昭和42年版
原 子 力 白 書 昭和43年8月
原子力委員会
はしがき 最近におけるわが国の原子力平和利用に関する研究開発は,各界の努力により着実にすすめられておりますが,とくに昭和42年度におきましては,動力炉・核燃料開発事業団の発足をはじめ,原子力第1船の建造およびその陸上施設の建設の開始,日米および日英原子力協力協定の改訂,原子力発電所の建設および建設計画の進展等諸方面において著しい発展がみられました。
なかでも,国のプロジェクトとして関係各界の総力を結集して推進されることとなった新しい動力炉の開発の中核体として動力炉・核燃料開発事業団の発足をみましたことは画期的といえましょう。
原子力委員会は,原子力開発利用長期計画の線に沿って,これら研究開発の促進に一段と努力を傾注する考えでありますが,原子力平和利用の推進は,ひろく国民の理解の上に立ってこれを行なうことが必要であります。
ここに,昭和42年度を中心とした研究開発の動向を顧みますことは,きわめて有意義であると思い,第12回原子力年報を公刊する次第であります。
昭和43年8月
国務大臣 原子力委員会委員長 鍋島 直紹
目 次