原子力委員会専門部会の審議状況

動力炉調査専門部会

第17回(7月28日(木)13.30〜17.00)

〔配布資料〕
(1)原子力開発利用長期基本計画基礎となる考え方
(2)動力炉調査専門部会第2次報告書(第2次案)

〔議事概要〕
(1)第2次報告書について
 SGRについては河原氏(日立)、FBRについては高橋氏(電研)、TBRについては弘田民(原研)から作業班で作成した第2次案について説明があり、検討を行なった。

 その結果、各炉型式の書き方がふそろいであるため、全体を通して検討することとなった。今後の作業の進め方としては、まず8月10日までに各専門委員から第2次案についての意見を提出する。一方局で「まえがき」と「むすび」を作成する。この両者を参考として8月中旬に作業班で第3次案を作成することとなった。

第18回(9月6日(火)13.30〜17.00)

〔配布資料〕
(1)動力炉調査専門部会第2次報告書(第2次案)に対する意見
(2)動力炉調査専門部会第2次報告書はしがきならびにむすび
(3)動力炉調査専門部会第2次報告書(第3次案)

〔議事概要〕
(1)第2次報告書第3次案について
 事務局から資料(1)、(2)、(3)により説明し、検討を行なった。
 その結果、各委員から第3次案についての意見を事務局へ提出し、事務局でこれをもとにして第3次案を修正し最終的な案を作成する。なお、その際字句の訂正も行なう。

放射能調査専門部会

第19回(5月21日(土)10.00〜12.00)

〔議事概要〕
(1)5月末日までに国連科学委員会に提出すべき日本側資料について取りまとめにあたった委員から、それぞれの担当部分について概要説明が行なわれた。

(2)9月に開催予定の第8回国連科学委員会においてシンポジウム、その他において遺伝の問題が大きく取り上げられる予定であるので、日本側出席者としても、その関係の専門家を加えるべきことが要望された。


第8回国連科学委員会への提出資料

(5月30日までに国連事務局提出のもの)

1.日本における水産物の放射能汚染 檜山義夫、その他
2.人体組織および臓器中の137Csの濃度 山県登、その他
3.137Csの迅速放射化学的定量法 山県登、その他
4.日本のミルクおよび乳製品中の放射能汚染 津郷友吉、その他
5.日本における燈台天水中の放射能 長沢佳熊、その他
6.西北太平洋の表面海水中の90Sr 三宅泰雄、その他
7.日本における放射性降下物と気象との関係 三宅泰雄、その他
8.90Srの落下量と気象との関係 大田正次
9.上層大気中の放射能塵の分布について 石井千尋
10.地表付近における浮遊塵の放射能と気圧配置 小池亮治、その他
11.対流圏内浮遊塵埃の放射能の粒子解析について 矢野直、その他
12.日本付近における放射能塵の降下状況 小池亮治
13.北海道における90Sr蓄積量の地域的変化 安倍三史、その他
14.フォールアウト中の137Csと90Sr 伊沢正実、その他
15.核実験による生成物の空中滞留時間 渡辺博信、その他
16.1954-1958年の間の雨水中のネプチニウム−239について 小山誠太郎
17.放射性塵埃の沈下と大気の状態との関係外林武、その他
18.最少遺伝的荷重説による適量突然変異率と優性度の決定 木村資生
19.日本における人類遺伝学研究 田中克巳
20.古典説および平衡説に立っての人類集団の遺伝的構成の吟味 木村資生
21.最近の大気中の放射性炭素の変化と水圏への移行について 木越邦彦、その他
22.プラスチックシンチレータ一によるパックグラウンドガンマ線の線量測定 道家忠義、その他
23.ムラサキツユクサの細胞分裂に対する放射線の影響 和田文吾、その他
24.放射能雨の細胞学的影響 田中信徳
25.過去14年間の広島における白血病に関する統計的観察 渡辺漸、その他


第20回(8月26日(金))

〔議事概要〕
(1)第8回科学委員会に出席する代表および代表代理選出の経過について報告あり了承された。

 今回の科学委員会で予定される議事内容から、なるべく関連する各分野から代表の出ることが望まれたが、費用の制約もあるので、塚本代表(放医研)のほか、木村(遺伝研)、田島(立教大)、檜山(東大)の各氏が代表代理として出席することとなった。

(2)先の国連総会で決議された試料分析の国際協力の問題についての討議に備えて、これに対する考え方につき意見が出された。結論を得るには至らなかったが、分析の依頼国と分析引受け国との交渉を、当時国同志直接交渉するか、あるいは他の機関(国連科学委員会、IAEAなど)が仲介をするとか、また、各国の科学者の努力により連絡をとる、といった意見が出た。

(3)先に、国連科学委員会に提出する資料を準備するため、専門部会に小委員会を設けたが、この小委員会が今後もその活動を続けるための費用の問題について意見が出された。

放射線化学専門部会

第3回(9月14日(水)10.00〜12.00)

〔配布資料〕
(1)放射線利用に関する調査報告
(2)放射線化学照射設備に関する調査
(3)Fission product開発分科会報告書
(4)放射線化学の経済的考察
(5)化学用原子炉分科会報告

〔議事概要〕
 第2回議事録を事務局から提出、一部修正の上、出席全員の承認を得たのち、正井委員から放射線利用に関する調査報告(原産放射線利用部会)があり、その内容については、鷹氏から説明があった。次いで事務局から長期計画の一連として本部会のサブコミッティーとして、開発計画打合せ会を新たに設置したいむねの提案があり、合わせて、打合せ会構成員をはかり出席全員の賛成を得、議事を終了した。

(1)放射線利用に関する調査報告
 放射線利用部会は、原子力産業会議で約2年ほど前から、放射線化学部会を作っていたが、これを拡大した組織であって、この組織により審議された放射線化学の現状とその問題点ならびに今後の問題についての調査報告である。その内容としては、Iにまえがき、IIにおいて現状と問題点を示し、IIIで今後の問題に触れ、IV、Vで放射線化学の位置づけを行なっている。またその詳細については、鷹氏から逐条説明があった。

(2)開発計画打合せ会
◎ 原子力委員会で長期計画の作業を進めている関係上、本部会としてもサブグループを作り、開発計画打合せ会と名づけ、放射線化学の全般的計画の構想、中央研究機構の業務およびそのあり方をこれまでより細かく討議する。それを長期計画の歩調に合わせて10月中に一応のめどをつけ、専門部会で11月初旬に整理をすることとしたい。

◎ 構成員

中根  孝  (横浜ゴム(株))
千谷 利三  (都立大学)
雨宮 綾夫  (東京大学)
団野 皓文  (日本原子力研究所)
重松 友道  (日本放射線高分子研究協会)
鷹  嵩男  (倉敷レーヨン(株))
吉田 徹郎  (住友化学(株))
園田  晋  (昭和電工(株))
関口 米蔵  (三菱化成(株))
三浦  新  (三井化学(株))
鴨川  浩  (東芝電気(株))
今村  元  (三菱電機(株))
井上  実  ((株)日立製作所)