プルトニウム調査団を米国に派遣

 原子力委員会は、さる5月23日に開催した第16回委員会において下記のとおり決定した。

 原子力委員会は、プルトニウム燃料の研究開発が、わが国原子力平和利用の推進にきわめて重要な意義を有することにかんがみ、さきに長期計画において、これをプロジェクト研究にとりあげるとともに、日本原子力研究所および原子燃料公社における研究、開発態勢の整備をはかりつつあるが、さらに米国との共同研究項目にもこれをとり入れることを考慮してきた。

 幸い、昨年12月、日米原子力産業原子動力会議に出席のため来日した米国原子力委員会のウィルソン委員は、日本原子力産業会議との会談において、わが国関係者のプルトニウム燃料開発に関する熱意を知り、これに応えて適当なわが国専門家を米国原子力施設に受入れてよいこと、および少数専門家からなるプルトニウム調査団の米国内関係施設の視察も手配可能なる旨、日本原子力産業会議に申し越した。

 さらに、その後米国原子力委員会のウェルズ国際部長は、在米日本大使館を通じ、上記ウィルソン提案の内容について公式に確認してきた。

 よって、まず、わが国政府民間の専門家からなる調査団を、本年9月以降もっともはやい時期に米国へ派遣するものとし、今後所要の措置をとることとする。

 調査団の団員構成に関しては、7月18日開催の第24回原子力委員会において、下記の12名を決定している。

 なお、本調査団は9月中旬から約3週間の日程で米国アルゴンヌ、ハンホードの国立研究所をはじめ2、3ヵ所のプルトニウム研究機関を訪問する予定である。