原子力委員会参与会

第3回

〔日時〕昭和36年3月9日(木)14.00〜16.30

〔場所〕総理大臣官邸

〔配布資料〕
1.放射線化学の中央研究機構について
2.原子力損害の賠償に関する法律案
3.原子力損害賠償補償契約に関する法律
4.廃棄物処理専門部会の設置について
5.アイダホ・フォールズにおけるSL-1原子炉事故(その2)
6.原子力委員会各専門部会の審議状況
7.第2回原子力委員会参与会議事録
8.JRR-2の出力上昇試験について

〔出席者〕
(原子力委員会)
石川委員、有沢委員

(参与)
稲生、井上、岡野、倉田(代)、久留島、駒形、瀬藤(代)、高橋、成富、藤岡、伏見、松根、三島、山県、我妻、脇村、各参与
松本政務次官、篠原事務次官

(関係者)
通産省、運輸省、企画庁、原電

(事務局)
杠局長、井上次長、政策、調査、原子炉規制、放射線安全、核燃料各課長、担当官

〔議事概要〕
1.本日の議題に入る前に局長から原研労組が15.5%の賃上げを要求し、この要求が通らなければ10日午前零時から24時間ストに入る旨通告し、只今理事側と話合中であり、局からもこの問題に関して森崎次長が大蔵省と折衝している旨説明があった。

2.原子力損害の賠償に関する法律案

3.原子力損害賠償補償契約に関する法律案
 政策課長からこの法案は先国会に提出されたが審議未了になったので今国会に再提出することになり、さる3月1日国会に上程された旨経過説明があり、またこの法律は第三者の損害賠償であって、従業員は含まれない。このような形式はアメリカ、西ドイツで採用されており、イギリスは従業員もカバした形式である旨説明があった。

4.放射線化学中央研究機構について
 放射線化学の中央研究機構のあり方について放射線化学専門部会から原子力委員会に答申があり、その方針について委員会も了承した旨政策課長から説明があり、資料1を朗読。

5.廃棄物処理専門部会の設置について
 資料4に基づき井上次長から説明があり、3月28日第一回専門部会が開催される旨説明があった。

6.JRR-2の出力上昇試験計画について
 井上次長から資料8により原研の2号炉について1,000kWまでの出力上昇試験を行なう計画の説明があった。

7.36年度原子力平和利用補助金・委託費について局長から3月6日付官報に要望課題が発表され募集期間は1ヵ月、締め切り後約3ヵ月審査を行ない、発表の予定であるむね説明があった。

8.アイダホ・フォールズにおけるSL-1原子炉の事故(その2)
 担当官から資料5により説明があった。

9.原子力委員会各専門部会の審議状況について
 資料6により井上次長から説明があった。