第4回日米原子力会議について
第4回日米原子力会議は、昭和48年3月5日(月)米国側からダウプ米国原子力委員会委員他を迎え、東京プリンスホテルにおいて開催されたが、その概要は以下のとおりである。
1 出席者
(米国側) |
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原子力委員会委員 |
William O.Doub |
事務次長 |
John A. Erlewine |
国際計画部長 |
Abraham S. Friedman |
特別補佐 |
MartinJ.Domogala |
極東科学代表 |
Gerard F. Helfrich |
在日米国大使館科学参事官 |
Robert W. Hiatt |
極東科学代表補佐 |
Willis R. Young |
(日本側) |
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原子力委員会委員長 |
前田佳都男 |
原子力委員会委員長代理 |
井上 五郎 |
原子力委員会委員 |
武藤俊之助 |
〃 |
松井 明 |
〃 |
武田 栄一 |
〃 |
田島 英三 |
〃 |
山田太三郎 |
科学技術庁原子力局長 |
成田 寿治 |
通商産業省公益事業局長 |
井上 保 |
科学技術庁放射線医学総合研究所長 |
御園生圭輔 |
日本原子力研究所理事長 |
宗像 英二 |
動力炉・核燃料開発事業団理事長 |
清成 迫 |
2 講題
(1)両国代表者挨拶
(簡単なリビューを含む)
(2)核燃料問題
(新クライテリア、共同濃縮事業等)
(3)エネルギー政策と原子力の役割及び新型炉開発の現状と政策
(4)環境安全問題
(立地問題、環境放射能及びモニタリング、放射性廃棄物管理等)
(5)共同コミュニケの採択
3. 共同コミュニケ
第4回日米原子力会議が原子力の平和利用に関する両国間の協力を検討するため、本日開催された。
日本側は、前田佳都男国務大臣・原子力委員会委員長が代表し、米国側は、ウイリアム、ダウブ原子力委員会委員が代表した。
両国代表団は、原子力が、両国において懸念されるエネルギー危機を背景に、増大する電力需要をまかなうため、ますます重要な役割を果すことについて認識し、今後、両国における協力を一層緊密化する必要性がある点で意見の一致をみた。
核燃料問題、特に濃縮ウランの供給については、米国の新しい濃縮ウラン供給政策を中心に、更に、ウラン濃縮共同事業計画に関し意見交換を行なったが、将来における所要の濃縮ウランの確保に資するため、今後とも両者間で密接な協議を続け、また、共同事業計画に関する両国の関係者の間のフィージビリティスタディを促進させることに合意した。
更に、両国代表団は、高速増殖炉等の新型動力炉開発については、現状の問題点及び将来計画に関し意見交換を行なった。
環境および安全問題については、立地対策、放射性廃棄物の処理・処分、環境監視活動等に関し意見交換を行ない、放射性廃棄物の処理・処分、低レベル放射線の人体に及ぼす影響に関する研究および原子炉の安全性については、両国の協力を一層強化することが合意された。
両国代表団は、両国の責任ある者の間において直接的な接触が行なわれることが有益であることについて完全に合意し、また次回会合が米国において開催されることに合意した。 |
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