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長期計画専門部会各分科会の審議状況について


41.11.21

 1 総合分科会
 第1回総合分科会(11/2)においては、当分科会の審議事項及び新長期計画の目次について検討され、新長期計画の目次については、今後具体的な審議の進展に合せて適宜修正されることを条件として、総論、各論の2大別構成をとる案を採ることとなった。

 今後の審議予定については、各分科会の審議状況に併せて進めることとなるが、第2回総合分科会は11月下旬に開催を予定している。

 2 原子力発電分科会
 第1回会合においては審議方針と審議事項について検討が行なわれ、また、審議の円滑をはかるため、ワーキンググループを設けることを決めた。

 第2回会合においては総合エネルギー調査会原子力部会、原子力産業会議における原子力発電の開発見通しに関する報告を聴取した。

 第3回会合においては、最近の諸状勢等をも加味して原子力発電の経済性、開発規模の見通しを検討すると共に、原子力発電開発の進め方について自由検討を行なった。次回(11月30日)の会合においては上記開発の進め方を中心として審議する予定である。

 なお、ワーキンググループはこの間3回の会合を行ない経済性の見通し、技術進歩の見通し、開発規模の見通し等について検討を行なった。

 3 原子力船分科会
 第1回会合においては審議事項についての検討が行なわれたほか、原子力船の開発審議の円滑をはかるため、ワーキンググループの発足が承認された。なお、運輸省より原子力船開発建造長期計画(案)が説明され原子力船第2船として高速貨物船、または、巨大タンカーの構想が示された。

 第2回会合(10月26日)においては原子力船の経済性を中心として審議し、第3回会合(11月9日)においては、原子力船の経済性および将来のわが国海運の動向について審議した。なおワーキンググループは、前後4回の会合を開らき原子力船の経済性、技術進歩のみとおし、研究開発について検討を行なった。

 4 核燃料分科会
 前2回までの分科会において、わが国の原子力発電規模と内外のウラン資源の状況について報告があり、当分科会の審議事項と作業スケジュールが審議され、これに従って検討用資料の作成を各委員に分担するよう決められた、第3回はこのスケジュールにより長期の核資源の確保についてその方式と問題点の検討が行なわれた。

 第4回は、引き続き核資源の確保の問題を検討した。また高濃縮ウラン等の再処理計画および新方式の再処理研究計画を審議した。

 第5回は、燃料等の所要量の算定方法について報告したほか、プルトニウム作業班のとりまとめたプルトニウムの熱中性子利用に関する研究開発計画を検討した。

 5 放射線利用分科会
1 第2回分科会で「RI生産頒布」「理工学」「生物」の各作業グループを編成し、調査員として10名が作業に参画するよう依頼することになった。

2 分科会で提起された問題点として、民間の研究炉の利用について放射線利用に関する事項は本分科会でとり上げるにしても、全般的な問題として「民間研究炉の活用方策」の審議について、考慮すべきであるとの意見があった。

3
 「RI生理頒布」グループ
 「理工学」グループ
 「生 物」グループ
 とも、それぞれ作業を行ない11月29日開催の第3回分科会までに原案を作成する予定である。
 6 基礎研究、人材養成分科会
1 第2回分科会において「作業班は設置せず議題を分けて審議すること」になった。

2 第2回分科会で論議された主な点は次のとおりである。
①共同研究、施設の共同利用等研究機関の連けいを密にすることが主要であるが、特に放医研については設置法、会計法等再考慮してほしい。

②原研については組織の問題もからみ、研究開発全般の中での原研のあり方という観点からの検討が必要なので、原研自体の考え方を明確に出してほしい。

③原研のあり方が決ってから大学との関連を考慮することになる。

④人材養成の問題については、研究所の体制、大学と研究機関との業務の問題等についても考慮を要する。
3 第3回分科会に提出した報告書作成骨子案に対し11月21日までに各委員より意見を提出願い、これらを勘案して、事務局が主査および副主査と協議の上報告書案を作成することになった。
 7 核融合分科会
1 第2回分科会において作業グループを編成し、改定案の作文をすることになった。

2 作業グループで2度に亘り討論した結果
①プロジェクト研究の具体的進め方については、専門部会を設置して検討することが望ましい。

②プロジェクト研究は数年先に始めることを目標に研究体制を検討する。
3 上記を前提とし「開発の意義」「開発の見通し」「研究開発の必要性」「研究開発の進め方」を成文化することになった。

4 第3回分科会に提出した作業班からの報告書
原案に対し、11月16日までに各委員より意見を提出願い、これを勘案して作業班が原案修正の上、次回(11月22日)の分科会に提出することになった。
 8 安全対策分科会
 原子炉グループおよび放射線安全グループに分け、前者は主として原子炉施設の安全工学的問題を、後者は主として廃棄物の処理処分および放射線利用に伴なう安全上の問題を審議している。

 原子炉グループにおいては、プルーブン・タイプ、舶用炉および新型炉について、それぞれ今後重点となる研究課題を考慮し、その実施に伴なう体制上の問題点を検討し、また安全基準の整備について審議した。

 11月下旬より12月中旬にかけてグループの報告案を審議する予定である。

 放射線安全グループにおいては、従来各方面で検討された廃棄物処理、処分関係の報告をもとに、事務局でまとめた報告案をもとに問題点を検討する方法で審議をすすめた。

 これ迄に放射線障害の防護について、体制整備に関する問題を審議し、現在廃棄物処理、処分に関する体制について審議中である。以後2回程度でグループの報告をまとめる予定である。

 できれば12月中に両グループの検討結果を総合的に審議する目標で議事を進めている。
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