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IAEA/(RCA)原子力利用専門家会合の結果について


原子力局調査国際協力課

1. 期間 昭和57年4月26日(月)〜30日(金)

2. 場所 東京 外務省

3. 会議の目的

 IAEA/RCA計画は、現在、放射線・ラジオアイソトープの利用分野(食品照射プロジェクト、工業利用プロジェクト)について、協力が行われているが、今後、研究炉利用、原子力発電所事故時の緊急援助協力、放射性廃棄物の取扱い管理等、新しい分野においても、開発途上国から協力要請が強まってきている。

 IAEAとしては、上記の新しい分野に関し、各国がどの程度の興味、関心をもっているか、とりあえずのステップとして各国専門家の意見交換を行うことを目的に本会合を開催したものである。

4. 出席者
(外国)
オーストラリア J.スタッダート オーストリア原子力委員会技術参与
インドネシア M.リドワン インドネシア原子力研究所所長
韓国 Y.リム 韓国原子力委員会常任委員
マレーシア M.ノラムリー マレーシア原子力研究所所長
 M.ガザリ マレーシア大学副学長
 サダディン 科学技術環境省担当官
タイ S.P.カスミサンタ タイ原子力委員会委員長
(IAEA) H.コリンズ 原子力エネルギー及び安全局専門職
 E.ファウラ一 UNDP/RCA放射線工業利用プロジェクト主任技術補佐官
 町 末男 研究アイソトープ局産業化学課長RCAコーディネーター
(日本)
高岡 敬展 科学技術庁官房審議官
佐々木 白眉 〃調査国際協力課長
野村 正之 〃核燃料課長補佐
松原 伸一 〃安全課長
笹谷 勇 〃防災環境対策室長
金子 熊夫 外務省原子力課長
末広 恵雄 通商産業省原子力発電安全管理課長
熊取 敏之 放射線医学総合研究所長
寺島 東洋三 〃科学研究官
桜井 裕 日本原子力研究所研究炉管理部長

(注) 今回会合日本側代表高岡審議官が、IAEA事務局からの要請で、議長を務めた。

5. 議題

(1) 放射線・アイソトープの医学・生物学利用
(2) 原子力安全及び緊急時対策
(3) 放射性物質及び放射性廃棄物の取扱い管理
(4) 研究炉利用
(5) その他

6. 議事概要

(1) 医学・生物学利用

 放射線・ラジオアイソトープの医学・生物学利用については、RCA加盟各国にとっても極めて重要なテーマであり、早急にRCA計画、プロジェクトとして取り上げるべく要望が出され、核医学を中心に計画づくりをすることで合意された。

(2) 原子力安全と緊急時対策

 各国の原子力安全規制に対する現状の報告及び昨年のIAEA総会でフィリピン政府から提案のあった緊急時援助センター構想についての紹介が行われ、その後意見交換が行われた。

(3) 放射性廃棄物等の取扱い管理

 各国から放射性廃棄物取扱い管理の現状についての報告が行われ、IAEA事務局からは、第25回IAEA総会におけるフィリピンの演説の紹介が行われた。

(4) 研究炉利用

 各国の研究炉利用の現状及び計画等について説明があり、我が国から、特に日本原子力研究所の研究炉利用の紹介が行われた後意見交換が行われた。


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