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メールマガジン
第39号 原子力委員会メールマガジン 2009年10月02日号

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    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
           2009年10月2日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 松田委員からひとこと 仙台火力発電所のCO2対策
┣ 定例会議情報 平成22年度原子力関係経費概算要求及び政策評価部会等
┃        の提言に対する取り組み状況のヒアリング
┃        原子力試験研究の事後評価結果等について  など
┣ 部会情報等
┣ 事務局だより 政権交代について
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●メールマガジンや、原子力委員会の活動に関するご意見・ご感想等を、
https://form.cao.go.jp/aec-melmaga/opinion-0002.htmlまで、ぜひお寄せくだ
さい。

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
仙台火力発電所のCO2対策   松田美夜子

 東北大学で開催された秋の原子力学会に参加しました。3日目(9月18日)の「放
射性廃棄物の処分における科学技術と社会科学との対話の試み」企画セッション
は、一般公開ということもあり、立ち席が出るほどの満席でした。年を追うごと
にこの分野への参加者が倍増しているのは、心強いかぎりです。会場と登壇者と
の間で活発な意見交換がされていました。

 学会の空き時間を利用して、私はどうしても訪ねたかった場所に行きました。
火力発電所の発電システムを以前からぜひ見てみたいと思っていたのです。そん
な折、東北電力の仙台火力発電所が、50年近く使った3基の発電所を止めて解体
し、そのあとに新しい天然ガスの発電所を建設中とのこと。今行けば、解体中の
最後の煙突と、50%建設工事を終えた新しい火力発電所を同時に見ることが出来
るとのニュースが届いたのです。

 善は急げと日本三景の一つ松島湾に面した七ヶ浜町にある仙台火力発電所を訪
ねました。まず脱帽したのは、重油と石炭をつかっていたこれまでの発電所に比
べて、CO2の発生量が50%も少ないことです。火力発電所はCO2をたくさん出すと
いうイメージは当てはまらなくなっていました。ガスタービンと、その排熱を再
利用する蒸気タービンを組み合わせたコンバインドサイクル発電システムを導入
し、熱効率58%を達成する計画としています。これにより発電コストも抑えてい
ます。さらに、硫黄酸化物やばいじんは排出せず、窒素酸化物の排出量も以前の
発電所の4%にすぎません。技術の進歩に驚きました。火力発電も温暖化対策に
がんばってくれていることを実感しました。

 私は、この夏の休暇を利用して、イギリスとドイツの原子力発電所の廃炉の解
体現場を見学してきました。両国の廃炉ビジネスの活況ぶりに圧倒され、日本は
大丈夫かなと思ったものです。仙台火力発電所の解体工事では、産業廃棄物(が
れき類,金属くず等)の97%以上を目標にリサイクルしています。発電所の解体
は、ビルの解体工事と同じなので、原子力発電所の解体も、原子炉建屋の解体さ
えきちんとすればよいのだと納得しました。

 昭和34年に1号機、35年に2号機、37年に3号機が稼動し、総出力52万5000kWで、
高度成長時代を支えてきた発電所はその寿命を終え、総出力44万6000kWの高効率
ガスコンバインドサイクル発電所としてよみがえり、平成22年7月から稼動する
とのことです。松島の景観を損なわないように、煙突も建物の一部に組み込み、
周辺の風景となじんでコンパクトに効率よくよみがえる発電所。日本のエネル
ギー政策を原子力発電と共に支えていく、七ヶ浜の火力発電所の竣工の日を楽し
みにしています。





●次号は広瀬委員からのひとことの予定です!


━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
●9月15日(火)第35回定例会議の概要は以下のとおりでした。
・平成22年度原子力関係経費概算要求及び政策評価部会等の提言に対する取り
組み状況のヒアリング(文部科学省、厚生労働省、原子力安全委員会事務局、原
子力委員会事務局、経済産業省他)
<主なやりとり等>
平成22年度原子力関係経費の概算要求及び政策評価部会等の提言に対する取り
組み状況に関する資料が配付されました。この資料をもとに、文部科学省、経済
産業省、内閣府より概算要求について説明がありました。併せて、原子力政策大
綱策定以後に出された政策評価部会等の提言に対する取り組み状況について、こ
の1年間に新たに行った政策評価分野等の部分について説明がありました。委員
より、プロジェクトについては、施策目標を定量化すること、その施策目標達成
に必要な予算を要求すること、仮に予算を見直すのであれば目標の見直しか期間
の変更などについて説明するべきであること、基礎基盤分野については、どれだ
け予算を投入すればどれだけの成果が出るのか分らないが種はしっかりまくべき
であること、などの指摘がありました。

・電源開発株式会社大間原子力発電所原子炉設置変更許可申請(原子炉施設の変
更)について(諮問)(経済産業省原子力安全・保安院)
<主なやりとり等>
原子力安全・保安院より、MOX新燃料が入っている輸送容器あるいはMOX燃
料を取り出した後の輸送容器を、必要に応じて一時保管するための燃料輸送容器
保管庫を設置する設置変更許可申請について説明があり、当委員会に諮問されま
した。

・電気事業者により公表されたプルトニウム利用計画の妥当性について
<主なやりとり等>
第34回定例会において電気事業連合会より説明のあった平成21年度のプルト
ニウム利用計画について、その妥当性を検討し結果をまとめた見解文を決定しま
した。

※資料等は以下のURLでご覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2009/siryo35/tei-si35
 .htm


●9月29日(火)第36回定例会議の概要は以下のとおりでした。
・原子力試験研究の平成20年度終了課題の事後評価結果等について
<主なやりとり等>
原子力試験研究費により実施された研究課題に関し、試験研究検討会の岩田座長
より、平成21年度に継続されている先端的基盤研究の中間評価結果と、平成
20年度に研究を終了した先端的基盤研究、クロスオーバー研究の事後評価結果
について説明がありました。評価は研究目標、得られた成果、成果の発表実績等
に基づき実施され、継続課題の中間評価については「計画通り実施」との評価が
8課題、「研究計画に修正が必要」との評価が5課題でした。平成20年度に終
了した先端的基盤研究の事後評価については「優れた成果が得られた」との評価
が13課題、「計画通りの成果が得られた」との評価が7課題でした。なお、ク
ロスオーバー研究については、2テーマとも優れた成果が得られ、更なる発展を
期待したいとの評価がされています。委員より、優秀な研究人材の不足や、海外
の学会で行った発表した成果活用についての質問等がありました。

・近藤原子力委員会委員長の海外出張報告について
<主なやりとり等>
近藤原子力委員長より、パリで開催された「GLOBAL2009」への出席等
を行った海外出張(9月6〜9日)及び「第53回IAEA総会」への出席等を
行った海外出張(9月13〜16日)について、報告がありました。「GLOB
AL2009」は、日米欧の原子力学会が、1983年から3地域で隔年に開催
している国際的な学術研究集会です。仏国ビゴ原子力庁長官が組織委員会委員長
を務め、30カ国から1200人が参加し、4日間にわたって460編の研究発
表が報告・討論されました。


※資料等は以下のURLでご覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2009/siryo36/tei-si36.htm


●次回は10月6日(火)に開催します。
・国際原子力機関(IAEA)第53回総会の結果概要について(外務省・内閣
府)
・核不拡散・核軍縮に関する安保理首脳会合における安保理決議1887号の採
択について(外務省)


●定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。定例会議は通常毎週火曜午前、霞ヶ
関の合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内や配布
資料はすべて原子力委員会ホームページでご覧いただけます。


━・・・━━ 部会情報等 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━

●原子力委員会には調査審議組織として専門部会や懇談会等が設置されています。
これらの部会や懇談会等は原則として公開しており、どなたでも傍聴できます。
開催案内や配布資料はすべて原子力委員会ホームページでご覧いただけます。


●10月2日(金)の国際専門部会(第3回)の概要は以下のとおりでした。
<議題>
  ・論点の整理について
  ・今後の進め方について
<主なやりとり等>
主なやりとり等については、第40号メルマガに掲載の予定です。

※資料等は以下のURLでご覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/senmon/kokusaisenmon/index.htm


+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
政権交代について

政権交代後の事務局は、下々にいる私にとっては大変静かに感じます。一方で、
政務三役会議の設置や事務次官等会議の廃止など、大きな枠組みでは、政・官の
関係は前政権と異なるものに着々と変容しつつあるようです。

以前、政党の会議にもかかわらず、省庁の人間が徹夜で作業を行い、早朝に会議
の準備をしている光景を見かけ、違和感を覚えたことがあります。そして、夜に
テレビをつけると「官僚主導」が声高々と批判されている。

現在、公務員として働いている一人として期待することは、政・官の役割をしっ
かりと明確化し、公務員が本来の業務により専念できる環境を構築してもらうこ
とです。政治主導で公務員を真に上手く活用する道を切り拓き、政・官がそれぞ
れの力を思う存分発揮して、より国民の役に立つ行政ができることを期待してい
ます。(K)

●次号配信は、平成21年10月16日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
○ご意見、ご感想、ご質問などはこちらへ 
 https://form.cao.go.jp/aec-melmaga/opinion-0002.html
○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
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○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
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