原子力セミナー開催結果報告

1.開催行事名 原子力セミナー

2.目   的 中学校および高等学校の教師を対象として、原子力の正しい基礎知識の向上をはかる。

3.期   日 関東地区 昭和36年10月13日(金)
        関西地区 昭和36年10月20日(金)

4.場  所 関東地区 放射線医学総合研究所(千葉市黒砂町250番地)
       関西地区 大阪府立放射線中央研究所(堺市新家町)

5.対  象 関東地区(1都6県)関西地区(2府5県)の中学校および高等学校の教師

6.依頼講師 関東地区 末岡清市(文部省科学官、東京大学教授)
            杉本朝雄(日本原子力研究所理事)
            千谷利三(東京都立大学教授)

       関西地区 浅田常三郎(大阪大学教授)
            山崎文男(理化学研究所主任研究員)
            西堀栄三郎(日本原子力研究所理事)

7.主催 科学技術庁

8.後援 文部省

9.内容「原子力の基礎原理」「アイソトープの利用」「原子炉」の3テーマについて、下記の時間割により、それぞれ1時間20分の講義があり、つづいて10分間の質問を受けた。講義の間にオートスライドと映画(16ミリ)をはさみ、最後に施設見学を行なった。なお、原子力セミナーについて後述のアンケートをとった。

10.時間割

 a)関東地区 昭和36年10月23日(金)

   於 放射線医学総合研究所

 主催者挨拶・・・・・・・・・・・9:00〜9:05

 I 基礎原理・・・・・・・・・・9:05〜10:35

    末岡清市(東京大学教授)

 II オートスライド・・・・・・・10:45〜11:05

    私達の原子力教室−原子力の基礎−

 III 原子炉・・・・・・・・・・・11:05〜12:25

    杉本朝雄(日本原子力研究所理事)

 昼  食・・・・・・・・・・・・12:35〜1:30

 IVアイソトープ利用・・・・・・・ 1:30〜3:00

    千谷利三(東京都立大学教授)

 V 映  画・・・・・・・・・・・3:10〜3:40

    原子炉の開発はすすむ

 VI 放医研所長挨拶・・・・・・・3:40〜3:50

 VII 施設見学・・・・・・・・・・・・・3:50〜5:00

 b) 関西地区・・・・・・・昭和36年10月20日(金)

    於 大阪府立放射線中央研究所

 主催者挨拶・・・・・・・・・・・・・9:00〜9:05

 I オートスライド・・・・・・・・・9:05〜9:25

    私達の原子力教室−原子力の基礎−

 II 基礎原理・・・・・・・・・・・・9:25〜10:55

    浅田常三郎(大阪大学教授)

 III アイソトープ利用・・・・・・・・・11:05〜12:35

    山崎文男(理化学研究所主任研究員)

 昼  食・・・・・・・・・・・・・・・12:35〜1:30

 IV 原子炉・・・・・・・・・・・・・・1:30〜3:00

    西堀栄三郎(日本原子力研究所理事)

 V 映  画・・・・・・・・・・・・・3:10〜3:40

    原子炉の開発はすすむ

 VI 中研所長挨拶・・・・・・・・・・・3:40〜3:50

 VII 施設見学・・・・・・・・・・・・・3:50〜5:00

11.受講者状況

 受講希望者の募集は、文部省の紹介により、1都2府11県の国立中高校長、教育委員長、知事にその取りまとめ方を依頼したが、会場の定員の関係で、関東地区は総数を250名に、関西地区は150名に制限し、それぞれの都府県に希望者数の割当を行なった。その結果は下表の通りであり、関東地区の受講者数は215、関西地区は、127であった。なお、人数の制限を行なわなかったとすれば、下表の申込者数の2倍程度の応募があったものと推測される。

原子力セミナー受講者一覧表

12.原子力セミナーに関するアンケート集計結果

(1)調査期日(いずれもセミナー実施当日)
   関東地区 10月13日  関西地区 10月20日

(2)調査対象 原子力セミナー受講者

(3)回収状況
    関東地区 配布数215 回収数184 回収率86%
    関西地区 配布数127 回収数106 回収率84%

(4)集計結果(括弧内の数値は回収数に対する百分率)

イ)現在の勤務地

ロ)年令(満)

ハ)担当課目*理科は中学校の先生のみ


 本日のセミナーについて

ニ)講義時間について

ホ)基礎理論について

へ)アイソトープの利用について

ト)原子炉について

チ)オートスライドについて

リ)映画について

ヌ)施設見学について

ル)総合的にみて

ヲ)開催日数はどの位が適当ですか

ワ)開催時期はいつ頃が適当ですか

カ)原子力に日頃どの程度関心をもっていますか

5.意見

イ)関東地区
 ○適切な企画であり、ポイントが判り参考になった。(4件)
 ○このような機会をどしどし企画して欲しい。(4件)
 ○測定、実験、実習を加味して欲しい。(4件)
 ○1日だけなら今回程度が適当だが、2日か3日にしてもっと詳しい講義を望む。(8件)
 ○遠拒離の者のために、1日の時間別を短かくして日数を増して欲しい。
  他県でも開催して欲しい。(3件)
 ○パンフレット、テキスト類は、事前配布して欲しい。(3件)
 ○対象をしぼってもう少し程度を上げてもらいたい。(2件)
 ○原研で2ヵ月なり3ヵ月なり勉強させて欲しい。(1件)
 ○講堂の照明不十分、遅刻者は入室させないで欲しい。(2件)

ロ)関西地区
 ○内容は今回の程度で、もっと時間をかけて欲しい。(2件)
 ○日数を増して手軽な実験、実習をさせて欲しい。(3件)
 ○討論時間を長くとって欲い、。(1件)
 ○遠距離の者のために1日の時間割を短かくして欲しい。(2件)
 ○数式の簡単な誘導を付記して欲しい。(1件)
 ○スライド、映画等の貸出を願う。「1件)
 ○マイク不十分。(2件)
 ○関連する催し(原子力展など)を事前に報せて欲しい。(1件)