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日加重水炉協力協定について 動力炉・核燃料開発事業団
動燃事業団は、カナダ原子力公社(AECL)との重水炉についての情報交換と協力のための協定を昭和56年9月27日に改訂・更新した。 本協定は、昭和46年9月27日に締結され、昭和51年9月26日に有効期間が満期になり、5年間延長されたが、昭和56年9月26日に再び有効期間が満期になった。そこで、日加両国の重水炉開発が、協定を締結して10年を経過する間に技術的に異なるようになったことから、協定の再更新に当って、協力の技術分野を現在日加双方が開発を行っている炉型の共通な分野とするよう動燃事業団とAECLとの間で話し合われ、協定を現状に則した内容に改訂し、昭和61年9月26日までの5年間延長することが合意された。 元の協定では、当時、AECLが250MWe重水減速沸騰軽水冷却型原型炉(ジェントリープロジェクト)を、動燃事業団が165MWe重水減速沸騰軽水冷却型原型炉(ふげんプロジェクト)の開発を進めていたので、同炉型に関する(1)物理、(2)沸騰水の熱伝達及び水力学、(3)安全性研究、(4)ジルコニウム合金、(5)燃料、(6)制御及び計測の技術分野で情報交換を行うこととなっていた。ところが、現在、AECLは主として重水減速加圧重水冷却重水炉の開発を進めているので、新協定では、カナダ側の炉型を変更して前記6項目の技術分野で情報交換を行うこと及び共通に関心のあるトピックスに関しても技術協力をするよう改訂された。 協力の技術分野以外の条項は元の協定とほとんど同一で最小限の改訂に止められた。なお、本協定は、日本国政府とカナダ政府との間の原子力の平和利用に関する協力協定の規定に従うものとなっている。 |
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