放射線審議会の動き



基本部会

第4回

〔日時〕昭和40年8月19日(木)13.40〜18.00

〔議題〕

(1)個人の被曝線量の許容される値または限度の値を確保するための防護施設の基準を審議するに当っての基本的な考え方について

(2)その他

〔議事概要〕

(1)「放射線防護施設の基準を審議するに当っての基本的考え方について」の取り扱いについて意見の交換があり、本ドラフトは、放射線防護施設の基準を審議するに当って責任ある機関の判断のよりどころとするものであるとされた。

(2)一般人の被曝が許容線量(0.5レム/年)を超えないようにするための合理的な方法として、放射線関係事業所外の周辺のグループの1つのサンプルを調べ、そのサンプル中のどの個人もいかなる過度の被曝を受けないように施設を設計すべきであるということに意見の一致をみた。

 なお、これらの方法は、一般人の実際の被曝を調べるのではなく、施設の計画に当って通常行なわれるところの周辺環境の調査等を意味するものであるとされた。


放射性物質航空輸送特別部会

第2回

〔日時〕昭和40年8月26日(木)13.30〜17.00

〔議題〕

(1)「放射性物質の航空輸送基準等の諮問」について

(2)その他

〔議事概要〕

(1)事務局から、前回部会において審議方針を決めるにあたって要請のあったIATA規則の第11版草案と第10版(現行規則)との相違点の比較対照について、相互の構成、考え方等に著しい違いがあるため比較対照の困難な部分が多い旨、および個個の条項の相違点について説明があった。

(2)審議の進め方を検討したが、第11版の発効が昭和41年春よりもさらに遅れ、内容変更の可能性もあるとの発言があり、今回は原則として、IATA第10版規則を参考として運輸省告示(航空機による爆発物等輸送基準等を定める告示)に関する諮問を審議することとなった。

(3)諮問については、委員が各自検討して提出してもらい、それを事務局がまとめ、次回の部会で検討することとなった。


放射性廃棄物処分打合せ会

第3回

〔日時〕昭和40年7月23日(金)13.45〜17.00

〔議題〕

(1)放射性廃棄物処分に関するメモの検討について

(2)その他

〔議事概要〕

(1)食品の許容される放射性物質の濃度については、水産物も、他の食品、たとえば陸上で生産される食品と同様ICRPの基準を適用するのが妥当であろうという結論となった。

(2)個人の被曝線量については、一般人は0.5レム/年となるが、この取り扱いについては、ICRP勧告に述べられている考え方が参考となろうという結論となった。


第4回

〔日時〕昭和40年8月17日(火)13.40〜17.00

〔議題〕

(1)放射性廃棄物処分に関するメモの検討について

(2)その他

〔議事概要〕

 海洋へ放射性廃棄物を処分する場合の考え方について審議が行なわれ、次のような点について意見の一致をみた。
 海洋は、国際的に密接な関係があるので、差し支えない限り国際的に認められた基準を使用するが、日本の特殊性についても十分に考慮すること。海洋処分に伴う調査の進め方については、原子力委員会の廃棄物処理専門部会の報告書に盛られている事項を参考として、今後の新しい知識、経験等を十分に考慮して行なうことなど。