原子力デーの行事

 4月22日(土)は昨年より設けられた第2回原子力デーの当日であり、原子力局関係としては、東京における「原子力に関する講演と映画の会」の開催(日本原子力平和利用基金、日本原子力産業会議と共催)、放射線医学総合研究所の公開、東海村での特別見学会の開催(原子燃料公社、日本原子力研究所、日本原子力発電株式会社共催)人形峠鉱山の公開(原子燃料公社)、NTVカラー番組による座談会「原子炉の開発」と新原子力映画「原子炉の開発は進む」の放送等多彩な催しが行なわれた。

 「原子力に関する講演と映画の会」は午後1時から大手町の産経ホールに約1,600名の聴衆を集めて行なわれたが、杠原子力局長の開会の辞、池田科学技術庁長官および菅日本原子力産業会議会長の挨拶の間に茅東京大学学長が「科学と原子力」と題して、人類が始めて原子力を開発利用するまでのいきさつをエピソードをおりまぜて興味深く説明、原子力の開発はもとより必要であるが、それのみでなく一般科学も、それによって高めてくことが大切であることを強調した。また大屋日本銀行政策委員は、「日本のエネルギー事情と原子力発電」と題する講演でもはや水力発電に多くを期待できないわが国は将来のエネルギー需要に応じて火力とともに原子力発電を積極的に進めていく必要があることを力説した。上映映画は「原子炉の開発は進、む」他1編、特別に新作オートスライド「原子力の基礎」も上映された。

 東海村・放医研の開放も多数の見学者にとって有意義なよう以前から十分計画されたスケジュールにもとづいて行なわれた。

 テレビの座談会は、石川原子力委員、菊池原研理事長、松根電気事業連合会副会長の3氏に加えて、聞き手として菅原邦子さんが出席、主婦のための科学技術シリーズの1編として、わが国の原子力の開発状況、原子力発電の必要性とその安全性、廃棄物の海洋投棄にまでひとわたり触れる幅の広いものであった。