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第398号 原子力委員会メールマガジン

    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2024年2月22日399号
━ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●こんにちは、原子力参事官です
「プルトニウム利用計画」

●2月20日(火)の定例会議報告
・電気事業者等が公表するプルトニウム利用計画について(電気事業連合会、日本原燃株式会社、
日本原子力研究開発機構ほか)

●2月27日(火)の定例会議予定
・原子力白書に関するヒアリング「東京電力福島第一原子力発電所(1F)事故調査チーム
「1F-2050」-経緯と進捗-」(大阪大学大学院工学研究科環境エネルギー工学専攻 
教授 村田勲氏、教授 牟田浩明氏、准教授 大石佑治氏)
・エネルギー・放射線教育に関する日本科学技術振興財団の取り組みについて
(日本科学技術振興財団・科学技術館)
・電気事業者等から公表されたプルトニウム利用計画について(見解)

●原子力関係行政情報
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━・・・━━ こんにちは、原子力参事官です ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━
「プルトニウム利用計画」

こんにちは、原子力参事官の山田です。
最近、テレビで、河津桜が咲いているのを目にすることがあります。ええっ、もう桜咲いたの?
と思ったら河津桜だった、ということもよくあります。特に、この時期は咲いている花も
少ないですから、映えますよね。
河津桜や山茶花、椿といった冬の花は、美しさだけでなく、冬に咲く強さやたくましさも
兼ね備えているような気がします。

今週火曜日(2/20)の定例会議で、各原子力事業者が作成するプルトニウム利用計画の
ヒアリングが開催されました。この日の会議は、議題は事実上1つだけだったのですが、
ヒアリングの対象者はオンラインも含めて6名もおり、いつもの会議よりも賑やかな会議でした。
プルトニウムは、自然界にはごくわずかしか存在しません。ウラン(235)が中性子の照射を受け、
いくつかのプロセスを経てプルトニウム(239)が出来ます。かつて惑星であった冥王星の
英名プルート(pluto)がプルトニウムの語源となっているという話をご存知の方も
いらっしゃるかもしれません。
ご存知の通り、プルトニウムは核兵器の原料にもなります。兵器として使われた悲しい歴史も
ありました。だからこそ、核テロリズム・原子力事故防止のため、国際原子力機関(IAEA)などの
国際機関、各国政府により、厳しく監視・管理されています。プルトニウムを盗まれないような
厳重な管理はもちろんのこと、自然に臨界(核分裂反応が連鎖的に起こる状態)が起きないよう、
取扱量を減らしたり(質量管理)、溶液の濃度を下げたり(濃度管理)、表面積が大きい形状に
することであえて中性子の漏れを多くすること(形状管理)などの対策をとります。表面積が
大きい形状にする、ということは、例えば、球状ではなく棒状にして管理する、ということです。

プルトニウムをきちんと管理しているかは、各国がIAEAに報告し、その報告をIAEAがチェック
することで確認しています。そのプロセスの中で査察も行われます。査察は、短時間での
通告(2時間前または24時間前)を経て行われることがあります。学校の先生から
「明日、テストがあります」と急に言われるようなものです。普段からコツコツ勉強している
子でないと、いい点数はとれないですよね。仮に偶然いい点数がとれたとしても、
次もそうなるとは限りません。

このように、扱いに十分注意しなくてはならないプルトニウムですが、原子力発電の燃料として
使うことも出来ることはよく知られています。プルトニウムの酸化物とウランの酸化物を混ぜて
作ったこの燃料は、MOX(モックス)燃料と呼ばれます。平和利用の観点からも、出来るだけ
我が国のエネルギーを確保するという観点からも、このMOX燃料を使っていくことが大切です。

原子力委員会が決定した「我が国におけるプルトニウム利用の基本的考え方」(平成30年)において、
「利用目的のないプルトニウムは持たない」という方針を確認しています。
今回の原子力事業者からの発表は、国の方針に従い、少しでもプルトニウムを平和的に、
エネルギーとして使っていきたい、という思いがにじむプレゼンとなりました。各事業者が、
安全確保を最優先にプルトニウムを使う方向になっているのか、原子力委員会としてもウォッチを
続けていきたいと思います。


━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━
●原子力委員会の定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は霞ヶ関周辺で開催しており、
どなたでも傍聴できます。開催案内や配布資料は、すべて原子力委員会ウェブサイト(以下URL)で
御覧いただけます。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●2月20日(火)の定例会議の議題は以下のとおりです。
配布資料はこちら
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2024/siryo5/index.htm

【議題1】電気事業者等が公表するプルトニウム利用計画について(電気事業連合会、
日本原燃株式会社、日本原子力研究開発機構ほか)

<主なやりとり等>
電気事業者等が公表するプルトニウム利用計画について、電気事業連合会 中熊原子力部長、
関西電力株式会社 原子力事業本部 原子燃料部門 堀内原子燃料部長、九州電力株式会社 
原子力発電本部 本田原子力技術部長、日本原燃株式会社 宮越再処理事業部長、
同社 北川燃料製造事業部長、日本原子力研究開発機構 経営企画部 田中上級技術主席・部長より説明し、
その後、委員との間で質疑を行った。また、参与より専門的な観点から意見をいただいた。
説明内容や意見交換を踏まえ、委員会で検討し、今後委員会の意見をまとめることとした。

●2月27日(火)の定例会議予定
2月27日(火)14:00からの定例会議の議題は以下となります。傍聴をご希望される方は、
以下より登録をお願いいたします。(登録の締め切りは2月25日(日)15:00となります。)
https://form.cao.go.jp/aec-melmaga/opinion-0063.html
【議題1】原子力白書に関するヒアリング「東京電力福島第一原子力発電所(1F)
事故調査チーム「1F-2050」-経緯と進捗-」(大阪大学大学院工学研究科環境
エネルギー工学専攻 教授 村田勲氏、教授 牟田浩明氏、准教授 大石佑治氏)
【議題2】エネルギー・放射線教育に関する日本科学技術振興財団の取り組みについて
(日本科学技術振興財団・科学技術館)
【議題3】電気事業者等から公表されたプルトニウム利用計画について(見解)

━・・・━━ 原子力関係行政情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・
原子力関係の他の行政における委員会等のリンク情報は以下のとおりです。

※URLが改行されてリンクが認識されない場合
URLはクリックせず、文字列全体をURL欄に Copy & Paste してください。

■首相官邸
・原子力防災会議
(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku_bousai/)
・原子力災害対策本部会議
(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku/)
・廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚等会議
(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/hairo_osensui/index.html)

■内閣官房
・原子力関係閣僚会議
(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/genshiryoku_kakuryo_kaigi/)
・最終処分関係閣僚会議
(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/saisyu_syobun_kaigi/)
・放射能対策連絡会議
(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/housyanou/index.html)
・GX実行会議
(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gx_jikkou_kaigi/index.html)

■内閣府
・統合イノベーション戦略推進会議
(https://www8.cao.go.jp/cstp/tougosenryaku/kaigi.html)
┗イノベーション政策強化推進のための有識者会議「核融合戦略」
(https://www8.cao.go.jp/cstp/fusion/index.html)
・原子力防災
(https://www8.cao.go.jp/genshiryoku_bousai/index.html)
┗地域原子力防災協議会
(https://www8.cao.go.jp/genshiryoku_bousai/kyougikai/kyougikai.html)

■経済産業省・資源エネルギー庁
・総合資源エネルギー調査会電力・ガス事業分科会
(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/index.html)
┗原子力小委員会
(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/genshiryoku/index.html)
┣自主的安全性向上・技術・人材WG
┣原子力の自主性安全性向上に関するWG
┣原子力事業環境整備検討専門WG
┣放射性廃棄物WG
┣地層処分技術WG
┣革新炉WG
┣廃炉等円滑化WG
┗電力・ガス基本政策小委員会
(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/index.html)
┗特定放射性廃棄物小委員会
(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/radioactive_waste/index.html)
・総合資源エネルギー調査会基本政策分科会
(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/kihon_seisaku/index.html)
┣長期エネルギー需給見通し小委員会
┣発電コスト検証WG
(https://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/#cost_wg)
┗電力需給検証小委員会
(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/kihon_seisaku/denryoku_jukyu/index.html)
┗使用済燃料対策推進協議会
(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/shiyozumi_nenryo/index.html)
┗地層処分研究開発調整会議
(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/chiso_shobun/index.html)
┗高速炉開発会議
(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/kosokuro_kaihatsu/index.html)
┗青森県・立地地域等と原子力施設共生の将来像に関する共創会議
(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/aomori_kyosokaigi/index.html)
┗福井県・原子力発電所の立地地域の将来像に関する共創会議
(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/fukui_kyosokaigi/index.html)

■原子力規制委員会
・原子力規制委員会
(https://www.nsr.go.jp/)
┣原子炉安全専門審査会・核燃料安全専門審査会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/roanshin_senmon/menu.html)
┣放射線審議会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/houshasen/index.html)
┣国立研究開発法人審議会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/nrda/index.html)
┣量子科学技術研究開発機構部会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/nirs/index.html)
┣日本原子力研究開発機構部会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/jaea/index.html)
┣原子力規制委員会政策評価懇談会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/seihyou_kondan/index.html)

■文部科学省
・科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会原子力科学技術委員会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/055/index.htm)
┣原子力研究開発・基盤・人材作業部会
(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/100/index.htm)
┣核不拡散・核セキュリティ作業部会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/076/index.htm)
┣原子力バックエンド作業部会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/099/index.htm)
┗科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会核融合科学技術委員会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/074/index.htm)
┗原型炉開発総合戦略タスクフォース
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/078/index.htm)
┗調査研究協力者会議等(研究開発)
┗「もんじゅ」廃止措置評価専門家会合
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/kaihatu/022/index.htm)
┗原子力損害賠償紛争審査会
(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/kaihatu/016/index.htm)
┗次世代革新炉の開発に必要な研究開発基盤の整備に関する検討会
(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/kaihatu/025/index.html)
┗核融合の挑戦的な研究の支援の在り方に関する検討会
(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/kaihatu/027/index.html)
┗国立研究開発法人審議会
(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/kokurituken/index.htm)
┣量子科学技術研究開発機構部会
(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/kokurituken/010/index.htm)
┗日本原子力研究開発機構部会
(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/kokurituken/003/index.htm)

●次号配信は、2024年3月1日(金)午後の予定です。
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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
原子力委員会:上坂 充委員長、直井 洋介委員、岡田 往子委員
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原則として回答致しませんが、今後の原子力委員会の業務の参考とさせていただきます。)
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