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第94回核融合会議報告

核融合科学研究所(仮称)の創設について

文部省学術国際局



(経 緯)
1.昭和61年2月の学術審議会核融合部会報告「大学における今後の核融合研究について」を受け、文部省では昭和61年4月から全国の関連分野の研究者の協力を得てその具体化方策について調査検討を行い、昭和63年度は、創設準備室を設けて、核融合科学研究所(仮称)の設置と大型ヘリカル装置の建設に向けて具体的な準備を進めてきた。

2.昭和64年度は、大学における核融合研究のより一層の発展を図るため、名古屋大学プラズマ研究所を廃止転換するとともに、京都大学ヘリオトロン核融合研究センター及び広島大学核融合理論研究センターの一部を移管して、新たに大学の共同利用の機関として核融合科学研究所(仮称)を創設することとし、これに必要な経費を昭和64年度概算要求に盛り込んだところである。

3.また、全国の研究者の英知を結集して、大学における核融合研究の新大型計画を推進するため、岐阜県土岐市に、大型ヘリカル装置を建設することとし、昭和64年度概算要求において、その建設に着手するための経費を盛り込んでいる。

(核融合科学研究所(仮称)創設のための概算要求の内容)

1.研究所の名称 核融合科学研究所(仮称)

2.目的
 大学における核融合研究の新大型計画として大型ヘリカル装置を建設し、新しいプラズマ領域の研究を世界に先駆けて行うとともに、環状磁場閉じ込めプラズマの総合的理解に寄与することを通じて、核融合プラズマの学理及びその応用の研究を行い、かつ、大学の教員その他の者でこれらの研究と同一の研究に従事するものに利用させることを目的とする。

3.設置の場所 岐阜県(当分の間は、愛知県(現名古屋大学プラズマ研究所所在地)とする。)

4.設置の時期 昭和64年4月1日

5.組織
 ○研究系組織
研究部……「大型ヘリカル研究部」
研究系……「プラズマ制御」など6研究系
研究部門…「ヘリカルシステム」など26研究部門及び8客員研究部門
研究施設…「理論・シミュレーション研究センター」など4研究施設
 ○定員……169人
(所長1人、副所長1人、教官92人、その他の職員75人、他に客員教官15人)
6.経費 44億83百万円
研究事業費
大型ヘリカル装置建設経費


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