放射線医学総合研究所のうごき

放医研の事務分掌規程改正

  昨33年12月27日公布された「放射線医学総合研究所組織規則の一部を改正する総理府令」(本誌第4巻第1号36べ−ジ参照)にもとづき事務分掌規程の改正を準備中であった放医研では、このほど成案を得、内部機構の大幅な整備に着手した。この改正のおもな点をあげると、以下のとおりである。

1.管理部調査課に新たに図書係をおき、図書業務とともに、文献複写、記録写真作成の業務をつかさどることとなった。また、従来の調査係が調査統計係と改称された。
2.新設された技術課に2名の課長補佐(施設、器材、飼育栽培係関係:隅田拡、汚染処理、安全管理係関係:鈴木正、いずれも2月16日付発令)を置き、各係を取りまとめる。
3.各研究部の研究室名を全面的に改称した。
4.物理、化学、環境衛生の各研究部に、新たに1研究室がそれぞれ増設された。

 以上改正による新しい放医研の組織と機構を図示すると、次のようになる。なお、この事務分掌親程の施行月日は昭和34年2月27日であるが、昭和33年12月27日に遡及して適用される。

放射線医学総合研究所組織


放射線医学総合研究所機構図

 昭和34年3月1日現在

顧問会議開催

 放射線医学総合研究所では塚本所長就任後初めての顧問会議を3月3日午前10時から正午まで人事院ビル原子力委員会会議室において開催した。当日は茅誠司、都築正男、駒形作次、木村健二郎、山崎文男の各顧問をはじめ、原子力局から鈴木アイソトープ課長、放医研側から塚本所長、渥美管理部長、伊藤物理研究部長、江藤障害研究部長ほか関係研究部の研究室長や、管理部の庶務、会計、調査各課長、担当官らが出席した。

 まず所長から配布資料にもとづいて昭和34年度予算大綱、同じく34年度機構図、アイソトープ実験棟および動物舎建設計画、廃棄物処理施設建設計画、加速器設置計画、ヒューマンカウンター設置計画、東海村分室計画建設計画、病院建設計画、養成訓練実施計画について、ひととおり説明を行ったのち、顧問側からの質問に対して放医研側の担当者からの細部についての補足説明があり、さらに種々意見の交換が行われ、今後いっそう国際関係を密接化すべきであるなどの希望意見も述べられた。