資料 昭和32年度原子燃料公社予算・事業計画について 「核原料物質又は核燃料物質の製錬の事業に関する規則」および「核燃料物質の加工の事業に関する規則」については本誌第2巻第12号参照 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令中原子炉の設置、運転等に関する規定に基き、及び同規定を実施するため、原子炉の設置、運転等に関する規則を次のように定める。 原子炉の設置、運転等に関する規則 (昭和32年12月9日公布総理府令第83号) (原子炉の設置の許可の申請) 一 法第23条第2項第五号及び第六号の原子炉施設については、次の区分によって記載すること。
二 法第23条第2項第六号の工事計画については、工事の順序及び日程を記載すること。 三 法第23条第2項第七号の原子炉に燃料として使用する核燃料物質の種類及びその年間予定使用量については、核燃料物質の種類ごとに年間予定そう入量及び燃焼量を記載すること。 四 法第23条第2項第八号の使用済燃料の処分の方法については、その売渡、貸付、返還等の相手方及びその方法又はその廃棄の方法を記載すること。 2 前項の申請書に添付すべき核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令(昭和32年政令第324号。以下「令」という。) 第5条第2項の総理府令で定める書類は、次の各号に掲げるとおりとする。ただし、原子炉を船舶に設置する場合にあっては、第四号及び第五号の書類を除くものとする。 一 次の事項を記載した書類
二 原子炉施設の設置及び運転に関する技術的能力に関する説明書 三 原子炉の熱出力及び動特性に関する説明書 四 原子炉施設を設置しようとする場所に関する気象、地盤、水理、地震、社会環境等の状況を記載した説明書 五 原子炉を設置しようとする箇所から20キロメートル以内の地域を含む縮尺5万分の1の地図 六 核燃料物質及び核燃料物質によって汚染された物による放射線の遮蔽並びに放射性廃棄物の廃棄に関する説明書(以下「障害対策書」という。) 七 原子炉の操作上の過失、機械又は装置の故障、地震、火災等があった場合に発生すると想定される原子炉の事故の種類及び程度並びにこれらの原因又は事故に応ずる災害防止の措置に関する説明書(以下「安全対策書」という。) 八 法人にあっては、定款又は寄付行為、登記簿の抄本並びに最近の財産目録、貸借対照表及び損益計算書 3 第1項の申請書の提出部数は、正本1通及び副本2通とする。 (変更の許可の申請) 一 令第6条第三号の変更の内容については、法第23条第2項第五号の原子炉施設の位置、構造及び設備の変更に係る場合にあっては、前条第1項第一号に掲げる施設の区分によって記載し、法第23条第2項第八号の使用済燃料の処分の方法の変更に係る場合にあっては、その売渡、貸付、返還等の相手方及びその方法又はその廃棄の方法を記載すること。 二 令第6条第五号の工事計画については、工事の順序及び日程を記載すること。 2 法第23条第2項第二号、第三号又は第五号に掲げる事項の変更に係る令第6条の許可の申請書には、次の各号に掲げる書類を添付しなければならない。 一 次の事項を記載した書類
二 変更に係る原子炉施設の設置又は工事及び運転に関する技術的能力に関する説明書 三 変更後における原子炉の熱出力及び動特性に関する説明書 四 変更に係る原子炉施設の場所に関する気象、地盤、水理、地震、社会環境等の状況を記載した説明書 五 変更に係る原子炉の設置の箇所から20キロメートル以内の地域を含む縮尺5万分の1の地図 六 変更後における障害対策書 七 変更後における安全対策書 3 第1項の申請書の提出部数は、正本1通及び副本2通とする。 (設計及び工事の方法の認可の申請) 一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名 二 原子炉を設置する工場又は事業所の名称及び所在地 三 第1条第1項第一号に掲げる施設の区分による原子炉施設に関する設計及び工事の方法 2 法第27条第1項の規定により、原子炉施設を変更する場合における当該原子炉施設に関する設計及び工事の方法について認可を受けようとする者は、次の各号に掲げる事項を記載した申請書を提出しなければならない。 一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名 二 変更に係る工場又は事業所の名称及び所在地 三 第1条第1項第一号に掲げる施設の区分による変更に係る原子炉施設に関する設計及び工事の方法 3 前2項の申請書には、次の各号に掲げる事項について計算によって説明した書類を添付しなければならない。ただし、前項の申請については、変更に係る原子炉施設に関するものに限る。 一 圧力容器、熱交換器、管等の耐圧強度 二 原子炉に燃料として使用できる形状又は組成の核燃料物質(以下「燃料体」という。)減速材等の耐熱、耐放射線等の強度 三 放射線遮蔽 四 原子炉の耐震性 4 設計及び工事の方法の全部につき一時に法第27条第1項の規定による認可を申請することができないときは、その理由を附し、分割して認可を申請することができる。 5 第1項及び第2項の申請書の提出部数は、正本1通及び副本2通とする。 (運転計画) 2 前項の運転計画を変更したときは、その変更に係る運転計画を変更の日から30日以内に、原子炉ごとに、別記様式第一により作成し、届け出るものとする。 3 前2項の運転計画の提出部数は、正本1通及び副本2通とする。 (合併の認可の申請) 一 名称及び住所並びに代表者の氏名 二 原子炉の設置に係る工場又は事業所の名称及び所在地(船舶にあっては、その船舶の名称) 三 合併後存続する法人又は合併によって設立される法人の名称及び住所並びに代表者の氏名 四 合併の方法及び条件 五 合併の理由 六 合併の時期 2 前項の申請書には、次の各号に掲げる書類を添付しなければならない。 一 合併契約書の写 二 合併の当事者の一方が原子炉設置者でない場合にあっては、その法人の定款及び登記簿の抄本並びに最近の財産目録、貸借対照表及び損益計算書 三 前号に規定する法人が現に行っている事業の概要に関する説明書 四 合併後存続する法人又は合併によって設立される法人の定款 3 第1項の申請書の提出部数は、正本1通及び副本2通とする。 (記録) 第6条 法第34条の規定による記録は、原子炉ごとに、次表の上欄に掲げる事項について、それぞれ同表中欄に掲げるところに従って記録し、それぞれ同表下欄に掲げる期間これを保存して置かなければならない。
2 前項に規定する記録事項について直接測定することが困難な場合においては、当該事項を間接的に推定することができる記録をもってその事項の記録に代えることができる。 (管理場所) (放射線量等に関する措置) 一 従業者の1週間の被ばく放射線量が、科学技術庁長官(以下「長官」という。)の定める許容週線量(以下「最大許容週線量」という。)をこえないようにすること。 二 従業者の呼吸する空気中又は飲用する水中等の放射性物質濃度が、長官の定める許容濃度(以下「最大許容濃度」という。)をこえないようにすること。 三 従業者の触れるものの放射性物質表面濃度が、長官の定める許容表面濃度(以下「最大許容表面濃度」という。)をこえないようにすること。 (原子炉施設の巡視及び点検) 一 原子炉冷却系統施設 二 制御材駆動設備 三 電源、給排水及び排気施設 (原子炉施設の定期検査) 第10条 法第35条の規定により、原子炉設置者等は、次の各号に掲げる検査に関する措置をとらなければならない。 一 計測制御系統施設については、緊急しゃ断を起すべき各条件について緊急しゃ断のための性能検査を1月ごとに、緊急しゃ断検査を1年ごとに行うこと。 二 原子炉施設の保安のために直接関連を有する計器及び放射線測定器については、較正を1年ごとに行うこと。 (原子炉の運転) 第11条 法第35条の規定により、原子炉設置者等は、次の各号に掲げる原子炉の運転に関する措置をとらなければならない。 一 原子炉の運転に必要な知識を有する者に行わせること。 二 原子炉の運転に必要な構成人員がそろっているときでなければ運転を行わないこと。 三 運転開始に先立って確認すべき事項、運転の操作に必要な事項及び運転停止後に確認すべき事項を定め、これを運転員に守らせること。 四 緊急しゃ断が起った場合には、しゃ断の起った原因及び損傷の有無について検査し、再び運転を開始することに支障がないことを確認した後運転すること。 五 非常の場合にとるべき処置を定め、これを運転員に守らせること。 六 試験運転又は特殊実験を行う場合には、その目的、方法、異常の際にとるべき処置等を確認の上これを行わせること。 七 原子炉の運転の訓練のために運転を行う場合は、訓練を受ける者が守るべき事項を定め、運転員の監督の下にこれを守らせること。 (運搬) 一 核燃料物質の運搬は、いかなる場合においても、核燃料物質が臨界に達するおそれがないように措置すること。 二 燃料体を運搬する場合は、これを容器に入れること。ただし、管理場所内を運搬する場合は、この限りでない。 三 使用済燃料を運搬する場合は、これを容器に封入すること。 四 核燃料物質を入れた容器は、容易に破損しないように措置すること。 五 核燃料物質を運搬する場合は、核燃料物質の種類及び量を明示する標識を容器に付けること。ただし、管理場所内を運搬する場合は、この限りでない。 六 運搬する使用済燃料を封入した容器の表面から漏えいする放射線の放射線量率は、その表面で200ミリレム毎時をこえないようにし、かつ、漏えいする中性子線の放射線量率は、その表面から1メートルの距離において20ミリレム毎時をこえないようにすること。 (貯蔵) 一 核燃料物質の貯蔵は、貯蔵施設において行うこと。 二 貯蔵施設の目につきやすい場所に、貯蔵上の注意事項を掲示すること。 三 使用済燃料は、冷却について必要な措置をとること。 四 核燃料物質の貯蔵は、いかなる場合においても、核燃料物質が臨界に達するおそれがないように行うこと。 (廃棄) 一 気体状の放射性廃棄物は、排気施設によって廃棄すること。 二 液体状の放射性廃棄物は、排水施設によって廃棄し、若しくは廃液糟に廃棄するか、又はこれを容器に封入して廃棄すること。 三 液体状の放射性廃棄物を封入する容器は、容器が破損した場合において、封入された放射性廃棄物の全部を吸収することができる材料で包むこと。 四 固体状の放射性廃棄物は、水の浸透しない、かつ、腐食に耐える容器に封入して廃棄すること。 五 放射性廃棄物を容器に封入して廃棄する場合は、障害防止の効果をもった埋没箇所その他の廃棄施設にこれを行うこと。ただし、固体状の放射性廃棄物については、これらの廃棄施設に廃棄することが著しく困難な場合に限り、海洋に投棄することができる。 六 前号に規定する場合にあっては、その容器は、廃棄の際及び廃棄後において破損するおそれがない程度の強度を有するものであること。 七 固体状の放射性廃棄物を海洋に投棄する場合は、次によること。 イ 放射性廃棄物を封入した容器の比重は、1.2以上であること。 ロ 投棄する箇所の海洋の深さは、2千メートル以上であること。 八 放射性廃棄物の埋没箇所その他の廃棄施設には、その存在を明示する標識を設けること。 九 第四号の規定にかかわらず、大型機械等容器に封入して廃棄することが著しく困難な放射性廃棄物は、容器に封入しないで廃棄することができること。この場合においては、次に掲げるところによる。 イ 浸水、風雨等によって当該放射性廃棄物による汚染が広がることを防止すること。 ロ 飲料の用に供する井戸、貯水池その他これらに類するものに影響を及ぼさない箇所に置くこと。 ハ 当該放射性廃棄物を置いた箇所及びその周辺の場所で放射線障害の発生するおそれのある場所を管理場所とすること。 十 放射性廃棄物を排気施設によって排出する場合は、排気施設においてろ過し、必要に応じて放射線の強さの時間による減衰、多量の空気による希釈等の方法をとって、排気中における放射性物質濃度をできるだけ低下させること。この場合、排気口において、又は排気口を中心とする周辺に放射性物質濃度を必要に応じて測定することができる排気監視域を設け当該監視域において、排気中の放射性物質濃度を監視することにより、人が居住し、又は通常立ち入る場所のいかなる地点においても、その空気中の放射性物質濃度を最大許容濃度の10分の1以下とすること。 十一 放射性廃棄物を排水施設によって排出する場合は、排水施設においてろ過し、必要に応じてイオン交換樹脂法による吸着、放射線の強さの時間による減衰、多量の水による希釈等の方法をとって、排水中における放射性物質濃度をできるだけ低下させること。この場合、排水口において、又は排水口を中心とする周辺に放射性物質濃度を必要に応じて測定することができる排水監視域を設け当該監視域において、排水中の放射性物質濃度を監視することにより、排水監視域外における水中の放射性物質濃度を最大許容濃度の10分の1以下とすること。 (保安規定) 一 原子炉施設の運転及び管理を行う者の職務及び組織に関すること。 二 原子炉施設の運転及び管理を行う者その他原子炉を利用する者に対する保安教育に関すること。 三 原子炉施設の運転に関すること。 四 管理場所の設定及び管理場所に係る立入の制限、汚染の除去等に関すること。 五 排気監視域及び排水監視域に関すること。 六 放射線測定器の管理及び放射線の測定の方法に関すること。 七 原子炉施設の巡視及び点検並びにこれらに伴う処置に関すること。 八 原子炉施設の定期検査に関すること。 九 放射線の利用に係る保安に関すること。 十 核燃料物質の受払、運搬、貯蔵その他の取扱に関すること。 十一 放射性廃棄物の廃棄に関すること。 十二 非常の場合にとるべき処置に関すること。 十三 原子炉施設に係る保安に関する記録に関すること。 十四 その他原子炉施設に係る保安に関し必要な事項。 2 法第37条第1項の規定による保安規定の認可の申請書の提出部数は、正本1通及び副本2通とする。 (原子炉主任技術者の選任) (試験の方法) (筆記試験) 2 筆記試験は、次の各号に掲げる事項について行う。 一 原子炉理論 二 原子炉の設計 三 原子炉の運転制御 四 原子炉燃料 五 原子炉材料 六 放射線測定及び放射線障害の防止 七 原子炉に関する法令 (口答試験) 2 口答試験は、筆記試験に合格した者で次の各号の一に該当するものでなければ受けることができない。 一 原子炉の運転に関する業務に6月以上従事したこと。 二 長官の指定した講習機関等において原子炉の運転に関する課程を修了したこと。 (試験及び合格者の公告) 者の氏名は、官報で公告するものとする。 (原子炉主任技術者免状の再交付) (原子炉主任技術者免状の返納) (報告の徴収) 2 放射性廃棄物を土中に埋没し又は海洋に投棄した場合は、その種類別の数量並びに埋没又は投棄の日時、場所及び方法について、直ちに内閣総理大臣に報告しなければならない。 3 原子炉設置者等は、原子炉の運転に重大な支障を及ぼすおそれがある原子炉施設の損傷があった場合、原子炉施設に関し最大許容週線量をこえた被ばくその他放射線による障害が発生するおそれがある場合又は放射線による障害が発生した場合には、その旨を直ちに、その状況及びその後にとった処置を10日以内に内閣総理大臣に報告しなければならない。 4 第1項の報告書の提出部数は、正本1通及び副本2通とする。 (届出書類の提出部数)
この府令は、公布の日から施行する。 様式第一
様式第二
|