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国際原子力機関(IAEA)研究炉利用
専門家会議開催(原研)報告



 極東および東南アジア諸国のための研究炉利用専門家会議が、昭和42年10月19日から24日までの正味5日間、日本原子力研究所東海研究所会議室で開催された。

 同専門家会議シリーズは、東南アジアにおいては過去4回開催されており、今回は5回目に当る。

 参加者は、オーストラリア1名、中国(台湾)5名、インド2名、インドネシア2名、日本20名、韓国1名、パキスタン1名、フィリピン1名、タイ2名、ヴェトナム1名の計36名のほか、フランス1名、米国9名、イスラエル1名、ブラジル1名、オランダ1名、ペルー1名、IAEAから4名、合計54名であった。

 10月19日は開会に引続き、中国こ インドネシア、韓国、パキスタン、フィリッピン、タイ、ヴェトナム、インド、日本、オーストラリアが、夫々の国の原子炉センターについての報告を行い、続いて、化学の実験技術について、専門家による講演が行われた。

 第2日目の10月20日は、中低程度の中性子束原子炉に関する化学について、第4日目の10月23日は、原子物理および物性物理の実験技術について、第5日目の10月24日は、中低程度の中性子炉に関する物理について講演および討議が行われた。

 なお、第3日目の10月23日は日本原子力研究所東海研究所内の施設を見学した。

 第5日目の最後の議題である「国際協力」においては、本研究炉利用専門家会議の将来についての意見の交換が行われた。

 多くの国は、本会議は今後も続けて開催されるべきであるが、現在のような総括的議題を網羅した会議ではなく、議題の範囲を縮少するなど、そのやり方を変えるべきであるという意見が多かった。

 同じ議題「国家協力」において、研修生の受入れ、専門家の派遣等の技術援助要請についての発言が多かった。

(参加者)オーストラリア:J.K.パリー(A.A.E.C.)、中国:C.S.リン、(国立清華大)、S.I.イェー、S.C.ウー、K.イェー(シーメン工科大)、フランス:ノレー(在京原子力アタッシェ)、インド:R.ラマンナ、J.シャンカー(バーバー原子力研究センター)、インドネシア:ウィ・バン・リャン(バンドン原子炉センター)、A.J.スルジャージ(原子力庁)、日本:天野恕(原研)、石森富太郎(原研)、宇野秀郎(原研)、岡本朴(京大)、国富信彦(大阪大)、斎藤信房(東大)、柴田後一(京大)、柴田長夫(原研)、下島光(日本原子力事業K.K.)、田畑末穂(東大)、中井重次(東京原子力産業研究所)、中井俊夫(原研)、中村勝一(近畿大)、浜口博(東大)、浜口由和(原研)、平井潔(富士電機K.K.)、平田実穂(原研)、細江正尚(立教大)、松浦辰男(立教大)、百田光雄(原研)、韓国:Y.L.リー(原子力研究所)、パキスタン:N.M.アーメッド(パキスタン核科学技術研究所)、フィリピン:H.イバッラ(フィリピン原子力委員会)、タイ:M.L.アノン・ニルポール、Y.メタローム(平和原子力庁)、米国:M.ヒルマン、H.カウツ(ブルックヘブン国立研究所)、W.J.マックール(USAEC-東京)、F.S.ロウランド(カリフォルニア大学)、A.ヴォイト(アメス研究所)、A.P.ヴォルフ(ブルックヘブン国立研究所)、I.ザートマン(USAEC)、ウィーラー(プエルトリコ原子力センター)、コスキ(ジョン・ホプキン大学)、ヴェトナム:ヴォシュアン・バン(ダラー原子力研究センター)、イスラエル:S.アミエル(イスラエル原子力委員会)、ブラジル:B.アレッツォ(CNEN・原子工学研究所)、オランダ:L.リンドナー(核物理研究所)、ペルー:A.ベリド(エル・アレキパ・国立サン・アウグスチン大学)
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