原子力局

アジア原子力会議について



 政府は「原子力平和利用推進のためのアジア諸国等の会議」を開催することになり、昨年12月18日に、その旨の閣議了解が行なわれた。この会議の概要は、次のとおりである。

1.会議の名称

「原子力平和利用推進のためのアジア諸国会議」

(便宜上「アジア原子力会議」と略称する。)

 なお、オーストラリア、ニュージーランドが参加する場合には「アジア」に代え「アジア、太平洋」とする。

2.開催時間および場所

 昭和38年3月11日(月)から13日(水)まで、東京において開催する。

3.会議の目的

 原子力平和利用研究開発においてアジア諸国等の指導的地位にある代表者に対し、行政面および技術面において直面している共通の問題点について討議し、国際協力によるその解決のための方途を探求する機会を提供せんとするものである。

4.参加者

イ 下記の国際原子力機関(IAEA)加盟国に対し、代表を参加せしめるよう招請する。
 アフガニスタン、オーストラリア、ビルマ、カンボジア、セイロン、中華民国、インド、インドネシア、イラン、大韓民国、ニュージーランド、パキスタン、フィリッピン、タイおよびベエトナム

ロ 下記の各国際機関に対し代表を参加せしめるよう招請する。
 国際連合、アジア極東経済委員会(ECAFE)、国際原子力機関(IAEA)、国連教育科学文化機関(UNESCO)、国連食糧農業機関(FAO)、世界保健機関(WHO)、国際労働機関(ILO)およびコロンボ計画事務局

ハ 昭和38年3月5日から9日まで東京で開催される「水理学におけるアイソトープの利用」に関する IAEAシンポジウムへの参加者は、希望すれば、本件会議にオブザーバーとして参加を認める。

5.仮議題

イ.参加各国における原子力平和利用のための研究開発の現状および問題点の報告

ロ.共通の行政的、技術的問題点の指摘と討議

ハ.国際協力による問題点解決の方途の討議

6.視察、見学

 会議終了後2日ないし3日間東海村その他の原子力関係施設等の視察、見学を行なう。