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関係機関

第32回IAEA総会について

科学技術庁



1.期間、場所
 昭和63年9月19日(月)~23日(金)
 於:ウィーン、オーストリア・センター

2.参加国、機関
 96加盟国、10国際機関等(OECD/NEA等)、13非政府機関(原産会議等)
 我が国からは、
 伊藤宗一郎  科学技術庁長官(原子力委員会委員長)
 遠藤 哲也  外務省大臣官房審議官
 井田 勝久  科学技術庁長官官房審議官
 向 準一郎  通商産業省資源エネルギー庁長官官房審議官
 宮永 一郎  原子力安全委員会委員
 等が出席

3.議事概要
(1)例年の議事として、総会議長の選出、国連事務総長からのメッセージ、事務局長の演説後、各国代表による一般演説が行われた。我が国は、19日午前、米国、インド、ソ連に次ぎ4番目に、伊藤科学技術庁長官が代表演説を行った。その中で、IAEAに対する我が国の一層の支援を表明し、IAEAの諸活動を積極的に推進していくことの重要性を指摘するとともに、原子力に関するパブリックアクセプタンスの重要性を強調し、IAEAに対する協力提供に関し意図表明を行った。

(2)一般演説後、予算、決算案の審議、理事国選挙(総会における改選国…11か国、日本は極東における最先進国として既に理事国となっている)などが行われた。

(3)特に今次総会で討議された主要な点は以下のとおり。
(i)イスラエル問題
 ①イスラエルに対し、すべての核施設をIAEA保障措置の下に置くように要請すること、及び核兵器の保有を放棄すること及び、全原子力施設をIAEA保障措置下に置くことを拒絶するイスラエルを強く非難し、②IAEA事務局長に対して保障措置適用について技術的研究を行うことを要請し、③「イスラエルの核能力及び脅威」を第33回IAEA総会の議題とすること等を内容とする決議が採択された。

(ii)南ア問題
 南アの特権、権利停止を内容とする理事会勧告を、第83回総会で検討し、決定すること等の内容を含む決議を採択した。
(4)IAEA総会期間中、9月20日、21日の2日間にわたり、放射線防護科学会合が開催され、我が国からは、宮永原子力安全委員会委員が参加し、また、9月22日に開催された原子力安全に係る科学プログラムに佐藤日本原子力研究所東海研究所副所長が参加した。


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