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新型転換炉実証炉建設計画について



1. ATR実証炉については、「1990年代初め頃の運開を目標に60万kW程度の実証炉を建設する。」旨の原子力委員会の原子力開発利用長期計画(昭和57年6月)及び「実証炉の建設・運転は、電気事業者及び動力炉・核燃料開発事業団の協力を得て電源開発(株)が行う。」旨の原子力委員会決定(57年8月)を踏まえ、現在、電源開発(株)が青森県下北郡大間町を建設予定地として、環境調査結果の取りまとめ、基本設計等を実施中である。

2. この立地環境調査及び基本設計の進展等を踏まえ、昭和57年8月の第1回ATR実証炉建設推進委員会(電源開発(株)、電気事業連合会、動力炉・核燃料開発事業団、科学技術庁及び通商産業省の五者で構成)において定められた暫定的な建設計画の見直しについて、関係五者において検討が行われてきたが、5月31日に開催された第4回同委員会においてATR実証炉建設計画が決定された。

3. 電源開発(株)は、上記委員会の決定を受けて、現在、青森県、大間町等地元に対し建設計画への説明及び協力要請を行っているところである。


(参考)計画概要
・発電所名:大間原子力発電所
・位置:青森県下北郡大間町大字奥戸
・原子炉型式:重水減速沸騰軽水冷却型原子炉

  (参考)
・最大出力:606,000kW

暫定建設計画(57.8決定)
・燃料:ウラン・プルトニウム混合酸化物
・建設工程 電調審 61年6月

 60年11月

 着工 64年4月

 63年7月

 運開 70年3月

 69年12月
・建設費 3,960億円(59年度価格)
 3,123億円(54年度価格)
  うち直接工事費 3,591億円(59年度価格)
 2,791億円(54年度価格)
・資金分担 政府補助金 1,077億円(直接工事費の30%) 837億円(同左)

 電力負担金 1,077億円(直接工事費の30%) 837億円(同左)

 電発(財投等) 1,806億円 1,449億円
・発電原価
 15円/kWh程度(送電端) 15円/kWh程度(送電端)

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