参与会

第5回

〔日時〕昭和37年6月14日(木)14:00〜16:20

〔場所〕総理大臣官邸

〔配布資料〕

(1)昭和38年度以降の原子力関係予算の重要項目について
(2)昭和38年度原子力予算について
(3)昭和38年度原子力関係予算編成日程表
(4)予備費一覧表
(5)調査船および依頼船関係経費
(6)原子力船運航者の責任に関する条約について
(7)国際原子力機関事務局に対する職員の推せん
(8)原子力委員会参与会名簿

他に瀬藤参与から「原子力関係科学者技術者の養成について」

〔出席者〕

(原子力委員会)
 石川、有沢、西村、駒形各委員

(参  与)
 稲生、大屋、菊池、倉田(代)、嵯峨根、瀬藤、高橋、成富、伏見、正井、三島、三宅、矢木、安川(代)、山県、我妻、脇村、和田各参与

(関係者)
 経済企画庁、通商産業省、大蔵省、運輸省

(事務局)
 島村局長、村田次長、政策課長、研究振興課長、アイソトープ課長、核燃料課長、放射能課長、その他担当官

〔議事概要〕

1.議題に入る前に政策課長から任期満了になった19名の参与のうちで継続する18名および繁忙なので辞任した大山参与の後任の矢木参与について6月13日付で任命された旨、紹介があった。石川委員から局内の人事異動について説明があり、島村局長(前官房長)、森崎官房長(前次長)、井上資源局長(前次長)、村田新次長から挨拶があった。

2.IAEA事務局に対する職員の推薦依頼

石川委員:まずIAEA事務局に対する職員の推薦についてお願いしたい。現在アジア地域からインドは入っているが他の国は入れないで、有色人種を差別するので面白くないが、今回そうとうな地位の所が空くから適当な人を云って頂ければ幸ですが。

村田次長から資料(7)「国際原子力機関事務局に対する職員の推薦」について要旨説明があった。

石川委員:報酬はいくらか。

村田次長:1ページの下にDirectory Classは年俸10,000〜12,500ドルとなっており、今年からベースが引き上げられるのではっきりは分らないが12,500〜15,000ドルとなると思われる。D.D.G.の方はいくらか多いと思う。

石川委員:ほんの思いつきでいいから良いと思う人はぜひとも口説いてポストを2人位い確保したい。常にこういうリストを作っておいたらと思うが本人に連絡しないと申し分けない。

伏見参与:現在、日本から何人いっているのか。

石川委員:現在日本からは課長クラスに2人、原研の原氏および放医研の佐伯氏であり、2人とも来年で任期が終わる。原氏の方はもう3年続けてくれというむこうの希望であるので私の所にどうしたものかと相談をよこしている。どうか一つ急ぐようですから出来るだけ早く推薦して下さい。

西村委員:任期は何年ですか。

村田次長:任期は1年で、良ければ2年となる。

大屋参与:これは理科系であって工学系ではいけないのか。

村田次長:仕事その他をカバーする者であれば工学系でもかまわないが、理科系の方が好ましい。

3.昭和38年度以降の原子力関係予算の重要項目について

石川委員:昭和38年度以降の原子力関係予算の重要項目について、専門部会等におねがいして次々に大きな問題が出てきた。ざっくばらんな話をうかがいたい。原子力船または動力炉その他全部ということになると予算のある時期に大きなピークが出来てしまう。

 政策課長から資料(2)にもとづいて昭和38年度以降の原子力関係予算の重点項目について説明があった。

(1)原子力第1船の建造 初年度1.92億円総額 60億円
(2)原子力発電の推進
(3)東海地区原子力地帯整備
(4)人材養成
(5)プロジェクト研究 初年度2.5億円 総額 80億円
(6)材料試験炉 初年度 5億円 総額80〜100億円
(7)プルトニウム研究施設 初年度 5億円 総額13億円
(8)使用済燃料の再処理 初年度 4億円総額 68億円
(9)放医研新整備計画 初年度希望は10億円 総額54億円
(10)人形峠鉱山の試験的開発 総額で3億円

この他原研は66億円に自然増し、公社は新しいものを含んで14億円となり、これらの合計が140億円弱となり、38年度予算要求額を37年度予算の5割アップとすると約120億円であるので20億円弱がオーバーフローする。

瀬藤参与:2年程以前に人材養成訓練の専門部会の部会長をやっていたがどういうわけか委員長に説明しただけで正式に取上げられなかった。最近では大学に原子力専門の学部も出来たので嵯峨根氏の意見に従えば専門学部をストップしなければならない。

瀬藤参与から配布になった資料に基づいて前回の参与会での嵯峨根参与の意見に対する反駁意見が述べられた。

石川委員:また後で、元にもどりまして重点項目に順序をつけていただきたい。原子力第1船について大屋さん来月中間報告のようなものが出るのですか。

大屋参与:2つの小部会がまとまって答申案を6月終り、7月に答申の予定でいる。まだ報告するのは早いかも知れないが了解していただきたいのは最初はCommercial baseで考えずに観測船のようなもので、7年間で建造し、その後2年間試験航海を行なう。合計9年間で60億円である。民間がある割合で参加して原子力船開発のための特殊法人を作ってやっていくようになると思う。

石川委員:われわれの考えは運輸省との関係で、運輸省が積極的にやってくれなくてはむずかしいと思う。

大屋参与:先き程、運輸省の船舶局長ともあって、原子力第1船の建造に熱を入れて頂きたいと申し上げておいた。

菊池参与:原子力船の値段はどの位か。

政策課長:31億から35億円である。

菊池参与:安い感じだが。

大屋参与:総トン数で6,000トン位であるから普通の船では10数億円で出来るものだ。

山県参与:米国、イギリス等では軍艦の建造を通じて原子力船となじんでいる。ドイツも近くやるだろうが日本は特殊な事情であり、原子力関係を離れても船の技術革新をやらないとあらゆる産業に大きな影響があり、原子力船の建造ということはあらゆる面で革新を持たらすと思われる。

石川委員:他に意見はありませんか。

嵯峨根参与:一時、炉型の小委員会で炉型を勉強したが、われわれの頭にある炉でいかなければならないが、もう一つ何か進歩があればぐんと進むように思うが、新しい技術が入るのは原子力第1船の建造期間中の後期になるのか、始めになるのか分らぬが燃料のような気がする。燃料の問題とするとこれは後期の問題であり建造中にあるいは解決するかも知れないので山をかけろという積極論である。

瀬藤参与:何の目的で作るかということで、1つはタンカーで、ある程度の経済性を考え、もう一つは訓練船でこれは経済性を何も考えない。原子力第1船は観測船だが、これは変えないつもりでしょう。

大屋参与:これは変えない。観測船として建造した方が後の始末が良い、海上保安庁が連用することになれば良い。7年先きではそういう船も引っばりだこになることと思う。

菊池参与:どの程度の炉か。

大屋参与:炉が一番問題で両方の炉型、BWRとPWRについてそれぞれ設計をしているが、なお、Westing House社や Genesal Electric社に協力を求めることになろう。

石川委員:燃料が国内で出来るかということだが、向うの炉を使うならば燃料も向うのを使わなければならなくなる。

大屋参与:おそらくそうとう濃縮度の高い燃料を使うことになるが、原子力船を実際に作れば自然に解決してくる。

石川委員:来年度の予算を決めねばならないということで順序をどうするか。

大屋参与:この表の順序の通りでけっこうで、少し威嚇的であるがこれだけの関係業者の実力者が集まってやろうといっているのに、わずか1億円位のことで、後では出来なくなる。船の運航コストを下げるには高速化と原子力船であり、油の乗り切っている時にやった方がよい。

菊池参与:このまま、一つずつ全部やったら70〜80年かかるようだからどうしてもパラレルにやって行くことが良いであろう。

石川委員:反対論はありませんか。

嵯峨根参与:資料(6)との関係で、世界の条約などは早いものだ。原子力船の経験があるということで注文が取れるようになるかも知れない。

稲生参与:総額140億円で20億円多くなるが私のいいたいのは順序のしまいはやめるのでなくて一番下でも顔だけ出しておいたら良いであろう。

有沢委員:大屋さん発電の方はどうですか。

大屋参与:10年後の原子力発電を100万kWということであるが、経済上、引き合う、合わないでなく総合エネルギーとしての立場から石油などのことも考えて、外貨面でも核燃料の方が原油より安く入るようになるから、今から始めても決して早くはない。水上君が帰ってきて失言で新聞にとっちめられたが、原子力を馬鹿にしておくとちょうど東京の水道のようになってしまう。政府がどうしたら良いかということが問題であり、建設はついても原電にまとめることに種々と問題があり、普通の意味での原子力予算から出すのでなしにエネルギー資源としての問題である。

和田参与:本当にやるということになれば資金の問題は解決するが、原産も現在はもり上っているが、このままの状態で10年も続くと消滅してしまう。

石川委員:種々の問題がありどうしたら良いか、心配なのは原電の2号炉の金融についてであるが大丈夫であろうか。

大屋参与:2号炉は大いに問題がある。国策として推進すべきであるということになれば良いが、さもなければ難かしい。

石川委員:どういうことを推進するのか、具体的にどういえば良いか。

瀬藤参与:そういうことは委員会で決めるものである。

石川委員:金操りの方は1/3政府、1/2民間、外資ということで十分である。

嵯峨根参与:資金の問題については、大勢の前で大きな声ではいえませんが10年で100万kWというのは1、2、3、4号炉まで出来れば良い。それが出来るかどうかは思い切ってやるかということであり、相手の事を考えてすばっと定めることであり、従って原子力予算でやっていただくということについてはやって頂くという人とそうでないという人がいる。

大屋参与:原子力予算の金額は僅かで、その中で出せということでなく、国策として原子力発電を推進するかどうかということであり、国としての方針を打出さなければいけない。開銀は発電用の300億の中から原子力発電の融資を出すのでなく原子力発電とし100億程度のこぶを付けて頂きたい。

和田参与:国が方針を確立して民間が協力してやっていかなければならない。

石川委員:今の金融状勢ではそういうことであるが、また良ければ変るので良く考えて見たい。

大屋参与:われわれが原子力発電が必要だというから必要なのでなく、委員会自体からも必要であるといって頂きたい。

石川委員:固定資産税なども良くなっているし、何をいったらよいか。

峨嵯根参与:心苦しいのは日本だけ1人なにを力んでいるかと外国からいわれることで、つらい。行政力がたりないのか、イタリアでもドイツでも非常にうまく行っている。計画当時の誤算は、日本は地震やその他の条件があるが、あれ程ひどい条件をつけてやれとはいわないだろうと思っていたが、それで日本とアメリカとの所要資金がだいぶ違ってきた。

石川委員:来年度予算とどういう関係か。

嵯峨根参与:名前だけ出してほしい。むしろ融資を政策として打出してもらいたい。

石川委員:他に原子力発電の問題についてありませんか。

石川委員:では地帯整備の問題について、原産の方、瀬藤さんいかがですか。

瀬藤参与:井上さんが会長に成ってやっていますが。

石川委員:何んとかわれわれもやっていかなければ、高橋さんあたり、原研、原電あたりいかがです。

嵯峨板参与:プラスの面とマイナスの面とがあるのでうっかりした話はいえませんが。

石川委員:橋を渡す話は何トン迄ですか。

嵯峨根参与:50トン迄です。

嵯峨根参与:茨城県はどんな考え方になっているか。

石川委員:確かに取組んでいかなければならない時だと考えている。家を近くに作るなといえば補償しなければならないが、道路を拡げるとかその他の面では行なえると思う。

高橋参与:あそこに再処理プラントを作る調査を行なっているが、再処理プラントを作る場合道路やその他の関係が問題になる。プラントがあそこに出来ないとしても土地は他のものに使える。

石川委員:ノーということもあるまい。

嵯峨根参与:銘々の施設が自分で安全であるかどうか調べるのが必要であるが、第3者的にチェックする必要がある。

菊池参与:東海地区のレム数の割当が原研、公社、原電が1/3ずつであるがこれはどこで決めたのか。

石川委員:私は知らない。

矢木参与:審査会の方はそろそろ考えなければという段階であり、委員会に申し上げる段階になっていない。

菊池参与:CPの基準審査かなにかのときに、そういう条件をつけられたが、1/3ずつに決ったものだと思っていた。

矢木参与:3者で話し合ってもらいたい。

駒形委員:どういう根拠で1/3になったのか。

矢木参与:ちょっと他のことについて1/3ずつということがあったが将来については考えて下さいといった。あまり余裕のないということは分っているが審査会では1/3ずつということはオーソライズされているとは思っていない。

菊池参与:現在は開局でないが、ハザードの時が問題である。

瀬藤参与:CPのパワーアップの問題について。

矢木参与:この席でいうのは適当でないかも知れないが、そろそろ心配をしなければならないと思う。

石川委員:これはいいことを聞いた。

石川委員:それでは人材養成について。この頃原研の高級課程の方にあまり人がこないようですね。

菊池参与:われわれは高校卒業位いのを一番必要としている。

嵯峨根参与:大学のレベルが一部には非常に低く、こういう大学の先生方が原研でやれば良いと思うが皆、外国へ行って英会話に苦しんで効果が上らないで帰ってしまう場合が多い。

瀬藤参与:学術会議でも講演したが、原子力に本気で取り組もうと思っている人がいないようだ。

石川委員:大学がすんでから後に教育する必要があるか。

嵯峨根参与:菊池さんの所で種々の訓練がもうそろそろ出来るようになったと思うが。

瀬藤参与:私はその時期だと思うが、世間にはまだ通らない、エキスパートが3年以上も続かない。会社や官庁の場合も同様であろう。このようなおさらいを局の方でやってもらったらどうか。

石川委員:これについてのご意見は。

村田次長:アジア・アイソトープ・トレーニング・センターについては6月12日の理事会に議題として出す手続きを取っているが、20日までかかるので月末にならないとはっきりしない。外務省と連絡を取ってやっている。外務省から国連局の科学課長が出ている。

石川委員:他の国から出てきたのが落第したので国際的な関係からかなりむずかしい。IAEAとの関係なしに日本だけで原研等と一本にしたらというようなことを考えてはどうか。

嵯峨根参与:委員会としては本当にそれを設立したいと思っているのか。本来ならばもっと外国に対して、手を打っておくべきで会議ではただ承認を受けるだけで良いようにして置くべきではないか。

石川委員:最初の案は賛成を受けたが、第2案は時間がなくて審議未了になってしまった。

石川委員:次はプロジェクト研究ですが。

 研究振興課長からプロジェクト研究について概要の説明があった。

石川委員:このようなプリンシプルでまだ題目はきまっていない。

石川委員:材料試験炉について。

三島参与:部会長をやったが、必要性については皆異議がなく、時期の問題は仕様書をつくり、立地を定めて、建設にかかって出来上ってノルマルなランニングになる迄、実際に役立つまで6〜7年経るから、38年度から始めて早くはない。キャパシティは50MWとなったが、種々の意見があったが需要が定まらないので非常に時間が経り、36年度のアンケートにより、ぎりぎりの最小限を求めて50MWとし、またあまり小さいものは役立ないので、その後の産業界の様子が違ったら変更するが、原子力産業会議でうかがっていただいたら今の所これで良いということだった。一番問題となったのは照射料金のことで民間としては原子力に関しては種々出しているので、安くしてくれということであり、政府としては使用する以上適正な料金を払えということで、原研の出した料金も相当に高いものであり、国産炉の燃料および材料の照射については軽減措置を考慮し、材料試験炉の経費は100億円であるがこれは国が作った方が良い。照射料金も民間がベースに乗るようになってから上げれば良い。これが報告の内容であるが、いずれにしても早く炉を作った方が良いとご承知いただきたい。

石川委員:なお、再処理について発電側からこれが定まらなければという意見があるが。

西村委員:再処理プラントが出来ないと動力炉が発展出来ないといわれているが、嵯峨根さんどういうわけですか。

嵯峨根参与:われわれがそのようなことはいっていませんが、当分の間は関係はないと思う。使った後にすぐ再処理ということを考えているがそれも今すぐということでなく後のことなので、試験的なものは早くやっていただきたいが、そこ迄行くのに何年かかかるので国がやれというならやった方が良いし、金がかかるというのなら今すぐでなくても良い。

瀬藤参与:外国へ送り返すことは送料がかかり、また技術的にも問題がある。棄てることも出来ない。

嵯峨根参与:送り返す時にやりようによって高くなったり、安くなったりする。置いておいても金利程度のものであり、ふんずまりになるようなことは絶対にない。

石川委員:今のようなお考えで良いか。

高橋参与:12月のフォーラムで送り返すということでなく自分で処理しなければならないことが国際間の大勢を占めたので貯蔵とか処理出来る体制にしておく必要があり、試験程度の小さいものでなくCommercial base に乗る、100万kWに見合うものをやった方が良い。

嵯峨板参与:やりたいと思うが、実際、金が必要だ。

高橋参与:調査団も出ているし、われわれとしてもやっていかなければならないと考えている。

菊池参与:100万kWの前段階として、方式が変る要素が残っているので、再処理の全般をやってパイロットプラントに毛のはえた程度のものを考えてはどうか。

西村委員:伺いたいがプルトニウムと再処理に関係がないのでしょうか。

高橋参与:プルトニウムの問題より再処理の方が先の問題である。

嵯峨根参与:外国ではある程度めどは持っているかも知れないが、経済的燃料要素をつくるにはまだめどもついていない。世界中でプルトニウムの経済的な燃料要素まで解決している国はどこもないので、やっておいてもらいたいが全部やると困るでしょう。

稲生参与:各々、何年にはいくらになるかTotalの表を作って山を平らにするようにすれば良いと思う。

石川委員:出来ているが、まだ皆さんに見せる段階でない。

稲生参与:全体が顔を出すよう考慮してもらいたい。

石川委員:だいたい出来ているが、われわれの頭を整理してからにしたい。

4.放射能対策予備費について

 放射能課長から予備費について資料(4)および(5)に基づいて説明が行なわれた。

石川委員:大蔵省と折衝中でだいたいこのように進んでいる。

瀕藤参与:市場におけるマグロの調査に必要な経費は全然でないのか。

放射能課長:ただいま復活要求中です。

5.嵯峨根参与から福井県の三里浜は不適当という決定を下したという説明が行なわれた。

(1)地層は基盤が予想よりはるかに深い。
(2)基礎工事が困難であり、資金が経り過ぎる。
(3)三里浜の川西町民、町長の誠意と努力に対し感謝する。
(4)福井県の三里浜を断念するにいたり、他の候補地として敦賀および立石の両地の推薦があった。

嵯峨根参与:両地点は当社が以前から関西地域の適地として選択していた場所である。要するに三里浜は地盤は東京よりは余程良いが地震地域でもあり、学者の意見も一致しないので硬い基盤まで基礎工事をする必要があるが、敦賀地帯では最初から花崗岩であることが分っておりその必要がない。アメリカのボデガ・ベイに非常に似かよった場所である。

石川委員:どの位調査に時間がかかるか。

嵯峨根参与:適地であるかどうかは1ヵ月で分るが2つのうちでどちらの地にするかは3ヵ月位いかかる。

駒形委員:ボーリングはやるのか。

嵯峨根参与:ボーリングはやります。その結果によっては6ヶ月位いになるかも知れない。いかに安くするかということで1〜2億円の争いになると思う。基盤については確信がある。