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昭和48年度原子力委員会による
海外原子力関係者の招聰について


昭和49年1月22日
原子力委員会

 本年度における招聰海外原子力関係者として下記の者を招聰することとする。

Mr.Bo Aler
     スエーデン アトムエネルギ社 理事長
Mr.Stig Wennerberg
     スエーデン 工業省 研究開発局長

(日 程)
昭和49年 1月27日(日)   来日
  28日(月) 午前 原子力委員会との懇談外務省訪問
    午後 日本原子力研究所、日本原子力船開発事業団との懇談
  29日(火)    
    午後 動力炉・核燃料開発事業団、原子力安全研究協会との懇談
  30日(水)   民間会社訪問(日立製作所日立工場、三菱原子燃料 東海製作所)
  31日(木)   東海、大洗地区原子力施設訪問
  2月 1日(金) 午前 通商産業省、環境庁との懇談
    午後 原子力委員会との懇談
  2日(土)    

(略 歴)
Mr.Bo Aler
1926年 スエーデン生れ
1951年 ストックホルム大学卒 理学修士
1952−1957年 国家防衛研究所
1957−1967年 アトムエネルギ社
1967−1969年 工業省
1970年− アトムエネルギ社理事長
Mr.Stig Wennerberg
1929年 スエーデン生れ
1952年 ストックホルム大学卒 工学修士
1950−1969年 国家防衛研究所
1970年− 工業省 研究開発局長
(兼)エネルギー技術研究開発委員会委員

(説 明)
1 わが国はスエーデンと昭和48年4月8日に原子力協力のための書簡交換を行なった。スエーデンは1963年多目的利用のための重水炉を建設したが、その後軽水炉に重点を移し独自の研究開発を進めてきている。特に、環境・安全問題について は造詣が深くマルビッケン計画等により軽水炉の安全研究を進めるとともに、原子炉の都市近接設置のための評価も行なっている。今般、スエーデンの原子力開発計画、安全研究状況、環境問題等についての事情を聴取し、意見交換を行なうため原子力委員会によりスエーデン原子力関係者を招聰することは有意義と考える。
2 アトムエネルギ社アトムエネルギ社は1947年政府と民間メーカ及び電力会社の合併で設立されたが1968年完全な政府所有の機構となった。従業員は1,000人程度でこの大半は本部のあるStudsvik研究センターに勤務している。同社は材料試験炉R2(50メガワット)、ゼロ出力炉KRITZ、5.5MeVバン・デ・グラーフ型加速器等の設備を有し、物性、熱工学、放射線化学、放射線防護等の研究を行なうとともにウラン精練、遠心分離ウラン濃縮の分野においても研究を進めている。また、同杜の設計した多目的重水炉オゲスタは1963年に運転開始して以来電力供給と地域暖房のために利用されている。

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