放射性廃棄物の海洋投棄に関するIAEAパネル第1回会議


 放射性廃棄物の海洋投棄に関する国際原子力機関のパネル第1回会議は1958年12月4日から9日までの6日間、ウィーンで開催され、委員長Mr.H.Brynielsson(スエーデン)のもとに、9ヵ国の科学者が集まって、関係諸事項の討論、審議を行った。わが国からは東京大学教授斎藤信房氏が出席した。

 会議は4〜7日の4日間総会が、8、9の両日部会(九つのworking groupにより構成)が開催され、最終日の午後に再び総会が開かれて、第1回会議の結論および第2回会議の日程を決定して終了したが、会議の空気はきわめて協力的であった。

 総会において審議された議題は次のとおりである。

1.パネルの仕事の範囲
2.仕事のプログラム
  (a)技術的および科学的問題

i)廃棄物の性質
ii) 廃棄量、現在および将来の傾向
iii)廃棄の方法
iv)代用の廃棄方式
v)技術面および経済性
vi)海中放出の最大許容量を決定する要素

 (b)IAEAの活動領域
 (c)原子力船問題

3.優先して行うべき仕事
4.パネルの仕事の構成

 総会終了後の各working groupの主題は次のとおりであった。

1.原子力船
2.廃棄物の性質
3.廃棄量の性質
4.液体放出物の廃棄方法
5.容器入廃棄物の廃棄方法
6.廃棄についての許容レべル
7.環境汚染レベルの計算法
8.モニタリングおよびモニタリングの標準化
9.廃棄物の登録

 終りに第2回会議を3月16日から23日まで行うことを決定して会議を終了した。

 (なお、第2回会議にも第1回と同じく斎藤信房氏が出席する予定である。)