿入・留置し、患部に集中的に高線量の放射線を照射する治療法です。
このように放射線は、その性質に応じて様々な診断・治療に活用されています(図 17、表 6)。一方で、他の医薬品と同じく副作用も存在することから、最適な治療方法を探る研究も重要となっており、適正な使用が必要とされます。
図 17 外部照射/内部照射による治療の模式図
(出典)内閣府作成
表 6 医療分野で活用される放射線 照射方法 線源 利用する放射線 用途例 外部照射 加速器 電子線 がん治療、ケロイド治療 X線 X線検査、CT検査 がん治療 中性子線 ホウ素中性子捕捉療法:BNCT(α線によって治療) 陽子線・重粒子線 がん治療 RI γ線 がん治療(ガンマナイフ) 内部照射 α線 がん治療、密封小線源治療 β線 がん治療、密封小線源治療 γ線 SPECT検査、密封小線源治療 陽電子 PET検査(γ線の検出によって検査) (出典)内閣府作成
3-2 放射性医薬品の研究開発と将来性
現在、核医学治療では、α線やベータ線(β線)を放出する核種を活用した放射性医薬品が既に一部で製品化され、並行して多くの放射性医薬品が各国で開発中です。また、国内においても、既に認可されている医薬品の適応疾患の拡大も含む研究開発、臨床試験が進められています(表 10)。例えば、α線ではアスタチン211(At-211)やアクチニウム225(Ac-225)など、β線では銅64(Cu-64)、I-131、Lu-177などの放射性医薬品開発が進められています。
特に、At-211を利用した医薬品については、At-211に関する研究論文の約半数が我が国からの報告であるなど、我が国ではRIの基盤技術から医薬品までの幅広い技術領域で研究が行われており、研究開発に優位性が見られます(RI製造については3-3参照)。こうした中、福島県立医科大学、大阪大学でAt-211を使った医薬品の第I相試験(治験の第一段階の試験31)が進められています。また、Cu-64を利用した医薬品については、第Ⅲ相試験が国立研究開発法人国立がん研究センター等において進められています。
BNCTについても、既に一部実用化がされていますが、更なる適応疾患の拡大などに向けた研究開発が進められています。
新たな放射性医薬品が開発され、又は適用可能な疾患が増えると、核医学治療の市場規模も大きくなります。経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA32)の会議において製薬企業からは、市場規模が2030年には2024年に比して放射性治療薬で約5倍、診断薬で約1.5倍となるとした報告もあります。
表 7 PET検査に用いられる主な核種と診断内容 核種 診断内容 F-18 ・がんの検査や治療効果の評価など
・虚血性心疾患における心筋バイアビリティの検査など
・てんかんの検査
・アルツハイマー病の原因と考えられている脳内のアミロイドβの蓄積の評価O-15 ・脳血管障害の検査など
・脳SPECTで異常と判定された患者に対する手術の必要性の選別N-13 ・虚血性心疾患の血流イメージング 注:保険適用されていないが、C-11なども利用されている
(出典)内閣府作成
表 8 SPECT検査に用いられる主な核種と診断内容 核種 診断内容 Tc-99m ・骨に転移したがんの検査など
・骨疾患の検査など
・脳梗塞の検査
・脳腫瘍の検査
・心臓疾患の検査I-123 ・脳梗塞などの脳血管障害の検査
・パーキンソン病やレビー小体型認知症の検査Tl-201 ・心臓疾患の検査
・脳腫瘍や肺腫瘍などの検査
・副甲状腺疾患の検査Ga-67 ・腫瘍位置の特定や治療効果の判定
・炎症位置の特定や治療効果の判定Kr-81m ・慢性的な閉塞性肺疾患における呼吸機能の検査 In-111 ・骨髄の造血機能の評価 I-131 ・甲状腺がん転移巣の発見 (出典)内閣府作成
表 9 製品化されている主な治療用放射性医薬品の核種と対象疾患 核種 対象疾患 I-131 褐色細胞腫・パラガングリオーマ、甲状腺がん、甲状腺機能亢進症 Y-90 悪性リンパ腫 Lu-177 ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍 Ra-223 骨転移のある去勢抵抗性前立腺がん (出典)内閣府作成
表 10 臨床試験第Ⅲ相試験段階の主な治療用放射性医薬品の核種と対象疾患 核種 対象疾患 Cu-64 再発・難治性の悪性神経膠腫 I-131 固形腫瘍 Lu-177 転移性ホルモン感受性前立腺がん 注:海外では急性骨髄性白血病に対するI-131、膵消化管神経内分泌腫瘍に対するLu-177は第Ⅲ相試験段階。Ac-225は海外において第Ⅰb/Ⅲ相試験段階。At-211は国内において第Ⅰ相試験段階
(出典)内閣府作成
3-3 医療用RI製造・供給の取組状況
核医学診断及び核医学治療とそれらの研究開発の進展に伴い、放射性医薬品に必要な医療用RIの製造と供給の確保が世界的にも重要になっています。現在、製品化されている放射性医薬品に使用されるRIについて、原料から医薬品として投与されるまでの主なサプライチェーン例を図 18に示します。これらのうち、SPECT検査で数多く使用されるテクネチウム99m(Tc-99m)はモリブデン99(Mo-99)の崩壊により生成されるため、Mo-99の安定的な確保が必要とされています。また、その他のRI医薬品の核種についても、核種によっては供給できる国が限られていることもあり、それぞれの核種についてサプライチェーン確保の取組が各国で進められています。
図 18 EUにおける放射性医薬品の主なサプライチェーンの概要
(出典)エム・アール・アイ リサーチアソシエイツ株式会社,原子力発電分野及び医療分野における原子力技術利用に関する基盤的調査成果報告書(2025年)
<主な医療用RI等の製造・供給>
SPECT検査に利用されるTc-99mの原料となるMo-99は、製造シェアの高いカナダ、オランダの原子炉が2009年から2010年にかけて停止し、世界的な供給不足が発生しました。このため、世界各国で新型原子炉の建設や加速器を用いた代替手段によるMo-99の生産に向けた研究開発が進められています。現在、我が国では原子力機構が研究炉JRR-333を活用し、Mo-98を原料とする製造技術(中性子放射化法)の開発を進めています。
Ac-225はα線治療において有用なRIと期待され、世界各国で研究開発や治験が進められています。主な原料がトリウム229(Th-229)であり、この供給は米国、ロシアなど一部の国でのみ可能とされます。現在、世界的な需要に対して供給が全く追い付いていないとされており、まず医薬品開発に向けた量の確保が課題とされます。代替生産手段として我が国では、ラジウム226(Ra-226)を原料とし、原子力機構の高速実験炉原子炉施設「常陽」における中性子照射、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST34)や東北大学における民間事業者との共同研究において加速器を用いた陽子照射や電子線照射などの研究開発が予定、又は進められており、加速器を使った手法では一定量のAc-225の製造が報告されています。一方で原料がRa-226に限られるため、現在、世界各国でRaの確保を進める取組が行われています。また、IAEAではRa-226について、メンバー国間での再利用を促進するための場を設けています。
At-211はα線放出核種で、半減期が7.2時間と短いことから輸入は難しいため、国内での製造が不可欠となります。At-211はビスマス(Bi)を原料とする方法と、ラドン211(Rn-211)を原料とする方法があります。我が国ではBiを原料に大阪大学、福島県立医科大学、QST及び理化学研究所(理研)の加速器で研究用にAt-211が製造され、研究機関へ提供されています。特に、2023年には理研において、他加速器施設への応用も可能となるAt-211の大量製法が確立されています。また、文部科学省の支援を受けた大阪大学が中心となり、大学や研究機関による「短寿命RI供給プラットフォーム」を組織し、それぞれの加速器で製造されたAt-211などのRIを供給する取組が進められています。さらに大阪大学では民間事業者と連携し、At-211専用加速器の設置などの取組を進めています。我が国のAt-211の研究開発は世界においても先進的な取組であると考えられ、今後At-211を利用した医薬品への研究開発が期待されます。
Lu-177はβ線放出核種で、現在既に放射性医薬品として販売されているものもあります。Lu-177の製造方法は2通りありますが、高線量の中性子を照射する必要などがあるため、現時点でLu-177を使った医薬品は全て海外からの輸入となっています。国内では大学や原子力機構において研究用途でのLu-177の製造が行われています。
B-10は中性子を受けた際にα線を放出する核種です。BNCTへの利用のためには高い純度が必要とされており、我が国の民間事業者が供給しています。
国内でのRI製造技術はこれまでの原子力技術の蓄積に支えられており、我が国の原子力技術のサプライチェーンの維持が医療分野においても重要となっています。<世界各国の医療用RIの安定供給等に向けた取組>
OECD/NEAでは、医療用RIの安定供給を目的としてHLG-MR35グループが設立されています。参加国は18か国で、我が国も設立当初からのメンバーとなっています。また、国際ワークショップの開催を通じて、医療用RIの国際的供給網の構築を図っています。
米国では2012年に医療用放射性同位元素生産法を制定し、政府が民間事業者のプロジェクトを支援して国内でのMo-99生産能力拡大を推進しています。2021年には、民間事業者3社に対して約8,500万ドルを拠出することで海外に依存していたMo-99の国内供給基盤の確立を目指しています。
カナダはMo-99の世界的な供給国でしたが、2018年にNRU原子炉が閉鎖したことにより、大量生産能力が失われました。医療用RI分野についてはカナダ医療アイソトープエコシステム(CMIE36)を立ち上げ、カナダの戦略イノベーションファンドからCMIEへ約8,000万カナダドルの投資を行っており、これを元に2023年には、CMIEはMo-99供給基盤の再構築と強化に向けて5年間で最大3,500万カナダドルの支援を行う方針を示しました。また、Ac-225製造、薬剤製造等の包括的な研究に関しては2023年に2,400万カナダドルの支援を行うこととしています。
欧州連合(EU37)は2021年に採択したSAMIRA38 行動計画の中で医療用RIの安定供給を重要項目として組み込みました。行動計画の枠組みの中で、医療用RI製造のための原子炉等の建設、既存原子炉の改修や効率的な利用に向けた取組を進めています。また、行動計画に基づいて実施されている欧州RIバレーイニシアティブ(ERVI39)では、海外サプライチェーンへの依存度低減、医療用RI製造の効率改善、新たな製造技術の開発に向けた研究促進に向けた取組などを進めています。EUの研究開発支援施策であるホライズン・ヨーロッパにおいても放射性医薬品に対する研究支援により、At-211、Lu-177を利用した医薬品への研究開発などが行われています。
IAEAは2022年にがんの診断や治療における世界の地域間での不平等の解消に向け「Rays of Hope」を立ち上げました。同プロジェクトでは放射線安全に関する規制やインフラの整備・強化、品質管理、指導、訓練及び機器の提供を実施しています。3-4 核医学診断・核医学治療の課題
医療用RIは、比較的製造しやすいPET検査用の核種を除くと、国際的に見ても限られた国の研究炉等によって製造されており、我が国は輸入に依存しています。医療用RIの供給は、主にベルギー、オランダ、ポーランド、南アフリカ、オーストラリアなどからとなっていますが、輸入に依存することで、海外原子炉の老朽化やトラブルにより供給が不安定になりやすいだけではなく、半減期が短く輸入に適さない核種を用いた放射性医薬品の利用は難しくなります。
このような背景から、原子力委員会は2022年に、医療用RIの国産化、研究開発から実用化、普及に至るまでの取組を順次一体的に推進するため、「医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプラン」を策定しました。同アクションプランでは、原子力機構の研究炉JRR-3等を活用し、可能な限り2027年度末にMo-99の国内需要の約3割を製造すること、原子力機構の常陽を活用し、2026年度までにAc-225の製造実証を行うなどの目標を掲げています。さらに、実際に医療用RIの製造が可能となった場合であっても、医薬品としての精製手法、流通のための仕組みなど検討が必要な課題があります。
また、放射性医薬品の普及を目指す上では医療用RIの製造だけでなく、臨床で使用する医療機関の整備も重要です。
医療機関は放射性医薬品を使用する際に、患者以外の放射線被ばくを防止する観点から構造設備等の規制に対応する必要があり、例えば、治療を受けた患者内部の放射性物質による患者周囲への外部被ばくや、その排泄物、呼気に含まれる放射性物質による被ばくを防止するために排気・排水設備を備えた放射線治療病室を設置する必要があります。放射性医薬品の使用ニーズが高まり、病院の施設の大規模工事を要する場合も想定されます。このため、法令及び関係ガイドラインに基づき一部の放射性医薬品を使用する場合には、適切な防護措置及び汚染防止措置を講じた特別措置病室として放射性医薬品を投与された患者を入院させることができるよう対応する病院もあります(図 19)。このような医療機関における施設の制約などにより、国内での治療需要に供給が追い付かない状態が続き、国内で数か月以上治療を待機する患者も一定数存在するとされています40。
また、放射性医薬品等の廃棄物の処理・処分の規定に係る仕組みの検討も重要です。短半減期である既存の4核種(C-11、N-13、O-15、F-18)のPET製剤廃棄物は、所定の手続により一定期間後は放射性廃棄物でないものとして取り扱うことができます。今後使用される可能性のある新規PET製剤についても、同様の保管管理の仕組みとすることができるのか検討されています。また、放射性医薬品もより合理的な廃棄の仕組みとなることが期待されます。
このような製造・供給や施設、廃棄物等の課題とともに、核医学に特化した専門医や技師、医学物理士などの医療関係職種の人数が限られていることも課題として指摘されています。患者が核医学治療を円滑に受けられるように、関係する省庁やステークホルダーが連携して課題への対応を進めていくことが重要となっています。
図 19 核医学治療を行う特別措置病室の例
(出典)高野祥子(横浜市立大学),ルテチウム-177を用いたセラノスティクスに係る当院の取り組み,第3回原子力委員会[資料第1号](2025年)より内閣府作成
4. 食・生活用品等を支える原子力技術
原子力技術は、より身近な日常生活においても大きく貢献しています。農業分野での品種改良や、産業分野における殺菌、ゴム改質、半導体製造等多くの利用実績があります。
4-1 品種改良で用いられる放射線
農作物の栽培においては、温暖化や干ばつなどの気候変動、病害や虫害、収穫量の向上などの様々な課題に対応できるよう品種改良(育種)が行われてきました。中でも放射線育種は自然環境下でも起こり得る突然変異を放射線により人工的に誘発することで育種期間を短縮できる有用な技術の一つです(表 11)。
表 11 育種技術の概要 育種技術 概要 課題 交配育種 違った形質を持った品種を掛け合わせる 目的の形質を得るために時間と労力がかかる 突然変異育種 (化学変異剤処理、放射線照射) 人為的に突然変異を誘発する 目的とする形質のみを改変できないため、ある程度の交配育種を経る 突然変異育種
(ゲノム編集)人為的に目的の突然変異を起こす 目的の形質を得るために遺伝子に関する情報が明らかにされている必要がある 遺伝子組換え利用育種 外来遺伝子の導入により目的の遺伝子を発現あるいは抑制する 目的の形質を得るために遺伝子に関する情報が明らかにされている必要がある (出典)内閣府作成
4-2 放射線育種の世界的取組
近年の温暖化などの気候変動に対しては、温室効果ガスの削減などの「緩和」と同時に新たな環境に対応していく「適応」の取組が重要となっています。国連気候変動枠組条約締約国会議(COP41)においても「適応」に関して「気候変動に強い食料・農業生産と食料の供給・流通を実現」することが挙げられています。こうした中、海外においても放射線育種による気候変動に対応した品種改良に向けた取組が実施されています。
IAEAにおいても、食料安全保障の確保のための支援の枠組みであるAtoms4Foodにおいて、国連食糧農業機関(FAO42)と共同で、各国での原子力・RI技術の使用を支援しています。Atoms4Foodのプロジェクトの一つである作物品種改良プロジェクトでは、放射線育種技術の開発と実装において加盟国を支援しています。例えば、パキスタンでは、気温上昇に適応できる豆の新品種を開発するための放射線育種を進めています。また、バングラデシュでは、気候変動や人口増加に適応するため、極限条件に耐性がある高品質で高収量のイネの新品種の開発に取り組んでいます。
我が国が主導するアジア原子力協力フォーラム(FNCA43)においても、放射線育種を通じた各国への協力が行われています。2024年12月開催の25周年記念会合において発出された共同コミュニケでは持続可能な農業の発展に向けた活動を引き続き行うこととしており、その取組が高く評価されています。FNCA放射線育種プロジェクトでは、アジア各国の人々にとってニーズの高い作物を対象として育種技術を利用することで、病害、虫害、干ばつなどに強い品種や、より収穫量が多く高品質な品種を開発することを目指しています。これまでの活動において、持続可能な農業に貢献し得る早生、高収量、ストレス耐性などの有用形質を有する突然変異系統が得られ、いくつかの品種は実用化され一定の経済効果をもたらしています。また、放射線育種マニュアルや放射線育種論文データベース等も作成されています。さらに、こうした放射線育種技術について、QST高崎量子技術基盤研究所を活用した人材育成の協力も行われており、アジア圏の多数の技術者、研究者の育成に貢献しています。4-3 日本における放射線の農業への貢献
放射線育種は日本でも古い歴史を持ち1950年代から利用されています。気象の変化や病害、虫害、土壌の有害物質などの様々な環境条件に対応する品種が開発されており、農薬の使用を減らすことによる環境負荷の低減や食料自給率の向上に一定の役割を果たしてきました。また、RIを使ったイメージング技術(RIイメージング)により、植物の環境への反応を把握することで、気候変動に対する食料確保への貢献の観点でも今後の研究が期待されます。
以前からγ線照射による新品種が多く開発されていますが、2000年代に入ってからはイオンビーム44の照射によって育成する手法が使用されるようになっています。イオンビームでは最適な照射エネルギー量を設定できるため、γ線と比較して効率よく目的とする変異種45を得ることができます。イオンビーム照射により作成され、注目されている有用な変異体46として、バイオ燃料に向けた高成長な微生物などの研究が進められています(図 20)。さらに、イオンビーム照射による育種から得られた変異体を交配親として、何代もかけて栽培、戻し交配、選抜を繰り返して、カドミウムなどの重金属低吸収性イネ品種の交配育種に成功しています。また、イオンビームの種類・スピード・照射する粒子数を目的に応じて調整し、照射を行うなど品種改良技術も開発が進んでいます。
図 20 イオンビーム照射による変異体の研究
(出典)理化学研究所,放射線を利用した育種研究について,第2回原子力委員会[資料第1号](2025年)を基に内閣府作成
また、RIイメージングにより植物内部の炭素等の動態を可視化し、植物の栄養獲得のメカニズム解明等に資する研究が進められています。例えば、炭素11(C-11)により標識した二酸化炭素(11CO2)を光合成により吸収させることで、植物の中の栄養の動態を見ることができます(図 21)。特に作物の生産性向上のためには、根の周辺における栄養獲得のメカニズム47解明が重要であり、RIイメージングの活用が研究されています。
図 21 イチゴ果実内部に運ばれる糖
(出典)河地有木,RIイメージングの研究について~植物RIイメージング研究と未来の農業に資する栽培技術の創出に向けて~,第12回原子力委員会[資料第1号](2025年)
農業における生産性向上は、農業従事者が減少する我が国において重要な取組であり、RIイメージング技術の貢献が期待されています。我が国においては、福島国際研究教育機構(F-REI)がその拠点となるべく研究開発が進められています。
4-4 生活用品等に用いられる放射線
放射線技術は我々が日常で使う生活用品等についても用いられています。
<医療器具>
医療器具の滅菌では、高温蒸気で滅菌する方法(オートクレーブ)や酸化エチレンガスと微生物のタンパク質等を化学反応させて滅菌する方法(EOG48滅菌)と並んで、放射線で滅菌する方法があります(図 22)。オートクレーブでは、ガラス製品やメス、ピンセットなどの手術用器具が滅菌されていますが、耐熱性のないプラスチック等には使用できません。EOG滅菌は、カテーテルなどのゴム製品等に用いられていますが、有毒ガスを扱うため工程管理が複雑であるなどのデメリットがあります。放射線滅菌では、ナイロン製縫合糸、ガーゼ付絆創膏や手術用手袋などの滅菌に用いられており、対象が包装された状態でも滅菌が可能などのメリットがあります。紫外線でも滅菌が可能ですが、エネルギーがより高く深部まで浸透する放射線の方が滅菌に適しています。なお、放射線照射により劣化のおそれがある器具(液薬ボトルや処置具シースなどの四フッ化エチレン(フッ素樹脂)を含んだ器具)があることや、処理装置が大型であるなどのデメリットもあります。
図 22 放射線滅菌施設
(出典)照射施設,ラジエ工業株式会社ウェブサイト(2025年)を基に内閣府作成
<プラスチック製品>
より身近なプラスチック製品にも滅菌を目的として活用されています。例えば、ペットボトル飲料の生産工程において、飲料を充填する前のペットボトルに対し、電子線照射による滅菌を行っています(図 23)。
図 23 ペットボトル滅菌に用いる電子線照射装置
(出典)清涼飲料ボトリングシステム,澁谷工業株式会社ウェブサイト(2025年)
<自動車タイヤ、電線被覆材等の高分子材料>
放射線の持つ分子構造を切断する効果が活用される事例として、自動車のラジアルタイヤの強度向上や電気コード被覆材の耐熱性向上があります。高分子素材に放射線を照射することにより、分子構造の一部の結合が切断されて、架橋反応などの新たな結合が起こり改質されます(図 24)。これによりゴムの機械的強度や被覆材等の耐熱性が向上します。
図 24 架橋反応
(出典)暮らしのなかの身近な放射線,北陸原子力懇親会ウェブサイト(2025年)
<マスクや消臭スプレー>
放射線を高分子に照射すると、分子構造の一部が変化し、結合が切断されて反応性の高い部位(ラジカル)が生成されます。そこに別の高分子やモノマーを結合(グラフト)させることで、新たな機能を付加することができます。この効果により、例えば、マスクでは、抗ウイルス性が高い銀を素材に付加させることで効果が長持ちする製品が開発されています。また、臭い吸着の機能がある高分子を結合させ、消臭効果を高めた消臭材や消臭スプレーが販売されています。
<半導体>
放射線は、半導体産業でも使われています。半導体の製造工程では、中性子線が活用されています。半導体は、高純度のシリコン(Si)ウェハ49にリン(P)などの不純物を添加(ドーピング)することで作られます。これにより、半導体の電気的特性を制御することが可能になります。中性子線を高純度のシリコンウェハに照射すると、シリコン中のSi-30が中性子を吸収してSi-31に変化し、その後β崩壊を経て安定的なP-31へと転換されます(図 25)。このような中性子転換ドーピングにより、ウェハ全体にわたって極めて均一なドーピングが実現できます50。ドーピングのほか、半導体ウェハ上に微細なパターンを形成する工程においても放射線が活用されることがあります(放射線リソグラフィ)。
図 25 中性子線によりSiにPをドープする過程の概略
(出典)内閣府作成
<手荷物検査等>
放射線を用いた撮像による診断は医療だけではありません。空港等における手荷物検査では、X線が活用されています。検査機器から出るX線は微弱であるため、手荷物の放射化等の心配はありません。近年では、保安検査の量的・質的向上を目指すべく、保安検査機器の高度化が進められ、CT型X線検査機や爆発物の有無を検知する高性能X線検査装置などが導入されています。
5. 原子力委員会メッセージ:私たちの生活と原子力技術への理解
本年度の原子力白書の特集では、「日常生活を支える原子力技術」をテーマとし、エネルギー、健康、食・生活用品等の分野における様々な利用の現状や、近い将来の実現が期待される研究開発について、原子力技術が私たちの日常生活を支えている基盤的な技術であることを紹介したいと考え、取り上げました。
原子力技術の利用に当たっては、福島第一原子力発電所事故の反省・教訓が原点となります。安全性の確保が大前提であることは、エネルギー分野以外における原子力技術の利用についても共通の理念です。
今回特集で紹介した原子力技術は、安全文化の醸成を含めた不断の安全性の確保に向けた取組の下で利用され、日常生活に貢献している技術です。また、原子力技術は今後の研究開発により、更に発展が期待され、私たちの暮らしにより貢献ができる技術でもあります。エネルギー分野では、革新軽水炉の実現もさることながら、将来的には高速炉や核融合炉の実現により、相当の長期にわたる安定的なエネルギー確保が可能となることが期待されています。また、医療分野の放射性医薬品は、これまで治療が難しかったがん等に対し効果的な薬となることが期待されます。このように、原子力技術は日常生活に役立つとともに、将来の人類全体の課題を克服できる可能性を持つ技術でもあります。その点では、特に若い研究者の皆様に是非チャレンジしていただきたい分野です。
令和5年度版原子力白書の委員会メッセージでも述べたように、原子力技術の利用については、社会全体としてのリスクとベネフィットを科学的かつ多面的に評価し、それを国民の皆様と共有することが重要です。例えば、原子力発電所の事故や放射性医薬品の副作用などのリスク面とともに、それらのベネフィットについても共有することが重要です。他方、原子力技術の利用は消費者にネガティブな印象を与えやすいため公表に積極的ではない傾向もありました。その点でも、この特集が原子力技術の利用についてお知らせする一助となれば幸いに思っています。また、こうした情報発信においては、令和5年度版原子力白書にあるとおり、国はもとより原子力技術を扱う関係者が、科学的かつ中立的な情報発信に努めることにより、国民の信頼を得ていくことが大切となります。原子力関係者の不断の努力が期待されます。
本特集では、原子力技術の利用に係る課題についても紹介しています。人材育成やサプライチェーンの確保、医療利用における廃棄物対策など、中長期的視点をもって、技術開発などの支援、規制を始め、利用環境の整備等、原子力技術を中長期にわたり身近で役立つものとしていくためにも総合的な取組が期待されます。
原子力委員会としては、適切に原子力技術の利用がなされるように今後とも中立的な立場で積極的に分かりやすく発信するよう取り組んでまいりたいと考えています。
脚注
- 少量の燃料で多くの電力を発電できる。詳細は第2章2-1-3「エネルギーの安定供給と原子力」を参照
- 太陽の核融合は、四つの水素から最終的に一つのヘリウムができる反応。エネルギー利用分野において研究開発の対象としている反応は重水素とトリチウムの核融合
- Computed Tomography(コンピュータ断層撮影)
- Radioisotope
- Positron Emission Tomography(陽電子放出断層撮影)
- Single Photon Emission Computed Tomography(単一光子放射断層撮影)
- https://www.jaero.or.jp/poll/
- 詳細は令和5年度版原子力白書「特集8.原子力・放射線を含む様々なリスク源に関するリスク認識についての調査」参照
- 第2章図 2-7「100万kWの発電設備を1年間運転するために必要な燃料」を参照
- これに対し、天然ガスは約3~5週間、石炭は約4~6週間、石油は約200日
- 資源エネルギー庁総合資源エネルギー調査会基本政策分科会の下に設置
- 2010年以降の電気料金の推移に関しては第2章図 2-8「我が国の電気料金の推移」を参照
- Small Modular Reactor
- 革新軽水炉以外の革新炉に関しては第8章8-2-1「基礎・基盤研究から実用化までの原子力イノベーション」を参照
- その他の革新炉は原型炉や実証炉の建設・運転を目指している
- 格納容器の圧力が上昇して破損することを防ぐため、重大事故時等に格納容器内の気体を外部に排出する措置
- Atomic Energy Association
- 詳細については第8章「原子力利用に向けたイノベーションへの取組」を参照
- High Temperature Engineering Test Reactor
- Mixed Oxide
- ITERはラテン語で「道」を意味する
- International Atomic Energy Agency
- European Pressurised Reactor
- 2013年に着工、当初2016年運転開始する計画が2023年7月に遅延
- 2007年に着工、当初2013年運転開始する計画
- 2018年に着工、当初2025年運転開始する計画が2024年1月時点で2029年から2031年にかけての運転開始を見込む
- SPECT検査は、シンチグラフィ検査(放射性同位元素で標識された薬剤を体内に投与し、放出される放射線を画像化することで薬剤の分布を調べる検査)によって得られた平面画像を再構成することで断層撮影を行うものであり、使用する核種は同一であるため、まとめてシングルフォトン検査と呼ばれる
- (出典)公益財団法人日本アイソトープ協会医学・薬学部会全国核医学診療実態調査専門委員会,第9回全国核医学実態調査報告書(2023年)
- α線(He-4の原子核)よりも重いものを総称して重粒子線と呼ぶ
- Boron Neutron Capture Therapy
- 市販前に行われる治験は、一般的に第I相試験から第Ⅲ相試験までの3段階に分類され、承認後、市販後に行われる試験を「製造販売後臨床試験(第Ⅳ相試験)」と呼ぶ
- Organisation for Economic Co-operation and Development/Nuclear Energy Agency
- Japan Research Reactor No.3
- National Institutes for Quantum Science and Technology
- High-level Group on the Security of Supply of Medical Radioisotopes: 医療用RIの安定供給に関するハイレベルグループ
- Canadian Medical Isotope Ecosystem
- European Union
- Strategic Agenda for Medical Ionizing Radiation Applications
- European Radioisotope Valley Initiative
- (出典)日本核医学会分科会 腫瘍・免疫核医学研究会 甲状腺RI治療委員会,甲状腺癌の放射性ヨウ素内用療法におけるRI治療病室稼働状況の実態調査報告(第5報)」(2019年)
- Conference of the Parties
- Food and Agriculture Organization of the United Nations
- Forum for Nuclear Cooperation in Asia
- 育種の分野では主に、Heより重いイオン(電荷を帯びた原子)を加速したもの
- 変異によって元の生物種から別の種類に分類される個体
- 元の遺伝情報から何らかの変異が生じた個体
- 植物が土壌から栄養を得るために、根の近傍では、根から分泌液を放出することで養分を溶かし、吸収・利用しやすくしている
- Ethylene Oxide Gas
- 半導体の本体部分ともいえる、ICチップのもととなる基板材料
- 中性子によるドーピングのほか、イオン源を電磁場により加速させウェハ表面に打ち込む方法等もある

























