§7 情報交換および科学技術者の交流

3.その他

 第6回日本アイソトープ会議は,日本原子力産業会議,日本放射性同位元素協会および日本原子力学会3者の共催により,39年11月16日から4日間東京で開かれた。この会議は,回を重ねるとともに,国際会議としての性格を強め,今回は海外からの参加者が50数名,その提出論文も22編を数えた。また,アイソトープ会議で初めての試みとして,海外専門家をかこみ,食品照射および放射線化学の2つのテーマについて懇談会が行なわれた。
 わが国とフランスとの協力は,民間が主体となってすすめられている。39年4月,日本原子力産業会議とフランス原子力技術協会の間で第2回日仏原子力技術会議がパリで開かれ,わが国から訪仏使節団26名が参加した。
 会議では,放射線化学,原子炉,核燃料等について活発な討議がなされた。この会議がきっかけとなって両国における共同研究を行なうことになり,まず,放射線化学の分野において,原研とフランス原子力庁との間で協定が結ばれることとなった。
 38年12月,マニラで開かれた研究炉利用専門家会議において提案されたアジア・アトミック・ニューズレターは,アジア地域の情報交換を目的として,フィリッピン原子力委員会の編集により,39年5月から2箇月ごとに定期刊行されることになった。わが国は,39年8月以来,関係機関の関係者からなる編集委員会を構成し,提出原稿の作成など全面的な協力を行なっている。
 なお,39年度中に海外に派遣された調査団等は,付録IV-15に示すとおりである。


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