前頁 |目次 |次頁

IAEA原子炉耐震設計パネル東京開催について



 標記パネルは、昭和42年6月12日(月)から16日(金)までの間、日本、米国、英国、イタリア、中国、UNESCO、IAEEからの専門家、政府関係者民間人合計36名(参加者名後記)参加のもとに、東京プリンスホテルで行われた。

 我国からは、土木、建築、機械学会及び、民間の建設会社からの専門家が出席したほか、政府関係者等がオブザーバーとして出席した。

 第1日および第2日目は、日米英伊から提出された合計22編(そのうち日本から11編)の論文発表があり、第3日目および第4日目の前半は3つの分科会に分れ、それぞれの問題について討議及び勧告案の作製が行われた。

 第Ⅰ分科会は、耐震設計の基礎理論、および将来の研究問題、第Ⅱ分科会は立地問題、第Ⅲ分科会は、耐震設計に関する各国の実状をもとにして建築、構造、機器、装置、配管等に関し検討を行った。

 第4日後半および第5日目は、再び全員参加のもとに総合的に検討が行われ、同パネルは、IAEA事務局長に対する「原子力施設の耐震設計」に関する勧告書を作製した。

 同勧告書は、後日、IAEA各加盟国に配布され、コメントが求められる。

 なお、同じ週の土曜日17日には、参加者中8名が東海村の日本原子力研究所および日本原子力発電株式会社の耐震設計の実際の装置を視察した。

(参加者)
 日本-建設省建築研究所長久田俊彦、(以下論文発表順)東京大学地震研究所金井清、東京大学生産技術研究所長岡本舜三、京都大学工学部建築学科小堀鐸三、鹿島建設株式会社副社長武藤清、日本原子力発電株式会社秋野金次、日本大学理工学部建築学科田治見宏、建設省建築研究所中川恭次、東京大学工学部機械工学科鵜戸口英善、東京大学生産技術研究所柴田碧、東京大学工学部産業機械科藤井澄二。

 その他討論には、民間から大築志夫、川口修、大松沢恭一、岩田恒雄、市野市郎が更に加わった。

 米国-C.アレン、G.W.ハウスナー、H.B.シード、N.M.ニュウマーク(以上専門家)、J.リーバーマン、P.モーリス、D.オクレント、R.N.ライオン(以上米国原子力委員会及びその研究所)、R.H.ウェイト、R.A.ワイズマン、J.キース、D.W.ハリガン、R.B.ジャイル、B.スピッツ(以上民間)

 英国-Ⅰ.ディビッドソン

 イタリア-E.イアンシッティ

 中国-D.チュウ

 ユネスコ-R.フロレス、S.チェリー

 国際地震工学協会(IAEE)-南和夫
前頁 |目次 |次頁