原子力関係留学生の選考

 31年度原子力関係留学生に対する予算は、留学生旅費として4,500万円、外国留学生授業料1,620万円となっている。これに見合う人数は1人当り最低150万円として約30名である。

 さきに行った第1次調査では関係各省からの希望は168名にものぼったので、これを参考として下記の派遣計画を作り、これに基づいて改めて関係機関からの推せんを求めた。

留学生派遣計画

1.本計画における留学生の範囲は、国家公務員ならびに日本原子力研究所所員および燃料公社社員とする。

2.留学生の年令は原則として25〜35才としできるだけ30才以下に重点をおき選考するものとする。

3.期間は原則として1年とするが、場合によっては短期留学(少なくとも3ヵ月以上)も認める。

4.ハーウェルの原子炉学校(期間3ヵ月)および同アイソトープ学校(期間4週間)ならびにオークリッジのアイソトープ学校(期間4週間)のごとく学習期間の短いものについては、他の研究所または大学に留学するもののうち適当なものを選んで出席させることとする。

5.留学生の研究題目、派遣先および派遣数は、一応別表のとおりとする。(別表省略)

6.上記各研究題目ごとに適当な候補者を選定し、受入れの決定したものから順次派遣する。なお選考にあたってはできるだけ日本原子力研究所所員を優先せしめる。

 この被推せん者について藤岡原子力委員が書類選考を行った結果、このうち44名について面接および語学試験を行うことになった。面接は5月18日、21日の両日にわたって、語学試験は外務省に依頼して5月19日に一括して行われ、その結果一応32名を留学生候補者として決定した。この候補者について原子力委員会の了承を得次第受入先との交渉を開始する予定である。

 留学生候補者の所属別および行先別の内訳は第4表および第5表に示すとおりである。

第4表  留学生候補者の所属別内訳

第5表  留学生候補者の行先別内訳