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燃料ペレットの稠密化に関する調査について


48.9.14
原子力局
 去る8月28日に原子力委員会は、燃料ペレットの稠密化問題に関し、日本原子力研究所村主進安全工学部長をはじめ4名の調査団を米国に派遣することとした。

 同調査団は9月13日帰国し、本日原子力委員会に調査内容の報告を行なった。
報告内容は下記のとおりである。

 なお本件に関して原子力委員会は、同調査団の資料に基づき、原子炉安全専門審査会に引きつづき調査を依頼することとしている。



 報告内容

1 1972年4月米国でW.Hの加圧水型炉の低密度・非加圧型燃料棒の一部にコラプス(つぶれ)が発生しているのが発見されその原因は燃料ペレットが稠密化したためであると結論づけられた。

2 AECはW.H社に対してこの対策を命じた。

 W.H社は実験データにもとづく解析を行ない1972年9月AECの承認を得た。

3 AECは上記2の検討においてGE社製のBWR用燃料にも稠密化の生ずる可能性があると考えBWR全般に稠密化によって生ずる被覆管のコラプスの可能性、ペレット−被覆管の熱伝達率の再検討を命じ、AECの計算手法に従った措置を1973年8月とった。

4 今後GEは更に実験データの整理、実験の追加にもとづく新しい計算手法を開発しAECと検討することとなっている。

5 本件に関して、W.HおよびGEがAECと検討を行なってきた資料の収集および各担当者との討議を行なってきた。
 
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