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第93号 原子力委員会メールマガジン 原子力委員からの新年挨拶


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    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2012年1月13日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 原子力委員からの新年挨拶
┣ 定例会議情報 年頭の所信について
┃        福島とチェルノブイリ:差異と教訓
┃        今後の原子力政策・エネルギー政策
┃        独立行政法人日本原子力研究開発機構大洗研究開発セン
┃        ター廃棄物管理事業の変更の許可について(諮問)  等
┣ 部会情報等  第5回原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会
┃        の開催について 等
┣ 事務局だより 308日目を迎えて
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●メールマガジンや、原子力委員会の活動に関するご意見・ご感想等を、
https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.htmlまで、ぜひお寄せください。

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
原子力委員会は、1月10日に開催された本年第1回の定例会議で「年頭所信」を
とりまとめました。是非、以下のリンク先でご覧下さい。

http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/kettei/seimei/120110.pdf

また、各委員から以下の新年の挨拶が寄せられました。

■近藤委員長
 労働党に始まり英国政治の改革を新思考で追求し、「第三の道」に基づく思
考のあり方を世界に知らしめたブレア元英国首相の「ある旅」と題する自伝は、
彼が問題ごとに情報化社会における政治作法を発明しながら取り組んできた思
い出を、その時々の人間関係や喜怒哀楽を思い起こしつつ述べていて、興味が
尽きない。このところ、3月11日からのこの部屋における苦吟や目に焼き付いて
離れない事故を起こした東電福島第一原子力発電所のサイトや、その周囲の自
治体の事故後の佇まいを思い起こしては今後のことを考える合間に、これを拾
い読みして、しばしブレア節に浸っている。そうしていると、北アイルランド
問題の解決を達成した体験で裏打ちされた対立の解消戦略十か条など、学ぶべ
きことにも出会う。今年は、これを座右におき、彼が労働党を革新する際に唱
えた“CHANGE OR DIE”を胸に、事故のもたらした結果への対応や、今後このよ
うな事故を決して再び引き起こさないで原子力研究開発利用を進めていくため
の施策の考察に取り組んでいきたい。

■鈴木委員長代理
 いよいよ任期3年目、最後の年を迎えました。2012年は3.11後の原子力政策を
決定する重要な年となります。私としては、「原子力依存度の低減」の議論を
進めていくうえで、二つのキーワードが重要と考えています。一つは「リスク
管理」であり、もう一つは「選択肢の確保」です。3.11の事故の反省として、
いかに「リスク管理活動」に万全を期すかが、最大の課題となると思います。
一方、将来の不確実性に対応するためには、様々な制約の中で多様な選択肢を
どのようにして確保しておくかも重要な課題となります。これらの課題につい
て、できる限り透明性を高めた議論を尽くすことで、国民の信頼を回復し、将
来世代に禍根を残さない政策大綱にしていく所存です。

■秋庭委員
 新年になっても、東日本大震災や福島第一原子力発電所事故によって避難を
余儀なくされた皆様が、未だに不自由な日々を送っていらっしゃることを心に
重く受け止めています。そして、本年が希望の年になるように願わずにはいら
れません。
 今、原子力政策にとって最も重要なことは、「国民からの信頼」です。その
ためには透明性の確保、情報公開、そして誰でもが理解できる言葉でわかりや
すく説明することです。昨年9月に再開しました新大綱策定会議では、多くの皆
様から頂いているご意見を参考にしつつ取り組んでいますが、さらに一層「国
民の声」を聴くことを大切にしたいと思っています。原子力基本法の「原子力
利用は国民生活の水準向上に寄与するべきものである」ということを国民が実
感できるようになるために力を尽くしたいと考えています。

■大庭委員
 原子力委員になってから、早くも3年目、任期最後の年となりました。福島
第一原子力発電所の事故を受け、日本における原子力への信頼が大きく揺らい
でいる中で、今年は日本の原子力及びエネルギー政策についてのなんらかの方
向付けがなされる年となるでしょう。
 グローバリゼーションによって人間活動の様々な側面が国境を越えて影響し
合う度合いが強まってきている一方で、政府としての決定はその国の国民の将
来に大きく影響を与えます。新大綱策定会議等の場で、対立と協力のベクトル
が錯綜する国際社会の現実を見極めた上での、長期的視点かつ冷静な議論がな
される方向へと、微力ながら貢献できればと思います。

■尾本委員
 原子力災害を含め3.11の津波により被災された多くの方々が今でも避難生活
を余儀なくされていることに思いを致し、新年の通例のご挨拶は控えます。
 政府は既に原子力発電依存度を低減するとの方向性を定めております。今後
の原子力政策はこれを踏まえつつなされる今年の政策大綱見直しに依拠する故
に、この見直しは1956年策定の第一回の原子力開発利用長期計画からの後世に
残る歴史的な転換点になるかと推定します。規模を小さくして原子力発電オプ
ションが維持される場合でも、3.11を踏まえた視野と要求のもとに従来とは異
なった姿が求められるのは当然でしょう。世界が成程というに足る政策にする
必要があります。この重みを認識しつつ今年の業務を遂行したいと考えます。

●次号は近藤委員長からのひとことの予定です!

━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
●12月27日(火)第51回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホー
ムページに掲載される議事録をご覧下さい。

【議題1】福島とチェルノブイリ:差異と教訓(福島大学理事・副学長 清水修
二氏)
<主なやりとり等>
 清水氏より、昨年10月31日から11月7日までウクライナ・ベラルーシ福島調査
団として現地を訪れ、汚染した農地の除染・活用、汚染地域からの住民の移住、
避難・退去基準の推移、内部被ばくのコントロール、等の調査結果について紹
介がありました。
 委員からは、住民の精神的なストレスが大きかったと思うが、精神的なケア
は何か行われたのか、地方自治のシステムが当時のソ連と日本では大きく異な
るが、福島におけるコミュニティ再生のための教訓はあるか、等の質問があり
ました。

●1月10日(火)第1回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホーム
ページに掲載される議事録をご覧下さい。

【議題1】今後の原子力政策・エネルギー政策(一橋大学大学院商学研究科教授
 橘川武郎氏)
<主なやりとり等>
 橘川氏より、「エネルギーミックスと原子力依存度」と題して、2030年へ向
けてエネルギーミックスを考える上での基本方針、リアリティのある2030年の
電源構成の見通し、エネルギー政策に求められる3つの視点、等について説明が
ありました。
 委員からは、どういう状態になればバックエンドが解決したと言えるのか、
国内の原子力産業の将来性を考えた場合に、海外原子力事業への積極的な参加
だけで十分か、等の質問がありました。
 
【議題2】独立行政法人日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター廃棄物管
理事業の変更の許可について(諮問)
<主なやりとり等>
 原子力安全・保安院より、独立行政法人日本原子力研究開発機構が、大洗研
究開発センターの敷地境界の一部変更(縮小)等のために廃棄物管理事業の設置
変更許可申請を行っており、審査の結果、原子力安全・保安院は同申請を問題
ないと判断していることから、当委員会に意見を聴きたい旨の諮問内容の説明
がありました。

【議題3】年頭の所信について
<主なやりとり等>
 事務局より、委員により作成された原子力委員会の年頭所信案について紹介
がありました。
 各委員からは、東京電力(株)福島第一原子力発電所事故に対する反省、政府・
事業者などの原子力関係機関が今後努力すべき方向、委員会としての決意等が
述べられているなど、本所信のポイントの説明がありました。本案については、
文言を一部修正の上、原子力委員会の年頭の所信とすることを決定しました。

※資料等は以下のURLでご覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回定例会議は1月17日(火)に開催します。議題は以下のとおりです。
(1)低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ報告書について
(2)独立行政法人日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターにおける核
   燃料物質の加工の事業の変更許可について(答申)
(3)その他

●定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。定例会議は通常毎週火曜午前、霞ヶ
関にある合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内や
配布資料はすべて原子力委員会ホームページでご覧いただけます。

━・・・━━ 部会情報等 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━
●原子力委員会には、調査審議組織として専門部会や懇談会等が設置されてい
ます。これらの部会や懇談会等は原則として一般に公開しており、どなたでも
傍聴することができます。開催案内や配布資料はすべて原子力委員会ホームペ
ージでご覧いただけます。

●1月11日(水)に第5回原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会を開
催しました。
詳しくはホームページに掲載される議事録をご覧下さい。
<主なやりとり等>
 事務局より、東京電力(株)福島第一原子力発電所事故以降の核燃料サイクル
に関する国内外の動向について紹介し、続いて、同検討小委員会の今後の進め
方(案)について説明しました。
 専門委員からは、これまでと同じような議論の進め方ではなく、現在直面し
ている使用済燃料の蓄積等の問題について議論していかないと現実性に欠ける、
原子力を利用することによって生じた廃棄物管理方針を明確化すべきである、
等の意見がありました。

●次週の専門部会等開催情報
・1月18日(水)に新大綱策定会議(第11回)を開催します。
開催日時:平成24年1月18日(水) 9時00分〜12時00分
開催場所:全国都市会館 大ホール
    (東京都千代田区平河町2−4−2)
議題:(1)福島復旧・復興へ向けた取組について
   (2)事故調査・検証委員会(中間報告)について
   (3)原子力発電に係る論点整理について
   (4)核燃料サイクルに関する検討状況について
   (5)その他


+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

308日目を迎えて
 
 3月11日以降308日を経過しました。暦の節目には関わりなく、今も東電福島
原発事故への対応が続いています。この間原子力委員会は、原子力基本法及び
原子力委員会の設置法に従い5人の原子力委員の合議の下で活動を行っています。
具体的な活動としては、東京電力(株)福島第一原子力発電所における中長期措
置検討専門部会を設置し、事故を起こした原子炉の廃止措置の進め方などを提
言しました。これに対し政府は、提言内容を踏まえた対応を開始しています。
さらに、原子力委員会は、新しい原子力政策大綱の策定に向けた議論も進めて
います。また、それぞれの原子力委員は、個人が有する知見を生かして、地元
の声を聞き、国内外へ助言や情報を発信しています。原子力委員会の庶務を担
当している私たち事務方は、原子力委員会の活動を支える役割を担い、あるい
は原子力委員個人の活動のお手伝いをしています。原子力委員の思いをどれだ
け実現できるかが私どもの力の発揮しどころと認識し、これからも原子力委員
会が社会に対する役割を果たせるよう務めていくつもりです。
(参事官 中村)

●次号配信は、平成24年1月27日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
○ご意見、ご感想、ご質問などはこちらへ 
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○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
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