放射能対策本部の動き

最近の放射能の降下状況について

○昨年秋のソ連の実験等の影響で、5月、6月の東京におけるストロンチウム−90の月間降下量はかなり増加した。とくに5月の月間降下量1.63mc/km2は昭和29年以来の最高値1.67mc/km2に相当する値である。このような春季における降下量の増加に対応して5月の日常食や6、7月の牛乳中のストロンチウム90は全般に増加している。とくに裏日本においてはかなりの増加を示している。

○本年8月以降行なわれているソ連の核実験の影響で9月の東京市販の牛乳中の沃素−131は顕著な増加を示し、その月平均値は93μμc/lで、昨年秋の各月の平均値よりも高い値を示した。かかる状況に立ち至ったため放射能対策本部としては東京以外の汚染の状況を知るために宮城、新潟、大阪の三府県より緊急に牛乳および野菜をとりよせ、公衆衛生院および放射線医学総合研究所に夫々分析調査を依頼した。両研究所では目下分析調査を実施中である。

放射能日誌

9月11日(火) 第26同放射能対策本部幹事会、放射性降下物および食品中の放射能について(本部発表第11号)等を検討、同時に、本部発表第11号を公表。

9月17日(月)調査船照洋丸帰港(東京港竹芝桟橋)

9月20日(木)第9回放射能対策本部会、調査船照洋丸の調査団帰国報告

10日5日(金)第27回放射能対策本部幹事会、環境および食品等における汚染について

(本部発表第12号)等を検討、同時に、本部発表第12号およびまぐろの東京都魚市場における調査の廃止について、を公表。