総理府令第29号
内閣総理大臣 岸 信介 原子炉の設置、運転等に関する規則の一部を改正する総理府令 原子炉の設置、運転等に関する規則(昭和32年総理府令第83号)の一部を次のように改正する。 第3条の8を第3条の9とし、第3条の2から第3条の7までを1条ずつ繰り下げ、第3条の次に次の1条を加える。 (変更の認可の申請) 第3条の2 法第27条第2項の規定により、認可を受けた原子炉施設に関する設計及び工事の方法について変更の認可を受けようとする者は、次の各号に掲げる事項を記載した申請書を提出しなければならない。 一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名 2 前項の申請書には、次の各号に掲げる事項のうち変更に係るものについて計算によって説明した書類を添付しなければならない。 一 圧力容器、熱交換器、管等の耐圧強度 3 第1項の申請書の提出部数は、正本1通及び副本2通とする。 第3条の9の次に次の1条を加える。 (性能の技術上の基準) 第3条の10 法第29条第2項に規定する性能の技術上の基準は、次の各号に掲げるとおりとする。 一 原子炉の停止装置、崩壊熱除去装置及び非常用動力源、非常用制御電源、安全弁、非常用閉鎖装置その他の非常用安全装置が、設置の許可を受けた原子炉にあっては当該設置の許可の申請書及びその添付書類、変更の許可を受けた原子炉にあっては当該変更の許可の申請書及びその添付書類並びに原子炉の設置の許可及び変更の許可に際して付された条件を記載した書類(日本原子力研究所の原子炉の場合においては、これらに相当する書類。以下「申請書等」という。)に記載した条件において申請書等に記載した時間内に確実に動作すること。 ニ 申請書等に記載した連動装置(一定の条件が充足されなければ機器を動作させない装置をいう。)及び警報装置が、申請書等に記載した条件において確実に動作すること。 三 制御系の反応度抑制効果が、申請書等に記載した条件において申請書等に記載した値以上であること。 四 原子炉の内蔵する過剰反応度が、申請書等に記載した条件において申請書等に記載した値以下であること。 五 最大使用熱出力において運転する場合において、原子炉本体の1次冷却材の出口温度の飽和値又は最大値及び密閉容器型原子炉(燃料体、減速材及び1次冷却材が容器(原子炉格納施設を除く。以下同じ。)内に密閉されている原子炉をいう。)にあっては容器内の圧力の飽和値又は最大値が、申請書等に記載した値以下であること。 六 原子炉施設中人の常時立ち入る場所、原子炉の運転中特に立ち入る場所、原子炉の運転停止後一定時間後に立ち入る場所その他放射線管理を特に必要とする場所の放射線量率及び放射性物質濃度が、申請書等に記載した値以下であること。 第4条第1項中「作成するものとし、」の下に「運転開始の予定の日の属する年の前年以後」を加え、同条第3項中「前2項」を「前3項」に改め、同項を第4項とし、同条第2項中「前項」を「前2項」に改め、同項を第3項とし、第1項の次に次の1項を加える。 2 前項の規定にかかわらず、2月1日からその翌年の3月31日までに原子炉の設置の許可(日本原子力研究所の原子炉の場合においては、当該原子炉に係る事業計画の認可又は変更の認可。以下同じ。)を受け、その期間内に運転を開始する場合にあっては、原子炉の設置の許可を受けて後すみやかに届け出るものとする。 第5条の次に次の1条を加える。 (許可の取消) 第5条の2 法第33条第1項に規定する期間は、熱出力が100キロワット以下の原子炉の場合においては法第23条第1項の許可を受けた後2年、熱出力が100キロワットをこえる原子炉の場合においては法第23条第1項の許可を受けた後5年とする。 第15条の次に次の2条を加える。 (解体の届出) 第15条の2 法第38条第1項の規定により、原子炉を解体しようとする者は、解体に着手する30日前までに次の各号に掲げる事項を記載した書類を内閣総理大臣に提出しなければならない。 一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名 2 前項の書類に記載された事項を変更したときは、解体に着手する5日前までに届け出なければならない。 3 前2項の届出に係る書類の提出部数は、正本1通及び副本2通とする。 (原子炉の譲受の許可の申請) 第15条の3 令第7条第1項の譲受の許可の申請書の記載については、次の各号によるものとする。 一 令第7条第1項第六号の原子炉施設については、第1条第1項第一号に掲げる施設の区分によって記載すること。 2 令第7条第1項の譲受の許可の申請書には、次の各号に掲げる書類を添付しなければならない。 一 次の事項を記載した書類 イ 原子炉の運転の開始の予定時期 二 原子炉施設の運転に関する技術的能力に関する説明書 三 原子炉の熱出力及び動特性に関する説明書 四 障害対策書 五 安全対策書 六 法人にあっては、定款又は寄付行為、登記簿の抄本並びに最近の財産目録、貸借対照表及び損益計算書 3 第1項の申請書の提出部数は、正本1通及び副本2通とする。 第22条の4の次に次の1条を加える。 (許可の取消等に伴う措置) 第22条の5 法第33条の規定により許可を取り消された原子炉設置者、原子炉のすべての運転を廃止した原子炉設置者又は原子炉設置者が解散し、若しくは死亡した場合において、法第31条第1項若しくは法第32条第1項の規定による承継がなかったときのその清算人若しくは破産管財人若しくは相続人に代って相続財産を管理する者は、法第66条第1項の規定により、核燃料物質を譲り渡し、汚染を除去し、核燃料物質を廃棄し、及び第6条に規定する放射線管理記録を内閣総理大臣が指定する機関に引き渡さなければならない。 2 前項に規定する措置は、許可を取り消された日、すべての運転を廃止した日又は解散し、若しくは死亡した日から30日以内にしなければならない。 附 則 1 この府令は、公布の日から施行する。 2 昭和34年2月1日からこの府令施行の日までに原子炉の設置の許可を受け、この府今の施行の日から30日以内に運転を開始しようとする者は、第4条第2項の規定にかかわらず、この府令の施行の日から3日以内に届け出るものとする。 3 この府令の施行の日から30日以内に原子炉を解体しようとする者は、第15条の2第1項の規定にかかわらず、この府令の施行の日から5日以内に届け出るものとする。 |