第5回放射線取扱主任者試験問題

〔第 1 種〕

法    令

 「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」及びその関係法令につき解答せよ。

第1問

(1)政令で定める数量以下の密封された放射性同位元素を使用しようとする者は,あらかじめ,科学技術庁長官に届け出なければならないこととなっているが,この数量はどのように定められているか。
(2)放射線作業従事者の被曝放射線量は,危険時の緊急作業を行なう場合を除き,最大許容被曝線量及び最大許容集積線量をこえないようにしなければならないが,最大許容被曝線量は,どのように定められているか。
(3)管理区域とは,外部放射線の放射線量がどのような場所をいうか。

第2問 次の文章中正しいものには○印を,誤っているものには×印をつけ,誤っている場合にはその理由を簡単にしるせ。

(1)1キュリーの密封された放射性同位元素を非破壊検査のため随時移動させて使用する場合には,管理区域の境界に,さくその他の人がみだりに立ち入らないようにするための施設を設ける必要はない。
(2)使用者は,放射性同位元素又は放射線発生装置の使用を開始した日から30日以内に,放射線障害予防規定を作成しなければならない。
(3)使用者は,同一事業所について,放射線取扱主任者を3人選任しても差し支えない。
(4)使用者が放射線取扱主任者を解任する場合には,あらかじめ,その旨を科学技術庁長官に届け出なければならない。
(5)販売業者は,放射性同位元素を使用者,他の販売業者又は廃棄業者から自由に譲り受けることができる。
(6)届出使用者から運搬を委託された者は,放射性同位元素を自動車によって運搬する場合においては運輸省令で定める技術上の基準に従ってしなければならない。
(7)届出使用者は,届け出た放射性同位元素の種類及び数量を変更するときは,あらかじめ,その旨を科学技術庁長官に届け出なければならないが,届け出た使用の場所を変更するときは,変更したのちに,その旨を科学技術庁長官に届け出ればよい。

第3問 次の文章中の___のうちに入る適当な語句を番号とともにしるせ。

(1)放射線作業従事者とは,放射性同位元素,放射線発生装置又は放射性同位元素によって汚染された物  1  のために放射線施設又は  2    3  をいう。
(2)最大許容集積線量は,放射線作業従事者についての一定時点における許容集積線量であるが,Dを許容集積線量とし,  4  とした場合に,  5  の式によって算出される数値(単位レム)である。ただし,事故による被曝を受けた場合等については,例外である。
(3)放射線施設に火災が起こったことにより,放射線障害が発生するおそれがある場合において,放射性同位元素を他の場所に移す余裕があるときには,必要に応じてこれを  6  ,その場所の周囲には,  7    8  等を設け,かつ見張人をつけることにより,関係者以外の者が立ち入ることを禁止しなければならない。
(4)使用施設,詰替施設,廃棄物詰替施設,貯蔵施設,廃棄物貯蔵施設又は廃棄施設に立ち入る者は,放射線取扱主任者がこの法律若しくはこの法律に基く命令又は  9  の実施を確保するためにする指示に従わなければならない。
(5)貯蔵施設には,貯蔵室又は  10  を設けなければならない。ただし,  11    12  の容器に入れて保管する場合には,この限りでない。
(6)貯蔵室は,その主要構造部等を  13  とし,その開口部には,  14  を設けなければならない。
(7)作業室の内部の壁,床その他放射性同位元素によって汚染されるおそれのある部分の表面は,  15  であり,気体又は液体が浸透しにくく,かつ,  16  で仕上げなければならない。
(8)汚染検査室には,  17  及び  18  を設け,汚染の検査のための  19  及び  20  を備えなければならない。

管理技術

第1問 排気設備を設計するにあたって,作業室または廃棄作業室内の空気中の放射性同位元素の濃度および排気中の放射性同位元素の濃度をどのようにすることを考えればよいか。

第2問

(1)ある排液中から試料水を1リットルとり,これを計数効率が10%のG-M計数装置で測定したところ30cpmであった。この排液中に含まれている放射性同位元素の濃度(μc/cm3)はいくらか。
(2)上記の排液中に含まれている放射性同位元素の核種を明らかにするため,アルミニウム板吸収法により飛程を測定したところ,およそ700〜800mg/cm2であり,ガンマ線の存在は認められなかった。また,2日後に測定したところ約90%に減衰していた。この排液中には次の核種のうちのどれか1つだけが含まれているとすれは,それはどれか。その理由も付記せよ。
 24Na,32P,35S,42K,45Ca,60Co,89Sr

第3問 ある密封された放射性同位元素60ミリキュリーを使用する場合に,線源から2メートルの距離まで作業者が常時立ち入れるようにするには,線源を少なくとも何センチメートルの厚さの鉛でしゃへいしなければならないか。ただし,作業時間は1週40時間,この放射性同位元素1キュリーから1メートル離れた場所における放射線量率は1.33r/hr,鉛の半価層は12ミリメートルとする。

第4問

(1)90Srによって身体の表面が汚染されたときに,どのような危険があるか。
(2)131Iを誤って飲み込んだ場合に,

(イ)それを検出するにはどうすればよいか。
(ロ)どの臓器にどのくらいの量が沈着しているかを知るにはどうすればよいか。

測定技術

第1問 次のそれぞれの測定((1)〜(5))を行なうには,下に掲げた測定器((イ)〜(カ))のうちどれを使用すれば最も適当であるか。その理由も簡単に付記せよ。

(1) しゃへい壁の外側で,ガンマ線量率が0.1mr/hr以下であるかどうかを判定する。
(2)多量のカリウムと混合した微量の137Csを検出する。(ただし,化学的分離操作を行なわない。)
(3)担体量の少ない32Pを含むリン酸水溶液の放射能濃度を正確に決定する。
(4)90Srを含む廃液の濃度が許容値以下か否かを判定する。
(5)炭酸ガス中に含まれる微量の14Cを測定する。

(イ)端窓型G-M計数管を備えた計数装置
(ロ)NaI(Tl)を螢光体に用いたシンチレーション計数装置
(ハ)警報器付き個人モニター
(ニ)精密ラドン計
(ホ)気体試料用電離箱を備えた振動容量型電位計
(へ)4πガスフローカウンター
(ト)ポケット線量計
(チ)低バックグラウンドベータ線計数装置
(リ)ローリッツェン検電器
(ヌ)手足モニター
(ル)電離箱式線量率計
(ヲ)表面汚染計
(ワ)線量率目盛りをもったG-M計数管式サーベイメーター
(カ)シンチレーションガンマスペクトロメーター

第2問 空気中のある点において単位時間(1sec)に単位面積(1cm2)あたりN個の光子が通過していることが知られている。この点における照射線量率(r/sec)を求めよ。ただし,光子束はエネルギーがhνエルグである単色エネルギーのものとし,そのエネルギーに対する空気のエネルギー吸収係数はμen(cm2/g),空気中で1イオン対(電荷e esu)あたりに消費される平均エネルギーは34eV,1eV=1.6x10-12erg,空気は標準状態(比重1.293x10-3g/cm3)とする。

第3問 物質のガンマ線に対する吸収係数のうち,全吸収係数(Total absorption coefficient)μt とエネルギー吸収係数(Energy absorption coefficient)μen との差異について簡単に説明せよ。

第4問 AとBの2つの電離箱式サーベイメーターがある。この測定器の更正定数(Calibration constant――感度の逆数)は,X線の実効エネルギーが100keVのところと 200keVのところで,Aでは0.84および0.92,Bでは0.75および0.86であり,その間はそれぞれ直線的に変化していることが知られている。いま実効エネルギーが100keV以上200keV以下であるが、正確には不明な光子束の線量率を測定したところ,Aでは50mr/hr,Bでは54mr/hrと表われた。このときの光子束の実効エネルギーは何keVで,真の線量率は何mr/hrであるか。

物 理 学

第1問 ベータ線,ガンマ線および中性子線のそれぞれの電離機構について簡単に説明せよ。

第2問 次の文中の___の中に入る適当な語句を番号とともにしるせ。

(1)特定の放射性同位元素を考えた場合,単位時  1  に比例する。  2  と呼び,その値は,  3  である。またその放射性同位元素の放射能が  4  といい,これは  2    5  の関係にある。
(2)中性子が物質中を通るとき,一般に原子核との  6  衝突の結果,その平均エネルギーはしだいに低くなり,ついにその物質中の原子または分子の平均運動エネルギーのレベルに達する。この程度までエネルギーの低くなった中性子のことを  7  といい,その平均エネルギーは,その物質の  8  によって定まる。ある一定のエネルギーの中性子が  7  になるまでに要する平均衝突回数は,衝突する原子核の  9  ほど少ない。したがって  10  との衝突の場合に最も少ない。

第3問 コンプトン散乱において,1次ガンマ線の波長λと散乱ガンマ線の波長λ′は次の関係にある。
(ただし,h:ブランク定数,m:電子の静止質量,c:真空中の光速度,θ:散乱角)
 1次ガンマ線のエネルギーが1.00MeV,θ=60°のときのコンプトン電子のエネルギーを求めよ。
 ただし,
    h=6.63x10-27erg・Sec
    m=9.11×10-28g
    c=3.00×1010cm.Sec-1
    1MeV=1.60×10-6erg
 また, エネルギー1eVの電磁波の波長は,1.024×10-4cmに相当するものとする。

化    学

第1問 放射化分析法(Radioactivation analysis)の長所および短所をそれぞれ3つずつあげ,簡単に説明せよ。

第2問 次のことばを簡単に説明せよ。

(1)G 値(G-value)
(2)逆希釈法(Inverse dilution method)
(3)原子核乳剤(Nuclear emulsion)
(4)比放射能(Specific activity)
(5)放射分析(Radiometric analysis)
(6)放射線効果(Radiation effect)
(7)スミア試験法(Smear test)
(8)無担体(Carrier-free)

第3問 次の2問のうち1問について答えよ。

(1)89Sr++ぉよび90Sr++ を含む水溶液がある。それぞれを定量するために次の実験を行なった。まずSr++およびFe++担体を試料溶液に加え,水酸化物を沈殿,分離した上清液から炭酸塩の沈殿をつくった。その放射能は,水酸化物を分離した時刻に外そうしたときに1,500cpmであった。これを保存して26日後(この間に89Srは70%に減衰する。)に再び測定したところ,1,850cpmであった。別に89Sr10-8μcを同様な沈殿として測定して530cpmを,また,90Srについては同じく10-3μcを90Yの分離直後に測定して450cpm,約20日後に測定して1,000cpmを得た。
 これらのデータから原液に含まれていた水酸化物を分離した時刻における 89Srおよび 90Srのμc数を算出せよ。ただし,測定はすべて同一条件で行なったものとし、また cpm値はバックグラウンドを差し引いた値で,操作中Srの損失はなかったものと仮定する。90Y の半減期は64時間である。
(2)14C を含むタンパク質の加水分解生成物中の放射性アスパラギン酸を定量したい。まず試料溶液に非放射性のアスパラギン酸50mgを添加し,よく混合してから分離,精製処理を行ない,その中から分離した8.0mgのアスパラギン酸について放射能を測定したところ,1,288cpmであった。次に残りの部分について新たに60mgの非放射性のアスパラギン酸を追加し,再び分離,精製を行なって,その中から分離したアスパラギソ酸の重量と放射能を測定したところ,それぞれ8.8mg,810cpmであった。もとの加水分解生成物中に含まれていた放射性アスパラギン酸の量は何mgか。

生 物 学

第1問 次の文を読んで,ある特定な電離放射線による特定な集団(たとえば日本国民)の遺伝有意線量を推定するために必要な項目3つを,下に示した項目((イ)〜(ヲ))の中から選び出せ。
 電離放射線による遺伝的障害の場合には,問題の組織線量は生殖腺の累積線量であり,線量―効果関係は直線的であるという証拠がある。この場合には可能な潜在的効果の代りに,個々の生殖腺線量をそのまま用い,それに照射された個人が将来持つべき子供の数を荷重係数としてかけることが妥当であろう。これを基礎にして遺伝有意線量が次のように定義される。すなわち,それは集団中の幾人かの人が実際に受けた線量から生ずる全体の遺伝的障害と同じだけの障害を期待できるような集団各人の平均の線量である。

(イ)その集団を形成しているものの各年令層における人数
(ロ)平均出生率
(ハ)各年令層の平均出生率
(ニ)結婚率
(ホ)結婚年令
(ヘ)平均寿命
(ト)各年令層における死亡率
(チ)平均生殖腺被曝線量
(リ)各年令層における平均生殖腺被曝線量
(ヌ)自然に起こる遺伝的障害の発生率
(ル)胎児の被曝線量
(ヲ)被曝の線量率

第2問 次の文中の___部分に適当な語句を入れよ。
 ただし,___の長さは答えの長さとは関係ない。
 被曝線量が同じでも,被曝の形式により身体障害の程度は違ってくる。たとえば  1  に被曝した場合と  2  にわたり同一線量を被曝した場合とでは非常に異なる。一般に前者の方が,後者の場合より障害の程度がはるかに大である。この1つの理由は,後者の場合はいわゆる  3  なる現象があるためであろう。一部には  4  が生ずるためであるとする学者もあるが,この現象についてはいまだ明らかな証拠がない。むしろ否定的に傾いている。

第3問 次の文中の___の部分に適当な語句を,下に示した語句((イ)〜(カ))の中から選べ。
 身体内のいろいろの臓器には放射線に対する感受性の差があるといわれているが,この大小をきめることは簡単ではない。従来  1  は非常に感受性が大とされているが,それは照射後  2  血球数の減少等の症状があらわれるまでの期間が比較的  3  ことや,比較的小線量でかかる症状が認められるためである。この症状は比較的早く回復する。一方,  4  を起こす線量はかなり大であり,また  5  も数ヵ月から数年に及ぶこともある。しかしこのことから後者の方が前者よりも感受性が小であるとは簡単にいい切れないかもしれない。後者はいったん起こると回復しがたいものであり,また検査法が進歩すれば,小線量でも早くこの症状を発見しうるようになるかもしれないからである。放射線感受性の大小と放射線障害の大小ととは必ずしも一致しない。

(イ)脱 毛 (ロ)甲状腺 (ハ)血 管
(ニ)皮 ふ (ホ)生殖腺 (ヘ)短 い
(ト)紅 斑 (チ)白内障 (リ)長 い
(ヌ)赤   (ル)潜伏期 (ヲ)白
(ワ)造血臓器(カ)回復期間

第4問 次の文中の___の部分に適当な告句を,下に示した語句((イ)〜(ヌ))の中から選べ。
 ICRPが1958年9月に出した勧告では,次のように許容線量を定義している。
 人類が進化してきた環境条件から  1  離れることは  2  をもたらすかもしれない。そこで  3  による被曝のほかに,電解放射集に長く連続的に被曝することは,ある種の危険を含むと想像される。しかし,人類は電離放射線を全く使用することなしにすませることはできないので,実際上問題は,放射線線量を個人および集団全般に  4  程度にまで制限することである。この量が「許容線量」と呼ばれるものである。………全集団に対する  5  は,主として遺伝的影響に関する考察によって制限される。

(イ)自然放射線
(ロ)いくぶんでも
(ハ)絶対に害がない
(ニ)非常に
(ホ)生殖腺の許容線量
(ヘ)体表面における許容線量
(ト)有害な影響の危険
(チ)医学的に使用される放射線
(リ)有益な結果
(ヌ)許容不能ではないような危険を伴う

〔第 2 種〕
法    令

 「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」及びその関係法令につき解答せよ。

第1問

(1)政令で定める数量以下の密封された放射性同位元素を使用しようとする者は,あらかじめ,科学技術庁長官に届け出なければならないこととなっているが,この数量はどのように定められているか。
(2)放射線作業従事者の被曝放射線量は,危険時の緊急作業を行なう場合を除き,最大許容被曝線量及び最大許容集積線量をこえないようにしなければならないが,最大許容被曝線量は,どのように定められているか。
(3)管理区域随時立入者の許容被曝線量は,どのように定められているか。

第2問 次の文章中正しいものには○印を,誤っているものには×印をつけ,誤っている場合にはその理由を簡単にしるせ。

(1)1キュリーの密封された放射性同位元素を非破壊検査のため随時移動させて使用する場合には,管理区域の境界に,さくその他の人がみだりに立ち入らないようにするための施設を設ける必要はない。
(2)使用者は,放射性同位元素又は放射線発生装置の使用を開始した日から30日以内に,放射線障害予防規定を作成しなければならない。
(3)使用者は,同一事業所について,放射線取扱主任者を3人選任しても差し支えない。
(4)使用者が放射線取扱主任者を解任する場合にはあらかじめ,その旨を科学技術庁長官に届け出なければならない。
(5)販売業者は,放射性同位元素を使用者,他の販売業者又は廃棄業者から自由に譲り受けることができる。
(6)届出使用者から運搬を委託された者は,放射性同位元素を自動車によって運搬する場合においては,運輸省令で定める技術上の基準に従ってしなければならない。
(7)届出使用者は,届け出た放射性同位元素の種類及び数量を変更するときは,あらかじめ,その旨を科学技術庁長官に届け出なければならないが,届け出た使用の場所を変更するときは,変更したのちに,その旨を科学技術庁長官に届け出ればよい。

第3問 次の文章中の___のうちに入る適当な語句を番号とともにしるせ。

(1)放射線作業従事者とは,放射性同位元素,放射線発生装置又は放射性同位元素によって汚染された物の  1  のために放射線施設又は  2    3  をいう。
(2)最大許容集積線量は,放射線作業従業者についての一定時点における許容集積線量であるが,Dを許容集積線量とし,  4  とした場合に,  5  の式によって算出される数値(単位レム)である。ただし,事故による被曝を受けた場合等については,例外である。
(3)放射線施設に火災が起こったことにより,放射線障害が発生するおそれがある場合において,放射性同位元素を他の場所に移す余裕があるときには,必要に応じてこれを  6  ,その場所の周囲には,  7    8  等を設け,かつ見張人をつけることにより,関係者以外の者が立ち入ることを禁止しなければならない。
(4)使用施設,詰替施設,廃棄物詰替施設,貯蔵施設,廃棄物貯蔵施設又は廃棄施設に立ち入る者は,放射線取扱主任者がこの法律若しくはこの法律に基く命令又は  9  の実施を確保するためにする指示に従わなければならない。
(5)貯蔵施設には,貯蔵室又は  10  を設けなければならない。ただし,  11    12  の容器に入れて保管する場合には,この限りでない。
(6)人が常時出入りする貯蔵施設の出入口は,  13  としなければならない。
(7)  14  以下の密封された放射性同位元素を使用する場合には,使用施設の主要構造等を  15  とし,又は  16  で造ることを要しない。
(8)届出使用者は,その  17  の位置,  18  及び設備を政令で定める技術上の基準に適合するように維持しなければならない。
(9)放射線を放出する同位元素で密封されたものの数量が  19  以下のものは,放射性同位元素の定義から除かれている。
(10)  20  以下の密封された放射性同位元素のみを使用する工場又は事業所については,第2種放射線取扱主任者免状を有する者を放射線取扱主任者に選任することができる。

管理技術

第1問 放射性同位元素の放出する放射線の種類を3つあげ,その物理的特性を簡単にしるせ。

第2問 次の文中の___のうちに入れる適当な語句を番号とともにしるせ。

(1)光電効果は主としてガンマ線の  1  いエネルギー範囲で問題になり,その確率は物質の  2  のほぼ  3  乗に比例する。
(2)コンプトン散乱は  4  によってガンマ線が散乱される現象であって,散乱されたガンマ線はもとのガンマ線よりもエネルギーが  5  い。
(3)ベータ線が物質に衝突して減速されるさいに,その  6  の一部を電磁波の形で放射する。これを  7  という。
(4)  8  が物質中でとどまると陰電子と結合して消滅し,  9  MeVの光子2個を  10  方向に出す。

第3問 ある密封された放射性同位元素60ミリキュリーを使用する場合に,線源から2メートルの距離まで作業者が常時立ち入れるようにするには,線源を少なくとも何センチメートルの厚さの鉛でしゃへいしなければならないか。ただし,作業時間は1週40時間,この放射性同位元素1キュリーから1メートル離れた場所における放射線量率は1.33r/hr,鉛の半価層は12ミリメートルとする。

第4問 A,B,Cの3つのガラス製の小びんの中に数ミリキュリーの14C,60Co,131Iを別々に入れておいたが,レッテルがはがれてしまった。これをG-M計数管式サーベイメーターで測定したところ

(イ)Aではほとんどバックグラウンドと差がなく
(ロ)Bではカウント数が著しく増加したが,びんとサーベイメーターとの間に厚さ10ミリメートルの鉛板を入れたところ数十分の1に減少し,
(ハ)Cでは同じく厚さ10ミリメートルの鉛板によってカウント数は半減したにすぎなかった。

 A,B,Cの内容物はそれぞれ何か判定し,その理由を簡単に述べよ。

第5問 購入Lたとき10キュリーあった60Coは,2.6年たったときおよそ何キュリーになっているか。

第6問 ガンマ線により被曝するおそれのある業務に従事している場合に,どのような身体的障害に常に注意していなければならないか。

第7問 密封された放射性同位元素を非破壊検査の目的で使用する場合に,放射性物質の漏えいにより周囲が汚染しているかどうかを確かめるにはどのような方法をとればよいか。

第8問 次の用語の定義を簡単に述べよ。

(1)質量数
(2)壊変定数
(3)レ ム