放射線医学総合研究所における
昭和38年度外来研究員について



 放射線医学総合研究所は38年度予算で認められた外来研究員の実施について、このたびその細目を決定し、7月1日から受け入れを開始することとした。
 その要点は次のとおりである。

〔目的〕
 この制度は大学、試験研究機関、その他これに準ずる機関等に勤務する研究者(研究歴3年以上)の参加を得て、共同研究の実をあげると共に、研究活動を通して知識技術の交換を計ることを目的としている。

〔研究課題〕
 昭和38年度は、放医研業務計画のうち、下記5研究課題について公募する。
 採用人員は3〜5名である。

(1)核酸および蛋白質を含む系に対しての放射線作用の強さを支配する因子の研究

(2)培養細胞に対する放射線作用の生化学的研究

(3)神経系におよぼす放射線の影響に関する研究

(4)河川、海洋セディメントによる放射能浄化作用の研究

(5)放射線障害予防薬に関する合成および薬理学的研究

〔研究期間〕
 研究参加の期間は7月1日から各研究課題について、4ヵ月〜9ヵ月が予定されているが、この間一定額の研究費および旅費が支給される。また希望者には宿舎を斡旋する。

〔申請手続〕
 希望者は所定の申請書に必要事項を記載の上、放医研所長あて提出する。提出期限は昭和38年6月20日(木)までである。

〔選考および決定通知〕
 採用者の決定は外来研究員審査委員会の審査(6月21日〜25日の間に予定)により決定し、本人および所属長あて6月末日までに通知する。
 審査委員会は、応募者の研究歴、研究業績、当該研究課題に対する適性に重点をおいて審査する。

〔その他〕
 外来研究員に採用された者は、研究所の諸規程を遵守するとともに、終了後1ヵ月以内に研究経過報告を所長あて提出なければならない。
 また研究所で実施した研究内容の発表にあたっては放医研における共同研究であることを明示することになっている。

 なお、本件の事務手続きについては管理部企画課が所掌する。