第II部 各論
第1章 原子力発電

1.原子力発電開発の状況

 我が国の営業運転中の実用発電用原子炉施設は,1993年2月に関西電力(株)大飯発電所4号炉(118万キロワット),7月に北陸電力(株)志賀原子力発電所1号炉(54万キロワット),8月に東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所3号炉(110万キロワット),9月に中部電力(株)浜岡原子力発電所4号炉(113万7千キロワット)がそれぞれ新たに運転を開始したことにより,1993年9月末現在,合計45基,発電設備容量3,719万6千キロワットとなった。また,原子力発電の発電設備容量は,1992年度末現在において総発電設備容量の18.7%,同年度の原子力発電による発電電力量は2,223億キロワット時となり,総発電電力量(電気事業用)の28.2%を占めた。
 建設中の実用発電用原子炉施設は,上記の4基が,運転を開始したことにより,1993年9月末現在,合計7基,発電設備容量788万7千キロワットとなった。
 また,建設準備中のものは,1基(82万5千キロワット)となっている。
 これら運転中,建設中及び建設準備中のものは1993年9月末現在,合計53基,発電設備容量4,590万8千キロワットである。
 なお,研究開発段階の原子炉施設については,動力炉・核燃料開発事業団の新型転換炉原型炉「ふげん」(16万5千キロワット)が1979年3月以来運転中であり,また,同事業団の高速増殖原型炉「もんじゅ」(28万キロワット)が1985年9月に工事計画が認可され,1994年4月の初臨界に向けて,現在,性能試験を行っている。さらに,電源開発(株)によって新型転換炉実証炉「大間原子力発電所」(60万6千キロワット)が2002年の運転開始を目途に計画が進められている。


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