重水専門部会の解散


 重水専門部会は昭和29年度以降政府が助成を続けてきた各種重水製造方式およびその組合せについて研究成果を検討し、重水製造方式確立のための問題点を抽出することを目的として昭和33年4月4日に設置された。部会の構成員は千谷部会長以下8名であり、昭和33年6月11日に第1回専門部会が開催されて以降、同年8月19日、12月19日、34年3月25日の4回にわたり部会が開催された。その間、交換反応、水蒸留、回収電解の組合せによる重水の製造方式、水素液化精留法を主体とした製造方式、二重温度交換法を主体とした製造方式を中心とて重水製造技術確立のための技術的、経済的の審議を行い、その審議結果は昭和33年10月8日に中間報告書として原子力委員全委員長に報告された。さらにその後審議を重ねた結果一応の結論に到達したので昭和34年5月21日に答申書が千谷部会長から原子力委員会委員長に提出された。本答申書の提出によって、重水専門部会は現段階での重水製造方式確立のための審議事項は十分検討され、その設置の目標は達成されたものと認められたので、原子力委員会は本専門部会を解散することに決定した。