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メールマガジン
第11号 原子力委員会メールマガジン 2008年7月18日号
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    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
 2008年7月18日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━2008.7.18━━
┣ トピックス   近藤委員長からひとこと 「カナダ原子力公社」
┣ 定例会議情報  原子力の革新的技術開発ロードマップの決定 など
┣ 部会情報    政策評価部会「放射性廃棄物の処理・処分」意見募集中!
┣ 読者コーナー  ご意見やご感想を募集中です!
┣ 事務局だより
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※ メールマガジンをより良いものにするため、皆様のご感想やご意見を募集
  しています!送付先等は「読者コーナー」をご覧ください。

━・・・━ トピックス 近藤委員長よりひとこと━・・・━━・・・━

カナダ原子力公社(AECL)のNRU炉は、短寿命の医療用ラジオアイソトープで
あるMo99の世界の3大生産炉のひとつである。(他はベルギー、南アフリカ、
なお2016年からはロシアが主要供給者として登場するといわれている。わ
が国はカナダに依存するところが大である。)このNRUは50年以上運転され
てきているので、AECLは昨年10月からの運転サイクルに入る前に安全対策を追
加することを計画し、規制当局であるカナダ原子力安全委員会(CNSC)と合意
した。

ところが、運転再開前に立ち入り検査を行ったところ、これらの対策の実施が
発注機器の到着遅れのために一部に留まっていることがわかったので、CNSCは
AECLに対して停止を延長してこれを完全に実施することを求めた。これに対し
てAECLは、改善が全ては終わっていないとしても不適切な安全水準で運転する
ことにはならないこと、ラジオアイソトープ生産の停滞は許されないことを根
拠に、次の燃料交換の際に対策を完了させることを条件に運転を再開させてほ
しいとした。

CNSCはこの主張に納得せず、追加資料の提出を要請した。関係大臣はAECLとCN
SCに、このアイソトープが毎日多くの人々の命を救っており、多くの医療機関
が今後ともこの種の医療活動を継続できるかどうかはNRUの早急な運転再開に
掛かっているから、このプロセスを加速すべしとした。しかし、規制当局は原
子炉安全に関する約束は遵守されるべきと譲らず、時間が経過した。そこで大
臣は国会に、医療行為継続の重要性及び運転を再開しても周辺の人々に過大な
リスクを与えないとするAECLの説明を根拠に、NRUを120日間運転することを
許可する法案を提出し、これは可決された。

論壇における議論の論点は次の3つである:1)安全機能の改善約束について、
その改善がなくても周辺の人々のリスクは過大にならない場合、約束違反を理
由に運転再開を認めないのは適切な規制権限の行使にあたるか、2)CNSCは原
子炉安全だけを考えればよいのか、原子力利用に伴うリスクの総合判断を行う
権限と責任を有しているのだから、運転再開を認めないことを決定する際には、
それに伴って医療現場においてかなりの数の国民の生命に実害が生じる可能性
を考慮に入れるべきではなかったのか、3)CNSCが独立行政部局であるといっ
ても、国民の安全の総合判断の責任は内閣にあるのだから、その観点から内閣
の介入なりアドバイスを受けることあるべしではないか。

原子力行政の基本的考え方を決定する責任を有する原子力委員会にとって、こ
の議論は他人事ではない。自分の頭で考えることと同時に多くの利害関係者と
の意見交換を大事にすることの重要性を改めて確認しているところである。

○近藤委員長のご紹介
  近藤駿介(こんどう しゅんすけ) 
  原子力委員会委員長(常勤)
  元東京大学大学院工学系研究科教授、東京大学名誉教授
  2004年(平成16年)1月より原子力委員会委員長
  ご紹介のページはこちら ↓
          http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/iin/kondou.htm

●次号は田中委員長代理からひとことの予定です!

━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━
●7月8日(火)第30回定例会議の概要は以下のとおりでした。
・原子力の革新的技術開発ロードマップについて
<主なやりとり>
原子力の革新的技術開発ロードマップ(案)について事務局より説明しました。
原子力関連技術の定義や中小型炉の位置付け等について整理し、次の定例会に
て再度議論することとなりました。

・その他
近藤委員長より、7月4日に平井鳥取県知事及び溝口島根県知事を訪問し、意
見交換を行ったことについて報告がありました。このような自治体との相互理
解に向けた取組については、知事より評価する旨のコメントをいただいたこと
などの報告がありました。

●7月15日(火)第31回定例会議の概要は以下のとおりでした。
・原子力平和利用と核不拡散にかかわる国際フォーラム「アジア地域の原子力
平和利用の推進と核不拡散の両立に向けて」について
<主なやりとり>
原子力研究開発機構の担当者より、6月24、25日に学士会館で開催した原
子力平和利用と核不拡散に関わる国際フォーラムについて報告がありました。
委員より、広範な議論が行われ意義有るフォーラムだったとのコメントや、国
際フォーラムの開催に際しては日本語と英語のニュアンスが一致するように注
意すべきとの指摘がありました。

・地球温暖化対策に貢献する原子力の革新的技術開発ロードマップについて
<主なやりとり>
地球温暖化対策に貢献する原子力の革新的技術開発ロードマップについて事務
局より説明し、委員会決定とすることについて了承されました。

●次回は7月22日(火)に開催します。議題は以下の予定です。
 ・「20/20プロジェクト」有識者委員会報告書について
 ・日中原子力協定について
 ・G8サミットについて

●定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。
定例会議は通常毎週火曜午前、霞ヶ関の合同庁舎4号館で開催しています。ど
なたでも傍聴できます。開催案内や配布資料はすべてホームページでご覧いた
だけます。
<リンク>
 ○原子力委員会「定例会議・臨時会議」のページ
  http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

━・・・━━ 部会情報等 ━━・・・━━・・・━━・・・━
●原子力委員会には、下部組織として部会や懇談会等が設けてあり、これらの
会合でも調査審議を行っています。これらの部会や懇談会等は原則として公開
しており、どなたでも傍聴できます。開催案内や配布資料はすべてホームペー
ジでご覧いただけます。

●原子力委員会 政策評価部会「放射性廃棄物の処理・処分」の報告書(案)
に対する意見を募集中です(平成20年8月3日(日)まで)。皆様からの率
直なご意見をお待ちしております。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/senmon/seisaku/bosyu/080704/bosyu080704.htm

━・・・━━ 読者コーナー ━━・・・━━・・・━━・・・━

●皆さまからのお便りをお待ちしています!
このメールマガジンや、原子力委員会の活動に関するご意見・ご感想等がござ
いましたら、melmaga-iken@aec.go.jp まで、ぜひお寄せください。貴重なご
意見として、今後の参考とさせていただきます。なお、お寄せいただいたご意
見・ご感想などは、個人情報を除きこのメールマガジンに掲載させていただく
ことがあります。また質問につきましては、そのすべてには回答できない場合
がありますので、ご了承をお願いいたします。
+-+ 事務局だより+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

天気の良い週末には、自転車で都内を走るようにしています。最近の暑さには
辟易ですが、自分の足で風を切って走る爽快感は、ストレス解消に非常に役立
っています。都内では自転車を利用している方が非常に多く、学生さんはもち
ろん、スーツを着たサラリーマンやお年寄りなど、様々な方と併走することが
ありますが、自転車に乗っているというだけで何となく仲間意識の様なものを
感じ、つい話しかけたくなることがあります。同じことに興味があれば、全く
違った立場の方々とも親しく意見を交換できるのではないかと最近つよく感じ
ています。本メルマガも皆様の興味を引きつけ、原子力委員会についてより知
って頂くためにも、お気軽にメッセージを頂き、皆様のご意見を反映していき
たいと考えております。今後とも宜しくお願いします。(坂田)

●次号配信は8月1日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
○ご意見、ご感想、ご質問などはこちらへ 
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○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/melmaga/index.htm
○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
○このメールアドレスは発信専用のため、ご返信いただけません。
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