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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.270 ━━━━━ @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン 2019年5月30日号 ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆ ┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┣委員からひとこと ┣ 会議情報 ┃ (5月21日) ┃ ・ステークホルダ対話・公衆関与に関する考察(量子科学技術研究開発機構) ┃ (5月28日) ┃ ・施設中長期計画の改定について(日本原子力研究開発機構) ┣ 原子力関係行政情報 ┣ 原子力国際関連情報 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━・・・━━ 委員からひとこと ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・ ジュール・ホロヴィッツ研究炉(JHR)セミナー 中西 友子 本年4月11、12日にフランス大使館でジュール・ホルヴッツ研究炉(JHR)の セミナーが開催された。フランスではSaclayにある原子力・代替エネルギー庁 (CEA)のOSIRIS材料試験炉(70MW)が2015年に廃炉となり、ORPHEE研究炉(14MW) も2019年に廃炉となる。また50年以上を経過する世界の主な材料試験炉も多い ことから、カダラッシュに新たな材料試験炉、ジュール・ホロヴッツ研究炉 (JHR)の建設が進められており、炉の詳細な設計等を詰めている。この建設中 のJHRは、軽水炉の安全な維持のための材料・燃料の照射試験と合わせて、医療 用のアイソトープの製造なども行い、2023-2024年の稼働を目指している。 ここではセミナー2日目に行われた医療用アイソトープについての議論を簡単 に紹介したい。まず、CEAの原子力エネルギー部門の紹介に始まり、OSIRIS材料 試験炉とORPHEE研究炉が行ってきたことについての紹介があった。これらの炉 では、過去20年間に数百トンの半導体を製造し、医療用アイソトープ製造では、 2000年から、2千万人分の99Mo(モリブデン-99)と百万人分の131I(ヨウ素-131) と133Xe(キセノン-133)を製造してきた。その他、90Y(イットリウム-90), 156Re(レニウム-156),169Er(ユウロピウム-169),186Re(レニウム-186), 192Ir(イリジウム-192)などを製造して世界中に医療用アイソトープとして 供給してきている。JHRでは次の50年間を見据え、これらの医療用アイソトープ 製造をどのように行うのかについて、その詳細も紹介された。 次に日本側からの発表となったが、まず、日本アイソトープ協会の活動に ついて、理事の米倉義晴元放射線医学総合研究所(放医研)理事長から説明が あった。医療用にどのような種類のアイソトープがどの位の量を供給されて いるのかが示され、病院でのアイソトープの使用については、in vivoでの 使用量はあまり変わらないものの、in vitroでの使用量が激減していること、 放射性医薬品ではその約8割が99m Tc(テクネチウム-99)であることなどが 紹介された。 続いて大阪大学の畑澤順教授から、診断面では保険適用となったこともあり、 近年PET検査数が急増していることや、PET/CTのような組み合わせのイメージ ングが行われるようになってきたことが紹介された。また治療では、日本では アルファ線を放出する223Ra(ラジウム-223)の放射性医薬品(ゾーフィゴ)利用 が急増していることや225Ac(アクチニウム-225)、211At(アスタチン-211) などのアルファ線放出核種が着目されるようになってきたこと、さらにはIAEA における核医学の国際会議などについても紹介された。 最後に放医研の永津弘太郎研究総括から医療用アイソトープは、学術的には どのような核種が製造されて研究が行われているのか、現在着目されている アルファ線放出核種の供給・使用状況などが紹介された。 医療面では、昨年の原子力白書にも書かれているように、放射線利用開発 が近年増加してきている。また、放射線の利用については、本年4月の日本原子 力産業協会の年次大会で20年ぶりにセッションが設けられたことからも分かる ように、少しずつその社会ニーズの高まりが示されてきているように感じられる。 ━・・・━━ 会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・ ●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は霞ヶ関周辺で 開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内や配布資料は、すべて原子力 委員会ウェブサイト(以下URL)で御覧いただけます。 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm ●5月21日(火)の会議の概要は以下のとおりです。詳しくはウェブサイトに 掲載される議事録を御覧ください。 【議題1】ステークホルダ対話・公衆関与に関する考察(量子科学技術研究開発機構) <主なやりとり等> 量子科学技術研究開発機構より、ステークホルダ対話・公衆関与に関する 考察について御説明いただき、委員より、日本のコミュニケーション対応に おける海外からの評価などについて質問があった。 ●5月28日(火)の会議の概要は以下のとおりです。詳しくはウェブサイトに 掲載される議事録を御覧ください。 【議題1】施設中長期計画の改定について(日本原子力研究開発機構) <主なやりとり等> 施設中長期計画の改定について、日本原子力研究開発機構より御説明いただき 、委員より、研究機能を維持するための取組やマネジメントの方法などについて 質問があった。 ●次回の委員会開催については、以下の開催案内から御確認ください。 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm ━・・・━━ 原子力関係行政情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・ 原子力関係の他の行政における委員会等のリンク情報は以下のとおりです。 直近で開催された委員会等がある場合には、【New】マークを付けております。 ※URLが改行されてリンクが認識されない場合 URLはクリックせず、文字列全体をURL欄に Copy & Paste してください。 ■首相官邸 ┗原子力防災会議 (http://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku_bousai/) ┗原子力災害対策本部会議 (http://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku/) ┗原子力立地会議 (http://www.kantei.go.jp/jp/singi/index/gensiryoku/) ■内閣官房 ┗原子力関係閣僚会議 (http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/genshiryoku_kakuryo_kaigi/) ┗最終処分関係閣僚会議 (http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/saisyu_syobun_kaigi/) ┗原子力損害賠償制度の見直しに関する副大臣等会議 (http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/genshiryoku_songaibaisho/index.html) ┗「もんじゅ」廃止措置推進チーム (https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/monju/index.html) ■経済産業省 ┣高速炉開発会議 (http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy_environment.html) ┣エネルギー情勢懇談会 ┣高速炉開発会議戦略ワーキンググループ (http://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/kosokuro_ kaihatsu/kosokuro_kaihatsu_wg/index.html) ■資源エネルギー庁 ┣総合資源エネルギー調査会電力・ガス事業分科会 (http://www.meti.go.jp/committee/gizi_8/21.html) ┗原子力小委員会 (http://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/genshiryoku/index.html) ┣自主的安全性向上・技術・人材WG ┣放射性廃棄物WG ┣地層処分技術WG ┗原子力事業環境整備検討専門WG ┗電力基本政策小委員会 ┣総合資源エネルギー調査会基本政策分科会 (http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/) ┣長期エネルギー需給見通し小委員会 ┣発電コスト検証WG ┗電力需給検証小委員会 (http://www.meti.go.jp/committee/gizi_8/18.html#denryoku_jukyu) ┗電力システム改革貫徹のための政策小委員会 (http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/kihonseisaku/denryoku_ system_kaikaku/001_haifu.html) ┗エネルギー情勢懇談会 (http://www.enecho.meti.go.jp/committee/studygroup/#ene_situation) ┗使用済燃料対策推進会議 (http://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/shiyozumi_nenryo/index.html) ■原子力規制委員会 (https://www.nsr.go.jp/) ┗◆【New】原子力規制委員会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/kisei/index.html) ┣合同審査会(原子炉安全専門審査会・核燃料安全専門審査会) (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/roanshin_kakunen/index.html) ┣放射線審議会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/houshasen/index.html) ┣国立研究開発法人審議会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/nrda/index.html) ┣量子科学技術研究開発機構部会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/nirs/index.html) ┣日本原子力研究開発機構部会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/jaea/index.html) ┣原子力規制委員会政策評価懇談会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/seihyou_kondan/index.html) ┗原子力規制委員会行政事業レビューに係る外部有識者会合 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/gyousei_gaibu/index.html) ┗原子炉安全専門審査会 原子炉火山部会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/roanshin_kazan/00000002.html) ■文部科学省 ┗原子力科学技術委員会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/055/index.htm) ┣原子力人材育成作業部会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/079/index.htm) ┣核融合研究作業部会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/056/index.htm) ┣核不拡散・核セキュリティ作業部会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/076/index.htm) ┣原子力施設廃止措置等作業部会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/088/index.htm) ┗研究施設等廃棄物作業部会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/057/index.htm) ┗核融合科学技術委員会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/074/index.htm) ┗原型炉開発総合戦略タスクフォース (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/078/index.htm) ┗調査研究協力者会議等(研究開発) ┗「もんじゅ」廃止措置評価専門家会合 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/kaihatu/022/index.htm) ■復興庁 ┣福島12市町村の将来像に関する有識者検討会 (http://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat1/sub-cat1-4/20141226184251.html) ┗原子力災害からの福島復興再生協議会 (http://www.reconstruction.go.jp/topics/000818.html) ■環境省 ┗東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する 専門家会議 (https://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01.html) ■厚生労働省 ┗薬事・食品衛生審議会(食品衛生分科会放射性物質対策部会) (http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-yakuji.html?tid=127896) ━・・・━━ 原子力国際関連情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・ OECD/NEA Monthly News Bulletin(2019年5月) OECD/NEAが毎月発行しているニュース速報の目次(日本語仮訳)をお届けいた します。ご関心あるトピックについて、下記リンク先よりニュース本体や資料 等をご覧いただけますと幸いです。 http://www.oecd-nea.org/general/mnb/2019/may.html <目次> 1.新着情報:New at the NEA ・マグウッド事務局長が欧州原子力フォーラム(於チェコ・プラハ)に出席、 テメリン原子力発電所を訪問(4月29〜30日) http://www.oecd-nea.org/general/proceedings/dg-presentations/dg-enef-30apr2019.pdf ・NEA運営委員会を開催(4月17〜18日) ・福島の復興とこれからの地域づくりと題する対話イベントを開催 (4月16日、東京) http://www.oecd.org/cfe/OECD%20Fukushima%20Policy%20Dialogue_project %20flyer_EN_as%20of%207%20April.pdf http://www.oecd.org/about/secretary-general/building-the-future-of- fukushima-8-years-after-earthquake-and-nuclear-accident-japan-april-2019.htm 2.原子力安全技術・規制:Nuclear safety technology and regulation ・新型炉の安全に関するワークグループ(WGSAR)の開催(4月17〜19日) http://www.oecd-nea.org/nsd/cnra/wgsar.html ・第4世代原子力システムに関する国際フォーラム(GIF)、リスク安全ワーク グループ(RSWG)開催(4月10〜12日、米国・アルゴンヌ国立研究所) https://www.gen-4.org/gif/jcms/c_9366/risk-safety ・運転経験に関するワークグループ(WGOE)の開催(4月9〜11日) http://www.oecd-nea.org/nsd/cnra/wgoe.html 3.原子力開発:Nuclear development ・原子力エネルギーの未来へのイノベーションに関するグローバルフォーラム (6月10〜13日、慶州)登録受付中 https://www.globalnuclearinnovation.com/ 4.放射線防護:Radiological protection ・国際放射線防護スクール(IRPS) の登録受付中 (8月19〜23日、スウェーデン・ストックホルム) http://www.oecd-nea.org/rp/irps/ 5.原子力法:Nuclear law ・第四回原子力事故損害賠償国際ワークショップの登録受付開始 (10月8〜9日、ポルトガル・リスボン) http://www.oecd-nea.org/law/workshops/lisbon2019/ ・第四回原子力事故損害賠償国際ワークショップの準備に向けたキックオフ 会合を開催(4月4〜5日) 6.原子力科学・データ:Nuclear science and data ・最先端コンピュータ・コード(SCALE Code System)講習会開催 ・FISPACT-II講習会を開催予定(6月19〜21日) http://www.oecd-nea.org/dbcps/training-courses/ ・新たなコンピュータ・コード及びデータ・ライブラリ (限定配布) OECD/NEA Monthly News Bulletin(英語版)のメール配信やDatabankオンライン サービスへの登録を希望される方は、こちらをご覧願います。 http://www.oecd-nea.org/general/register/ 【ご参考】 上記のほか、OECD/NEAが最近公表した主要な資料・報告書を お知らせいたします。 ・脱炭素コスト: 高シェアの原子力と再生可能エネルギーによるシステムコスト: The Costs of Decarbonisation: System Costs with High Shares of Nuclear and Renewables http://www.oecd-nea.org/ndd/pubs/2019/7299-system-costs.pdf ・電力供給の総合コスト: The Full Costs of Electricity Provision http://www.oecd-nea.org/ndd/pubs/2018/7298-full-costs-2018.pdf ・原子力エネルギー・データ2018: Nuclear Energy Data 2018 http://www.oecd-nea.org/ndd/pubs/2018/7416-ned-2018.pdf ・ウラン2018: 資源・製造・需要: Uranium 2018: Resources, Production and Demand http://www.oecd-nea.org/ndd/pubs/2018/7413-uranium-2018.pdf ・原子力法ブレティン第100号: Nuclear Law Bulletin No. 100 http://www.oecd-nea.org/law/nlb/nlb100.pdf ・緊急時対応と備えに関するオールハザードアプローチに向けて: Towards an All Hazards Approach to Emergency Preparedness and Response http://www.oecd-nea.org/rp/pubs/2018/7308-all-hazards-epr.pdf ・2018NEA国際メンターワークショップ: 2018 NEA International Mentoring Workshops http://www.oecd-nea.org/hans/pubs/2018/7454-mentoring-workshops-2018.pdf ●次号配信は、2019年6月14日(金)午後の予定です。 ====================================================================== 発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局) 原子力委員会:岡 芳明委員長、佐野 利男委員、中西 友子委員 ○メルマガへの御意見・御感想はこちらへ(お寄せいただいた御意見に対しては、 原則として回答致しませんが、今後の原子力委員会の業務の参考とさせていただきます。) https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.html ○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ http://www.aec.go.jp/jicst/NC/melmaga/index.htm ○原子力委員会ホームページ http://www.aec.go.jp/ ○このメールアドレスは発信専用のため、御返信いただけません。 ======================================================================