§3 ウラン資源の確保
3海外資源の確保

海外のウラン鉱業事情調査については,動燃事業団から,42年9月にカナダおよび中南米(メキシコ,アルゼンチン,ブラジル),11月に米国,12月にオーストラリア,また,日本原子力産業会議から,11月に米国およびカナダにそれぞれ調査団が派遣された。
 海外ウラン探鉱については,42年度から三菱金属鉱業(株)が,米国においてカナダのリオ・アルゴム社と共同探鉱を開始しており,43年4月からは電力業界と鉱山業界が協力して,カナダにおいて米国のカー・マギー社と共同探鉱を行なうこととなった。
 長期購入契約については,電力業界により,デニソンマインズ社およびリオ・アルゴムマインズ社と1969年から10年間にわたって,合計約1万4,000トン(U308量)のウランを購入する契約が結ばれた。
 また,短期購入契約により海外ウラン資源の確保がはかられた。
 さらに,43年7月,発効した新日米協定においては,濃縮ウラン161トン(ウラン-235量)プルトニウム365キログラムの長期供給枠が設定され,わが国で現在具体的に建設が計画されている動力炉に必要な濃縮ウランの長期供給が確保されたほか,燃料用プルトニウムについて入手の途が開かれた。


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