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第52号 原子力委員会メールマガジン 原子力白書を刊行しました

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    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
           2010年4月9日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 平成21年版 原子力白書の公表について
┣ 近藤委員長からひとこと 原子力白書を刊行しました。
┣ 定例会議情報 原子炉の設置変更(諮問1件、答申2件)
┃        平成22年度原子力研究、開発及び利用に関する計画
┃        成長に向けての原子力戦略に係る有識者との意見交換 等
┣ 部会情報等  
┣ 事務局だより ドクターヘリ
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●メールマガジンや、原子力委員会の活動に関するご意見・ご感想等を、
https://form.cao.go.jp/aec-melmaga/opinion-0002.htmlまで、ぜひお寄せく
ださい。

━・・・━ 平成21年版 原子力白書の公表について ━・・━━・・━━
 本日、平成21年版原子力白書が公表されました。
 白書の内容は以下のURLでご覧いただけます。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/hakusho/index.htm

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
 原子力白書を刊行しました。  原子力委員会委員長 近藤駿介

 我が国における原子力の研究、開発及び利用は、原子力基本法に則り、これ
を平和の目的に限り、安全の確保を旨とし、民主的な運営の下に自主的に行い、
成果を公開し、進んで国際協力に資するという方針の下、将来におけるエネル
ギー源を確保し、学術の進歩と産業の振興とを図り、もって人類社会の福祉と
国民生活の水準向上とに寄与するべく行われています。原子力委員会は、この
ための国の政策を企画・審議・決定する責任を踏まえ、「原子力政策大綱」に
その基本的方針を示し、政府において尊重していただいております。「原子力
白書」は、この方針に基づく我が国の原子力研究、開発及び利用に関する取組
の過去一年間の進展状況について取りまとめ、国民の皆様にご紹介するもので
す。
 「原子力白書」の副題は「原子力利用の新しい時代の始まりに向けて」とし
ました。その理由は、まず、昨年9月に発足した新政権が地球温暖化対策に関
して意欲的な政策目標を打ち出しましたからです。鳩山総理大臣は9月22日
に行われた国連気候変動首脳級会合で、全ての主要国の参加による意欲的な目
標の合意を前提に、我が国は2020年までに1990年比25%の温室効果
ガスの排出削減を目指す旨を表明しました。原子力発電は、発電過程において
二酸化炭素を排出しない、大規模かつ安定的な発電技術として、我が国をはじ
め世界の主要国で地球温暖化対策やエネルギー安全保障の確保の観点から基幹
電源の一つとして活用されていますから、このための取組みにできるだけ貢献
していくべきはいうまでもないでしょう。
 また、昨年4月の米国オバマ大統領の「核兵器のない世界を目指す」との決
意表明を受けて、核軍縮、核不拡散に関する新たな動きが始まったことも念頭
におきました。これを受けてというべきか、昨年9月に国連安全保障理事会首
脳級会合が開催され、鳩山総理大臣をはじめとする主要国首脳により核軍縮、
核不拡散、原子力平和利用、核セキュリティに関して国際社会が共同して取り
組むことが合意されました。我が国がこうした取組みの前進に積極的に貢献し
ていくべきことも明らかでしょう。
 さらに12月には、政府が「グリーン・イノベーション」や「ライフ・イノ
ベーション」等を日本の強みを活かす成長のための戦略課題とする「新成長戦
略(基本方針)」を閣議決定しました。原子力委員会は、こうした戦略におい
て原子力発電及び医療分野におけるCTやPETによる診断技術や放射線によ
るがん治療技術を含む放射線利用が重要な役割を果たすべきと考え、具体的な
取組について提案を行っていきたいと考えています。
 新しい時代の始まりとしたのは、このように、内外において原子力分野の取
組みが大きな貢献が可能である課題への挑戦が始まっていることの認識を踏ま
えたものです。
 もちろん、原子力の研究、開発及び利用に関する取組においては、完成した
大強度陽子加速器施設(J−PARC)の生み出す成果に世界の注目が集まっ
ている一方で、エネルギー安全保障と温室効果ガス排出抑制に貢献している5
4基の原子力発電所においては新潟県中越沖地震の経験から学んだ教訓も踏ま
えた耐震安全性の再確認作業や諸外国と比較して低水準にある原子力発電所の
設備利用率の改善に向けての地道な取組みが進められており、さらにはその解
決に一層の創意工夫が求められている課題もあります。しかし、その解決に向
けての取組は、このように、内外社会の当面する、より大きな課題の解決に貢
献できる価値ある取組です。そこで、白書においては、政府と民間がこうした
認識の下、これらに責任をもって取組むことをお願いしています。
 もちろん、こうした活動を進めるに際しては、国民の皆様に、それが国民の
利益に資することについてご理解をいただき、ご協力をいただくことが不可欠
です。原子力委員会はこれまで、我が国の原子力政策を企画、審議、決定する
にあたっては、透明性を確保し、広く国民の声を聴き、対話を重ねて参りまし
た。今後ともこのことの重要性を片時も忘れることなく、その任務を果たして
参ります。この原子力白書が、原子力政策に対する皆様のご理解を深めるため
の一助となれば幸いです。

●次号は鈴木委員長代理からのひとことの予定です!


━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
●3月30日(火)第18回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホー
ムページに掲載される議事録をご覧下さい。

・北海道電力株式会社泊発電所の原子炉の設置変更(1号、2号及び3号原子
炉施設の変更)について(諮問)(原子力安全・保安院)
<主なやりとり等>
 原子力安全・保安院より、泊発電所3号炉にMOX燃料を取替燃料の一部として
使用すること、廃棄物処理設備の一部について1号炉及び2号炉の設備と3号
炉の設備を共用化することなどを内容とする設置変更許可申請について説明が
あり、当委員会に諮問されました。

・東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所の原子炉の設置変更(1号、2号、
3号、4号、5号、6号及び7号原子炉施設の変更)について(答申)
<主なやりとり等>
 昨年の第44回定例会議において経済産業大臣より諮問のあった東京電力(株)
柏崎刈羽原子力発電所の1号から7号原子炉施設の放射性廃棄物処理系装置の
変更等を内容とする設置変更許可申請について、同申請が平和利用等の基準に
適合しているという経済産業大臣の判断は妥当、とする経済産業大臣宛ての答
申が決定されました。

・関西電力株式会社高浜発電所の原子炉の設置変更(1号、2号、3号及び4
号原子炉施設の変更)について(答申)
<主なやりとり等>
 昨年の第44回定例会議において経済産業大臣より諮問のあった関西電力(株)
高浜発電所の1号から4号原子炉施設に関して、1号及び2号原子炉施設にお
ける高燃焼度燃料の採用とそれに伴う関連設備の変更等を内容とする設置変更
許可申請について、同申請が平和利用等の基準に適合しているという経済産業
大臣の判断は妥当、とする経済産業大臣宛ての答申が決定されました。

・平成22年度原子力研究、開発及び利用に関する計画について
<主なやりとり等>
 平成22年度予算が成立したことを受けてとりまとめた「平成22年度原子力研
究、開発及び利用に関する計画」が決定されました。

・成長に向けての原子力戦略の策定に係る有識者との意見交換
<主なやりとり等>
 (社)日本原子力産業協会における原子力の国際展開に関わる活動について
同協会の服部理事長より、原子力産業界の国際化に向けた取組みについて(社)
日本電機工業会国際化対応特別委員会の吉村委員長よりご説明いただくととも
に、意見交換を行いました。
 意見交換では、国際展開を行うことの国内的意義、マーケットの違いを踏ま
えた戦略などについて議論されました。


●3月30日(火)第19回臨時会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホー
ムページに掲載される議事録をご覧下さい。

・成長に向けての原子力戦略の策定に係る有識者との意見交換
<主なやりとり等>
 既存発電所の稼働率向上の方策について(社)日本原子力技術協会の石川最
高顧問より、放射線の医学利用と波及効果について放射線医学総合研究所の辻
井理事よりご説明いただくとともに、意見交換を行いました。
 意見交換では、稼働率向上のための課題、海外での放射線がん治療の取組み、
国際展開に向けた人材育成を含めたビジネス体制などについて議論されました。

・大庭原子力委員会委員の海外出張報告について
<主なやりとり等>
 大庭委員より、海外出張(3月14日〜21日)の結果について報告がありまし
た。英国においては、政府機関や、放射性廃棄物処分地選定に関心表明をして
いる地域のパートナーシップのメンバーと意見交換を行いました。また、フィ
ンランドにおいては、放射性廃棄物処分の実施主体や地方自治体議員と意見交
換を行いました。

・平成21年版 原子力白書について(非公開)
<主なやりとり等>
 平成21年版 原子力白書の内容について審議し、決定しました。


●4月1日(木)第20回臨時会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホー
ムページに掲載される議事録をご覧下さい。

・成長に向けての原子力戦略の策定に係る有識者との意見交換
<主なやりとり等>
 スマートグリッドを巡る欧米の動向と日本型スマートグリッドについて電力
中央研究所システム技術研究所の栗原所長より、地球温暖化対策中期目標に関
する経済評価について慶應義塾大学産業研究所の野村准教授よりご説明いただ
くとともに、意見交換を行いました。
 意見交換では、海外におけるスマートグリッド導入のねらい、原子力発電の
稼働率向上による経済性への影響、地球温暖化対策における原子力の重要性に
ついて議論されました。


●4月6日(火)第21回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはホー
ムページに掲載される議事録をご覧下さい。

・成長に向けての原子力戦略の策定に係る有識者との意見交換
<主なやりとり等>
 産業技術を巡る環境変化について経済産業省産業技術環境局研究開発課の土
井課長からご説明いただくとともに、意見交換を行いました。
 意見交換では、オープン・イノベーションに向けての取組み、研究開発投資
の効率化のための課題などについて議論されました。

・鈴木原子力委員会委員長代理の海外出張報告について
<主なやりとり等>
 鈴木委員長代理より、米国への出張(3月24日〜31日)の結果について報告
がありました。サンディア国立研究所等においては、保障措置、核セキュリティ
分野の技術開発等について意見交換を行いました。また、政府機関においては、
核燃料サイクルと使用済燃料管理について意見交換を行いました。

・尾本原子力委員会委員の海外出張について
<主なやりとり等>
 4月14日から17日にかけて尾本委員が韓国へ出張することについて説明があ
りました。現地では、ソウルで開催される韓国原子力産業会議/韓国原子力学
会第25回年次大会に出席し、講演・パネル討論を行うとともに、ソウル国立
大学他の有識者と日韓両国の原子力政策に関する意見交換を行います。

※資料等は以下のURLでご覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm


●次回は4月13日(火)に開催します。議題は以下のとおりです。
・東京電力株式会社東通原子力発電所の原子炉の設置について(諮問)
(原子力安全・保安院)
・東京電力株式会社福島第一原子力発電所の原子炉の設置変更(6号原子炉施
設の変更)について(諮問)(原子力安全・保安院)
・エネルギー基本計画の見直しについて(資源エネルギー庁)


●定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。定例会議は通常毎週火曜午前、
霞ヶ関の合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内
や配布資料はすべて原子力委員会ホームページでご覧いただけます。


━・・・━━ 部会情報等 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━

●原子力委員会には調査審議組織として専門部会や懇談会等が設置されていま
す。これらの部会や懇談会等は原則として公開しており、どなたでも傍聴でき
ます。開催案内や配布資料はすべて原子力委員会ホームページでご覧いただけ
ます。


●3月29日(月)に原子力防護専門部会(第18回)を開催しました。なお、同
部会はIAEAの非公開情報を含むため、非公開で審議を行いました。
開催日時:平成22年3月29日(月) 13時00分〜16時00分
開催場所:中央合同庁舎4号館 4階 共用特別第2会議室
議題:・我が国の核物質その他の放射性物質等の防護の基本的考え方について
<主なやりとり等>
 文部科学省より放射線安全規制検討会放射線源の安全とセキュリティに関す
る検討ワーキンググループの検討状況について説明がありました。事務局より、
我が国の核物質その他の放射性物質等の防護の基本的考え方について説明があ
り、その内容について、議論されました。

●4月8日(木)に原子力防護専門部会(第19回)を開催しました。なお、同
部会はIAEAの非公開情報を含むため、非公開で審議を行いました。
開催日時:平成22年4月8日(木) 14時00分〜16時00分
開催場所:中央合同庁舎4号館 4階 共用特別第2会議室
議題:・我が国の核物質その他の放射性物質等の防護の基本的考え方について
<主なやりとり等>
 第18回に引き続き、我が国の核物質その他の放射性物質等の防護の基本的考
え方について議論されました。

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
ドクターヘリ

 我が家の窓から、成育医療専門の大きな病院が見えます。うちの息子の唯一
の手術もその病院で受けたので、なんとなくですが、親しみを持って眺めてい
ます。病院の中は最新の設備が整っており、また、空間的にも広がりがあって、
子供の目線で作られているようです。その屋上にはヘリポートもあります。た
まにですが、ヘリコプターが到着して屋上のヘリポートで患者さんを降ろして
いる(と思われる)様子を見かけることがあります。遠くからですので、詳細
はまったくわかりませんが、それを見ると、「また、命が助けられるのだ」と、
勝手に安心している自分がいます。
 医療の現場には、放射線を利用した様々な機器があります。これまでもそう
いった機器を見てきましたし、それを使った映像を医師から示されて、お話を
伺ったこともありました。この1月から、原子力委員会事務局の一員となり、
医療分野での放射線利用について、その分野の大学の先生のお話を伺ったり、
資料を読んだりする機会を得ています。これまで、原子力=エネルギーだった
私にとっては、新鮮であり、その理解を新たにしているところです。
 最初に述べたヘリコプターで運ばれてこられた患者さんも、おそらくそのよ
うな放射線を利用した医療機器で診断を受けていることでしょう。最近は、勝
手に安心しているだけでなく、そんなことも考えたりしています。
(朝岡)


●次号配信は、平成22年4月23日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
○ご意見、ご感想、ご質問などはこちらへ 
 https://form.cao.go.jp/aec-melmaga/opinion-0002.html
○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
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○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
○このメールアドレスは発信専用のため、ご返信いただけません。
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