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メールマガジン
第64号 原子力委員会メールマガジン 信頼を築くキッチンテーブル

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    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
           2010年10月8日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 秋庭委員からひとこと 信頼を築くキッチンテーブル
┣ 定例会議情報 日本原燃株式会社再処理事業所における再処理の事業の変
┃        更許可について(諮問)
┃        原子力発電施設等放射線業務従事者等に係る疫学的調査の
┃        第W期調査結果(平成17年度〜平成21年度)について
┃        電気事業者により公表された平成22年度のプルトニウム
┃        利用計画の妥当性について(見解)   等
┣ 部会情報等  
┣ 事務局だより 業務への心意気
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●メールマガジンや、原子力委員会の活動に関するご意見・ご感想等を、
https://form.cao.go.jp/aec-melmaga/opinion-0002.htmlまで、ぜひお寄せく
ださい。

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
信頼を築くキッチンテーブル 秋庭悦子

 今週、世界はノーベル賞が大きな話題になっているが、特に鈴木章氏と根岸
英一氏が化学賞を受賞することになったことは大変嬉しいことである。この賞
を授与する王立科学アカデミーがあるスウェーデンでは、昨年6月に住民の高
い支持で高レベル放射性廃棄物の処分地が選定されたことでも注目されている
。
 8月22日から29日まで、主に放射性廃棄物の処分地選定に関する国民との合
意形成をテーマに、ドイツ、スウェーデンに出張し、多くの関係者と意見交換
を行った。今回はスウェーデンについて報告したい。
 灼熱の東京からストックホルム空港に到着した時、一気に秋になっていた。
街を歩く人たちも長袖の上着で、東京のうだるような暑さになれた身体に爽や
かな秋風が心地よく吹きぬけていく。翌日、ストックホルムから車に乗って約
2時間、エストハンマル自治体のフォルスマルクに到着した。途中、どこまで
も続く針葉樹の森と小さな湖、そして点在するカラフルなサマーハウスはまさ
に童話の世界のようであった。
 昨秋、私は資源エネルギー庁が主催したシンポジウムに参加したが、パネリ
ストのエストハンマル市長の言葉が大変印象的であった。処分地受け入れにつ
いて「なぜ、住民は70%以上もの高い支持をしたのか」との問いに「信頼関係
である。しかし、この信頼関係を築くために本当に長い年月がかかった。」と
答えられた。
 また、「安全性について不安はないのですか。」との問いに対しても「安全
性はSKBに任せており、SKBを信頼している。」との答えであった。一体どのよ
うにして、このような揺ぎ無い信頼関係を築くことが出来るようになったのか
、ぜひ、知りたいと思っていた。
 フォルスマルクには、現在、2基の原子力発電所と中低レベル放射性廃棄物
処分場がある。まずは、発電所の沖合3キロの海底から50メートル下にある中
低レベル放射性廃棄物処分場を視察したが、案内して下さったインゲルさんは
、もともとこの地域の美容室で働いていた方で、20年以上前にSKBの広報とし
て働くようになったとのこと、地元の住民との信頼関係を持つためには欠かせ
ない存在である。現在、ここでは解体廃棄物を処分するための拡張工事を計画
しているが、それに対しても地域からの反対がないのは、処分場としての20年
間の実績と高い稼働率の原子力発電とそしてインゲルさんのような地元の方た
ちの地道な広報のおかげだと思われる。
 この中低レベル放射性廃棄物処分場は、エストハンマル自治体の中学3年生
が全員見学することになっているそうである。私たちのような外国からの関係
者やマスコミ、環境大臣などの閣僚、さらにはロイヤルファミリーも視察にい
らっしゃると伺い驚いた。ちなみに、スウェーデンでは今年の6月に王位継承
権を持つビクトリア王女が8年越しの恋を貫いてスポーツジム経営者であるダ
ニエル・ベストリング氏との華麗な結婚式を行ったことが大きな話題になって
いる。国民に親しまれているロイヤルファミリーの視察の効果は大きい。
 意見交換では、SKBの広報マネージャーから住民の合意形成に成功した理由
として「責任の明確化」、「安全性を優先」、「住民の意思尊重」などが挙げ
られたが、やはりなんと言っても重要なのは草の根的な理解活動であった。過
去にいくつかの候補地で失敗を重ねた結果、その地域に住む住民と少人数でし
っかり話し合うことの重要性に気がついたとのこと。そこで、考えられたのが
各家庭単位での「キッチンテーブルミーティング」である。まず、主婦の大切
な場所であるキッチンに入るためには、よほど親しい関係にならねばならない
が、この時大切な役割を果たしたのが地元の住民でもあるインゲルさんであっ
た。インゲルさんはご近所から理解活動を始め、次第に輪を広げていったので
はないだろうか。キッチンテーブルでは、誰もが気楽に本音で語りやすい状況
になる。これを4、5年かけて積み重ねた結果、処分地受け入れについて賛成
が次第に増えていったそうである。まさにこれが「長い間の積み重ねでつくら
れた信頼関係」の答えであった。
 また、副市長のマリー・ベルグレンさんが強調していたことは、処分地を受
け入れる一方、「道はまだまだ長い。私たちはいつでもNOと言える。」という
ことであった。昨年SKBはフォルスマルクを処分地として選定したが、今年度
末に建設許可申請を提出することになっており、操業開始まではまだ10年や15
年はかかると予想されている。その間はまだNOと言えるわけであり、「タイム
スケジュールは、理想ではなく現実に根ざすことが必要だ。」「人々の疑問に
しっかり答える時間が必要だ」とのマリーさんの言葉に納得した。そして、何
世代にもわたって処分する高レベル放射性廃棄物について、地域のハイスクー
ルの学生たちにしっかり伝えて考えさせる教育が重要と伺った。
 日本では、現在、高レベル放射性廃棄物の処分地は公募しているがなかなか
応募がないのが現状である。制度や法律、政治やお金など様々な課題があるが
、一番基になるのは、まずは家庭や教育など小さな単位での素朴な理解活動で
はないだろうか。国民全員が「他人ごと」ではなく、「自分ごと」として考え
るようになりたいものである。
 10月28日(木)、エストハンマルで多くの質問に答えてくださったSKBのカ
イ・アールボムさんをはじめ3人の方をお招きして、資源エネルギー庁主催の
シンポジウムが行われる予定である。

参考URL:http://www.enecho.meti.go.jp/info/event/101007a/101007a.html

●次号は大庭委員からのひとことの予定です!

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 前号に掲載しました鈴木委員長代理の「委員からのひとこと」にご質問が寄
せられております。これに対し、鈴木委員長代理から以下のようなコメントが
ありました。

 前回メルマガで、日本−ヨルダン原子力協定第9条は、米−UAE協定と同
じような条件である、旨の記述をいたしました。これに対し、同じではないと
いう旨のご指摘をいただいたところです。具体的には、米−UAE協定では、
第7条に"UAE shall not possess sensitive nuclear facilities within its
 territory or otherwise engage in activities within its territory, or 
relating to, the enrichment or reprocessing of material"とあり、すべて
の濃縮・再処理活動・施設の所有をしないことが協定に組み込まれています。
一方、日−ヨルダン協定第9条では「この協定に基づいて移転された核物質等
」という前提条件が付いていますので、確かに日本よりも厳しい条件であると
いえます。

 それでも、私の知る限り、日本の公式見解としては「NPTのメンバーであ
り、包括的保障措置を受け、追加議定書批准など、国際規制をすべて満たして
いれば濃縮・再処理をすることは許される」という立場であったと思います。
それを超えて、日本が今回、このような条件を組み入れたことは、やはり一歩
前進として評価されてよいのではないか、と思っています。

━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
●9日28日(火)第52回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホー
ムページに掲載される議事録をご覧下さい。

・日本原燃株式会社再処理事業所における再処理の事業の変更許可について(
諮問)(原子力安全・保安院)
<主なやりとり等>
 原子力安全・保安院より、日本原燃株式会社再処理事業所における再処理の
事業の変更許可について諮問がありました。今回の変更は、低レベルの廃棄物
貯蔵建屋等を設けるという内容のものです。
 委員からは、当初の見込みよりも低レベル固体廃棄物の保管能力を高めるこ
とになった理由などについて質問がありました。

●10月5日(火)第53回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホー
ムページに掲載される議事録をご覧下さい。

・原子力発電施設等放射線業務従事者等に係る疫学的調査の第W期調査結果(
平成17年度〜平成21年度)について(文部科学省、(財)放射線影響協会)
<主なやりとり等>
 文部科学省及び(財)放射線影響協会より、第W期(平成17年度〜平成21年度
)に実施した放射線業務従業者に係る疫学的調査の結果について説明がありま
した。
 報告によると、低線量域の放射線が悪性新生物による死亡率に影響を及ぼし
ている明確な証拠は認められなかったと言えるとのことでした。
 委員からは、比較する対象を類似の職業に限定して分析ができないか、発電
所周辺の住民を対象にした調査を行うことができないかなどの質問や意見があ
りました。

・電気事業者により公表された平成22年度のプルトニウム利用計画の妥当性に
ついて(見解)
<主なやりとり等>
 電気事業者より、第51回原子力委員会定例会議(平成22年9月21日)におい
て報告された「六ヶ所再処理工場の竣工時期の変更に伴う六ヶ所再処理工場で
回収されるプルトニウムの利用計画の見直しについて」に対する原子力委員会
の見解文(案)について審議しました。審議の結果、一部文言を修正した上で
、原子力委員会の見解としました。

・原子力委員会「原子力政策大綱(平成17年10月策定)」の見直しの必要性に
ついてご意見を聴く会の開催結果について
<主なやりとり等>
 9月に福井、青森、東京の3地域で開催した原子力政策大綱の見直しの必要
性についてご意見を聴く会の開催結果について事務局より報告しました。また
、10月21日(木)に有識者の意見聴取(第9回)を行う予定です。

・研究開発専門部会の構成員及び国際専門部会の構成員について(決定)
<主なやりとり等>
 研究開発専門部会及び国際専門部会の一部の専門委員の人事異動に基づき、
両部会の構成員の変更について原子力委員会決定しました。

※資料等は以下のURLでご覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回は10月12日(火)に開催します。議題は以下のとおりです。
・国際原子力機関(IAEA)第54回総会の結果概要について(内閣府・外務
省)
・近藤原子力委員会委員長の海外出張報告について
・鈴木原子力委員会委員長代理の海外出張について
・原子力委員会「原子力政策大綱(平成17年10月策定)」の見直しの必要性に
関する意見募集の結果等について
・その他

●定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。定例会議は通常毎週火曜午前、霞
ヶ関の合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内や
配布資料はすべて原子力委員会ホームページでご覧いただけます。


━・・・━━ 部会情報等 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━

●原子力委員会には調査審議組織として専門部会や懇談会等が設置されていま
す。これらの部会や懇談会等は原則として公開しており、どなたでも傍聴でき
ます。開催案内や配布資料はすべて原子力委員会ホームページでご覧いただけ
ます。

※現在、開催が予定されている部会はありません。

●原子力委員会では、原子力政策大綱の見直しの必要性を検討しています。福
井、青森、東京で開催したご意見を聴く会の様子は、原子力委員会ホームペー
ジにてご覧いただけます。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/tyoki/tyoki_minaoshi.htm

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

業務への心意気

 6月に着任してから早4ヶ月が過ぎました。今回が社会人となって初めての
異動で、業務内容も異なるため、戸惑うことばかりでした。少しずつですが事
務局での業務にも慣れてきた感もあるので、ここでは、事務局の一員になって
の感想とこれからの業務への心意気を示したいと思います。
 前職では高速炉の開発という原子力のごく一部にのみ携わってきました。そ
の中ではありますが、社会に受け入れられる高速炉について考えてきたつもり
でした。しかし、事務局として原子力委員会の議論を間近で聞くと、今まで自
分が非常に狭い世界で物事を考えてきたことを痛感させられました。当然と言
えば当然なのですが、議論に対する視点の置き方やポイントなど抜本から考え
させられます。今年ちょうど40歳になったのですが、今頃業務そのもののあり
方について考え込むようでは、「今まで何だったのか?」と虚しくもなります
が、そうは言っても悩んでいても仕方ないところです。業務に習熟する過程で
、自分の中で噛み砕くのに時間がかかるというのが自分の弱点なのですが、そ
の弱点を理解した上で、業務習熟度を下げることなく、少しでも迅速に業務を
遂行していかなければ、と考えています。
 まだまだあと20年以上、原子力に携わる業務を行うでしょうから、事務局で
業務できるチャンスを最大限利用して、少しでも自分の将来に活かしていける
ようなスキルを身につけたいと思います。
(木村)

●次号配信は、平成22年10月22日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
○ご意見、ご感想、ご質問などはこちらへ 
 https://form.cao.go.jp/aec-melmaga/opinion-0002.html
○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
 https://form.cao.go.jp/aec-melmaga/opinion-0001.html
○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
○このメールアドレスは発信専用のため、ご返信いただけません。
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