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第8号 原子力委員会メールマガジン 2008年6月6日号
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    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
 2008年6月6日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━2008.6.6━━━

┣ トピックス   松田委員からひとこと
┣ 定例会議情報  ベトナムとの原子力協力文書への署名 など
┣ 部会情報    市民参加懇談会in京都 など
┣ 読者コーナー  
┣ 事務局だより
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━・・・━━ トピックス 松田委員よりひとこと ━・・・━━・・・━
 先日、渋谷にある「電力館」を訪ねました。今まで、原子力発電の仕組みを
 展示していた6階のフロアを一部改装して、高レベル放射性廃棄物の地層処
 分の展示を充実させたと聞きましたので、見学に出かけました。
 
 私は、これまでイギリス、フランス、ドイツ、スウェーデン、フィンランド
 で、電力会社などの放射性廃棄物の地層処分に関する展示施設を見てきまし
 た。日本にも、諸外国のように地層処分のことを疑似体験できる施設があれ
 ばいいなと、ずっと思い続けていましたので、今回、大都市の中心にある電
 力館にそのような展示コーナーができたというので、早速出かけたのです。
 
 展示コーナーは、6階の「地球環境と原子力」(Energy World)にあります。
 使用済燃料のリサイクルの仕組みに続いて、実物大の保管容器(キャニスタ
 ー)に入れられた高レベル放射性廃棄物のガラス固化体が、地層にどのよう
 に埋設されるかが示されています。しっかりと放射能が閉じ込められて、地
 下300m以深の岩盤の中に封じ込まれるということが実感できます。
 
 ガラス固化体は、金属性の厚い容器(キャニスター)に収納された後、さらに、
 地下水の浸入を防ぐため、水を寄せ付けない固い粘土(ベントナイト)で厚
 く包まれるのですが、その実物に手で触って感触を確かめることが出来ます。
 難しいと思っていた使用済燃料のリサイクルと高レベル放射性廃棄物の地層
 処分が、最も分かりやすく展示説明されている所だと思います。これまで、
 年間、1200校から2万人以上の小中高校生が、この電力館を訪れているとの
 こと。これからはこの高レベル放射性廃棄物の地層処分についての展示も、
 大勢の人が見て、学んでくれると思うと、とても心強い限りです。
 
 これまでの電力会社のPR館では、電気がどのように出来るかは伝えてきまし
 たが、原子力発電による使用済燃料や放射性廃棄物の後始末までは十分には
 伝えてきませんでした。今、各電力会社は、それぞれのPR館で、放射性廃棄
 物の後始末まできちんと伝える準備をしているそうです。その先陣となった
 渋谷の電力館。渋谷駅前のハチ公口から原宿方向へ徒歩5分で行けます。是
 非訪ねてみてください。
 
 <リンク>電力館ホームページ   http://www.denryokukan.com/
 
●次号は広瀬委員からひとことの予定です!
 

━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━
●5月27日(火)第24回定例会議の概要は以下のとおりでした。
・三菱原子燃料株式会社における核燃料物質の加工の事業の変更許可について
 (諮問)
<主なやりとり>「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」
 に基づく、三菱原子力燃料株式会社の変更許可申請。@化学処理施設の変更、
 A貯蔵施設及び最大貯蔵能力の変更、B廃棄施設の変更、C加工の方法の変
 更について、原子力安全・保安院より報告されました。
<ことばの解説>「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」
 は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の平和目的での計画的な利用と、利
 用による災害を防止し、及び核燃料物質を防護を実施することを目的に、製
 錬、加工、貯蔵、再処理及び廃棄の事業並びに原子炉の設置及び運転等に関
 する規制や、国際規制物資の使用等に関する必要な規制を行うことを目的と
 して昭和32年に制定された法律。略称・通称は「原子炉等規制法」或いは
 「炉規法」。
 
・総合科学技術会議「革新的技術戦略」及び「環境エネルギー技術革新計画」
 について
<主なやりとり>5月19日の総合科学技術会議においてとりまとめられた
 「革新的技術戦略」及び「環境エネルギー技術革新計画」について、事務局
 より原子力関連部分(高速増殖炉や次世代原子炉、中小型炉、高温ガス炉等)
 の紹介をしました。「環境エネルギー技術革新計画」の説明資料において、
 環境エネルギー分野の研究開発投資について「今後5年間で300億ドル」
 と記載されていること等について、委員よりコメントがありました。
<リンク>第75回総合科学技術会議のページ
 https://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu75/haihu-si75.html
 

●6月3日(火)第25回定例会議の概要は以下のとおりでした。
・ベトナムとの原子力協力文書への署名について
<主なやりとり>5月15日に署名が行われたベトナムとの原子力協力文書に
 ついて、経済産業省より報告がありました。ベトナム政府は2015年まで
 に初の原子力発電所着工、2020年までに稼働を目指して準備作業を行っ
 ています。この度の協力文書署名により、そうしたベトナム政府の原子力発
 電開発計画に対して、官民一体となった協力を実施していくことになります。
 委員より、「国際的な競争・協調の中で貢献していくことが重要である」と
 の指摘や、放射性廃棄物の管理や今後のプロセスについての質問がありまし
 た。
<リンク>本件についての経済産業省の報道発表
 http://www.meti.go.jp/press/20080515003/20080515003.html
 
・第2回日米原子力エネルギー運営委員会について
<主なやりとり>経済産業省より、第2回の日米原子力エネルギー運営委員会
 が5月23日に開催されたとの報告がありました。7つのWGにおいて個別
 に検討が進められたほか、@GNEP構想に基づく原子力研究開発の協力、
 A原子力発電所の新規建設を支援するための政策協調、B核燃料供給補償メ
 カニズムの構築、第3国での原子力の導入・拡大等について、協議や合意が
 なされました。委員より、こういった会合には実務・現場の声を反映できる
 メンバーを加えることが重要であるとの指摘があったほか、政策協調の具体
 的なイメージ等について質問がありました。
<ことばの解説>「GNEP」とは、正式名称をGlobal Nuclear Energy Part-
 nership(国際原子力エネルギー・パートナーシップ)といい、2006年
 2月に米国エネルギー省が、核拡散の脅威を削減するとともに、環境に優し
  いエネルギーを世界中に広めることを目的として発表した構想に基づくも
 のであり、現在、二国間、多国間ベースでの協力が開始されている。
 
・原子力損害賠償制度の在り方の検討について
<主なやりとり>現行の原子力損害の賠償に関する法律の時限的な規定が「平
 成21年12月31日まで」とされており同法の改正時期が到来しているこ
 とから、同法の所管省庁である文部科学省において原子力損害賠償制度の在
 り方に関する検討を進めるべきである、との原子力委員会の見解をまとめま
 した。
<ことばの解説>「原子力損害賠償制度」とは、万一の場合の原子力事故によ
 る被害者の救済等を目的として設けられた制度です。原子力損害の賠償に関
 する法律では、@原子力事業者に無過失・無限の賠償責任を課すとともに、
 その責任を原子力事業者に集中、A原子力事業者に対して原子力損害賠償責
 任保険への加入等の損害賠償措置を講じることを義務づけ、B賠償措置額を
 超える原子力損害が発生した場合に国が原子力事業者に必要な援助を行うこ
 とが可能とすることにより被害者救済に遺漏がないよう措置する、等につい
 て定めています。
<リンク>文部科学省の原子力損害賠償制度についてのページ
 http://www.anzenkakuho.mext.go.jp/baisho/index.html
 

●次回は6月10日(火)に開催します。議題は以下の予定です。
 ・原子力試験研究の平成17年度終了課題の事後評価結果等について
 ・核物質防護規制に関する実施状況の報告について
 ・近藤原子力委員会委員長の海外出張について
 

●定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。
 今号の「事務局便り」でも紹介させていただいておりますとおり、定例会議
 は通常毎週火曜午前、霞ヶ関の合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも
 傍聴できます。開催案内や配布資料はすべてホームページでご覧いただけま
 す。
 

━・・・━━ 部会情報等 ━━・・・━━・・・━━・・・━
●原子力委員会には、下部組織として部会や懇談会等が設けてあり、これらの
 会合でも調査審議を行っています。これらの部会や懇談会等は原則として公
 開しており、どなたでも傍聴できます。開催案内や配布資料はすべてホーム
 ページでご覧いただけます。
 
●5月28日(水)の核融合専門部会(第14回)の概要は以下のとおりでし
 た。
<議題>
 ・学協会・産業界からのヒアリング
 ・報告書骨子案について
 ・最近のITER・BAの進捗状況について
<主なやりとり等>プラズマ・核融合学会と日本原子力産業協会ITER・BA対応
 検討会の方から、核融合研究開発に関するご意見を伺い、学術研究の在り方
 や、研究開発における産業界との連携等について議論が行われました。また、
 これまでの議論をまとめるための報告書の骨子案が提示され、今後報告書を
 作成するための方向性が議論されました。
 

●6月5日(木)の政策評価部会(第24回)の概要は以下のとおりでした。
<議題>
 ・これまでの議論を踏まえた追加説明
 ・「放射性廃棄物の処理・処分」に関する報告書(案)について
<主なやりとり等>報告書(案)については、最終処分事業に対する第三者的
 な立場からの評価の在り方や放射性廃棄物に関する研究開発に係る関係機関
 の連携などに関して議論が行われました。今後、委員よりの意見を集約し、
 7月頃にパブリックコメントを実施する予定となっています。
 

●6月2日(月)の市民参加懇談会(第32回)の概要は以下のとおりでした。
 悪天候の中、会場がほぼ満員となる187名の方々にお集まりいただきまし
 た。第一部では、事務局より「地球温暖化と原子力」について説明させてい
 ただいた後、以下のパネリストの方々からご意見を発表いただき、その後、
 意見交換が行われました。
  ○特定非営利法人気候ネットワーク代表 浅岡美恵氏
  ○京都市地域女性連合会副会長 佐伯久子氏
  ○京都教育大学大学院教育学研究科 竹下玄太氏
  ○世界学生環境サミットin京都実行委員長 上杉祐都氏
  ○京都大学大学院エネルギー科学研究科 手塚哲央教授
 第二部では、会場に参加された方々から六ヶ所再処理工場に係る懸念をはじ
 めとするご意見を表明していただき、また、その問題提起をめぐって意見交
 換がありました。配付資料につきましては、市民参加懇談会のページに掲載
 しております。
<リンク> 市民参加懇談会のページ
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/simin/sankon/index.htm
 
●原子力委員会ホームページに、原子力委員会見解「原子力損害賠償制度の在
 り方の検討について」を掲載しました。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/kettei/seimei/080603.pdf(74.5KB)
 

━・・・━━ 読者コーナー ━━・・・━━・・・━━・・・━
●皆さまからのお便りをお待ちしています!
 このメールマガジンや、原子力委員会の活動に関するご意見・ご感想等を、
 melmaga-iken@aec.go.jp まで、ぜひお寄せください。なお、お寄せいただ
 いたご意見・ご感想などは、個人情報を除きこのメールマガジンに掲載させ
 ていただくことがあります。また質問につきましては、そのすべてには回答
 できない場合がありますので、ご了承をお願いいたします。
 
+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
「原子力委員会定例会議のお誘い」
 
 皆様、こんにちは。事務局の大塚です。原子力委員会の定例会議の運営を担
 当しています。原子力委員会の定例会議とは、原子力委員会が原子力の研究、
 開発及び利用に関することについて会議を行うもので、具体的には、各省庁
 の原子力に関する予算の見積もり、原子力施設の設置・変更の諮問・答申、
 原子力に関係する技術や施設などの状況報告及び原子力関係の会議の報告な
 ど、原子力利用に関するいろいろなことが定例会議で話されています。実際
 に定例会議を傍聴しますと、現場で活躍されている方から、現場の現状、課
 題、原子力委員会への要望などについて、分かりやすく報告を聞くことがで
 き、小生にとって、毎回とても勉強になっています。
 
 最近、原子力委員会の定例会議の運営をしていて、気が付いたことがありま
 す。
 
 それは、定例会議を傍聴している方たちが、毎回傍聴いただいているマスコ
 ミの方たちやその会議での報告者の関係者であり、一般の傍聴者がいらっし
 ゃらないことです。定例会議は原則公開で行っており、これほど原子力に関
 する幅広い議論がされている定例会議に一般の傍聴者が少ないというのは、
 とてももったいないことだと思います。
 
 原子力といえば、安全・安心について注目されておりますが、たまには原子
 力の研究、開発や利用などついて話を聞き、原子力の将来のことを考えるこ
 とも良いのではないでしょうか。原子力委員会では、原則毎週金曜日に次週
 の定例会議の議題をホームページで公表しています。興味の湧いた議題がご
 ざいましたら、一度、原子力委員会の定例会議を傍聴しに来てみてはいかが
 でしょうか。原子力委員会定例会議は毎週火曜日の10:30から、場所は
 中央合同庁舎4号館内の会議室で開催しております。会議の時間は30分か
 ら1時間30分です。(会議室の席に限りがありますので、傍聴を希望され
 る方が多数の場合は、15分前までにお集まりいただいた方の中からの抽選
 とさせていただいております。)
 
 皆様の原子力委員会定例会議への御参加をお待ちしております。
 
●次号配信は6月20日(金)午後の予定です。
 
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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
○ご意見、ご感想、ご質問などはこちらへ
  mailto: melmaga-iken@aec.go.jp
○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
  http://www.aec.go.jp/jicst/NC/melmaga/index.htm
○原子力委員会ホームページ
  http://www.aec.go.jp/
○このメールアドレスは発信専用のため、ご返信いただけません。
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