原子力委員会日誌

第 12 回

〔日時〕昭和37年5月2日(水)13.35〜16.10

〔配布資料〕
(1)ヒントン卿夫妻招へいの件
(2)今後専門部会の設置について検討すべき諸問題
(3)材料試験炉専門部会報告書
(4)放射性降下物の人体への影響に関する基本的な考え方について(答申)

〔審議決定および報告事項〕
(1)ヒントン卿夫妻招へいの件
 事務局から「ヒントン卿招へいの件」資料(1)により説明があり、本年11月23日から10日間招へいすることに決定した。

(2)今後専門部会の設置について検討すべき諸問題
 事務局から「今後専門部会の設置について検討すべき諸問題」について資料(2)により説明があり、各項目ごとに部会の設置の必要度合等について討論を行なったが、後程さらに討議を行なうこととなった。

(3)材料試験炉専門部会の解散について
 事務局から口頭で材料試験炉専門部会の解散の提議があり、解散を決定した。

(4)報告事項
 事務局から

(イ)材料試験炉専門部会報告書について
(ロ)放射線審議会の答申について

 それぞれ報告があった。

第 13 回

〔日時〕昭和37年5月9日(水)14.15〜16.30

〔配布資料〕
(1)核爆発実験の再開に伴う放射能対策の基本について(案)
(2)1962年度IAEAの技術援助について
(3)東南アジア地域およびウィーン出張報告資料
(4)住友金属工業(株)の技術輸入申請(乙種)について

〔審議決定および報告事項〕
(1)放射能対策の基本について
 事務局から「核爆発実験の再開に伴う放射能対策の基本について」(案)資料(1)および「米国の核爆発実験に伴う放射能対策実施要領」(案)により説明があり、当面の放射能対策の基本について検討を行なった。なお、本件は、事務局が関係機関と接衝した結果により次回に決定することとなった。

(2)報告事項
 兼重原子力委員から日米科学委員会出席についての説明があり、また、事務局から(イ)ホーエル氏の来日、(ロ)技術輸入申請(乙種)および〕(ハ)前田国際協力課長の海外出張について、それぞれ報告があった。

第 14 回

〔日時〕昭和37年5月11日(金)12.30〜12.45

〔配布資料〕
(1)核爆発実験の再開に伴う放射能対策の基本について(第1号)
(2)最近の核爆発実験に伴う放射能対策実施要領(案)

〔審議決定および報告事項〕

 核爆発実験の再開に伴う放射能対策の基本について事務局から説明があり、決定した。

第 15 回

〔日時〕昭和37年5月16日(水)14.00〜16.00

〔配布資料〕
(1)各国原子炉メーカーの現況とわが国の関係
(2)最近の核爆発実験に伴う放射能対策実施要領
(3)米国AEC国際本部オペレイションズグランチ課長ジョンジュイングダウニング氏の考察について
(4)原子力デーおよび原子力セミナー実施結果報告

〔審議決定および報告事項〕
(1)わが国における今後の動力炉の開発について
 さきに国会において要求があった最近の原子力発電のコスト評価と関連して事務局から資料(1)および同付図の説明があり、予備的な討議をおこなったが、今後事務局で資料の収集整理を行なった上引き続き検討することになった。

(2)報告事項
 事務局から

(イ)放射能対策本部決定「最近の核爆発実験に伴う放射能対策実施要領」について
(ロ)インスペクターによる調査結果について
(ハ)原子力デーおよび原子力セミナー実施結果について

 それぞれ報告があった。なお、放射能対策の実施については、今後その実施状況の把握につとめるとともに、実施上の問題点について、事務局で検討することになった。

第 16 回

〔日時〕昭和37年5月23日(水)14.00〜16.00

〔配布資料〕
(1)プルトニウム調査団の米国派遣について
(2)−1 世界の原子力発電所の建設費および発電コスト
(2)−2 わが国の原子力発電開発について
(3)−1 核燃料専門部会報告書
(3)−2 同要旨
(4)−1 魚市場におけるマグロ類のサンプル調査について
(4)−2 広洋丸における調査員の便乗について
(5)核燃料専門部会専門委員の解任について
(6)公社のウラン精鉱の入札結果について
(7)昭和36年度第3・4半期末核燃料物質等保有量一覧

〔審議決定および報告事項〕
(1)プルトニウム調査団の米国派遣について
 事務局から「プルトニウム調査団の米国派遣について」資料(1)および「プルトニウム調査団の米国派遣要領(案)」により説明があり、これに基づき審議し、決定した。また、これに基づいて外務省を通じ米国AECに申し入れることとし、国内関係諸機関との協議は派遣要領の内容に基づいて行なうこととなった。

(2)わが国における今後の動力炉の開発について(第2回)
 事務局から「世界の原子力発電所の建設費および発電コスト」資料(2)−1「日本および米国の火力発電所建設単価比較」「発電所材料価格の国際比較」および「わが国の原子力発電開発について」資料・(2)−2について説明があり、審議を行なったが、さらに引き続き検討することになった。

(3)報告事項
 事務局から

(イ)核燃料専門部会の報告について
(ロ)放射能対策の最近の状況について
(ハ)核燃料専門部会専門委員の解任について
(ホ)公社のウラン精鉱の入札結果について
(ヘ)昭和36年度第3・4半期末核燃料物質等の保有量について

 それぞれ報告があった。

 なお、核燃料専門部会専門委員の解任については了承された。