アメリカにおける高分子分野の放射線化学について

エール大学留学報告


 本稿は昭和32年度原子力留学生として同年9月から翌33年9月まで約1ヵ年にわたってアメリカコネチカット州ニュー・ヘブン市のエール大学大学院化学工学科において、主として同科のR.H.Bretton博士の下に高分子化合物の合成および改質における放射線の利用について研究を行った特許庁審査第三部高分子材料審査官鈴木杏一氏の報告書の一部であって、編集上の都合から若干手を加えたものである。なお当然のことながらこれはあくまでも同氏個人の観察、体験にもとづく感想、意見であることを念のため申し添える。


は し が き

 エール大学はコロンビア大学、プリンストン大学、ハーバード大学、MIT、ペンシルバニア大学、ジョンズホプキンス大学、コーネル大学、ロチェスタ一大学の他の8大学とともにブルックヘブン国立研究所傘下の研究グループに属し、1951年以来Co60(400キュリー)のγ線源を用いて有機化合物、特にビニル化合物の照射研究を行ってきたが、中でもエチレンのγ線による加圧重合に関する成果は米国原子力委員会において工業化の可能性のあるものとして注目された。

 米国における高分子化合物の合成ならびに改善のための放射線(高エネルギー電子線、γ線、強X線、高速中性子束等)の利用研究は、各大学(ミシガン大学、カリフオルニア大学、エール大学、MIT、コロンビア大学、ノースウェスタン大学、ノースカロライナ大学、ブルックリン理工学研究所等)、AEC管轄の各国立研究所(ブルックヘブン国立研究所、オークリッジ国立研究所等)、陸、海、空軍および民間会社(ゼネラルエレクトリックス、デュポン、ダウケミカル、Esso Research&Engineering Co.等)において活発に行われており、それらの研究成果はソ連を含む諸外国の該当分野の研究とともにThe Radiation Effects InformationCenterが洩れなく情報サービスを行っており、研究者の有用な資料となっている。一方この種のものとしては英国のハーウェル研究所から出された抄録も一部の研究者に利用されている。そして一般に大学におけるこれらの研究はAEC、空軍および海軍からの資金援助によるものが多い印象を受けた。

エール大学における放射線照射によるグラフト共重合の研究

 ビニル化合物の放射線重合、ゴム、ポリエチレン、ケイ素樹脂等の高分子材料の放射線照射による架橋化その他重合物の放射線照射による影響(架橋型、崩壊型またはその中間のものを含む)等が1950年前後から上記の大学、研究所あるいは民間会社等で研究されてきたが、特に放射線照射による高分子鎖のイオン化ないしラジカル発生が容易となったために、今までに作られた組合せとは異なった新しい組合せのグラフト共重合体が得られるようになり、重合体に別個の化学性および物理性を与えることが可能となった。これら該照射によるグラフト共重合体の製造を簡単に説明すれば、付加重合体あるいは縮合重合体にかぎらず高分子化合物(バックボーンポリマーたとえば合成ゴム)上に放射線(たとえばCo60からのγ線、ヴァン・ド・グラーフ型加速器からの高エネルギー電子線等)照射により遊離1次ラジカルを発生させ、これと他の種類の単量体(たとえばアクリロニトリル)とを接触せしめることにより該ラジカル生起点から単量体の単独重合を進展させていわゆる接枝(グラフト)を行うことである。この研究についてはわたくしが留学するまでにD.S.Ballantine,B.Manowitz,R.B.Mesrobian(米)、J.C.Bevington,D.E.Eaves(英)、A.Chapiro,M.Magat(仏)等があいついでこのグラフト共重合化に関する研究結果を発表していたが、かれらの採択した方法はいずれも液状重合性単量体を固体重合体にグラフトする方法であって該共重合反応中のラジカルの挙動の追跡を連続的に検討していなかった。そこでわたくしは常態で気相である単量体を使用することにより照射反応中の圧力変化から反応動力学を検討しうることに着目し、「γ線照射による気相ー固相のグラフト共重合の動力学的研究」なるテーマを選んだのである。これは当時文献未載のものであり、種々の新しい現象を発見することができた。帰国までに行った研究は、

(イ)塩化ビニルの単独気相γ線重合(予備実験)
(ロ)エチレンの単独気相γ線重合(予備実験)
(ハ)ブタジエンー1.3の単独気相γ線重合
(ニ) ポリエチレンフィルム(厚さ3.5および11ミル)のγ線照射
(ホ)塩化ビニル・ポリエチレン系グラフト共重合反応動力学(γ線照射)
(へ)ブタジエンー1.3・ポリエチレン系グラフト共重合反応動力学(γ線照射)
(ト)エチレン・ポリエチレン系グラフト共重合(γ線 照射)

 等であり、特に(ホ)、(へ)、(ト)については気相単量体の圧力、ポリエチレンの厚さおよび表面積を種々変化せしめて単量体のガス圧変化から照射効果を検討した。(ホ)については1次の拡散律則と化学反応の混成、(へ)については常圧下では0次の化学反応、加圧下では0〜1次の拡散律則と化学反応との混成反応であることが判明した。これらのガス状単量体のγ線照射重合においては1次ラジカルの生成ないしイオン化現象は照射強度および単量体圧力に支配され、70℃付近までは反応温度の影響が無視できることがあらかじめ確かめられたので、すべての前記の重合ないし共重合反応は室温下で行われた。また重合体をイオン化放射線で照射する場合に架橋型と分解型があること、単量体の中には照射中顕著な分解を起すものがあることならびに同時照射による該グラフト共重合を行う場合にはグラフトすべき単量体が独立に単独重合を行う種類のものがあるが、これはグラフト共重合反応動力学の研究上から避けるべきであること等を勘案して単量体ならびに重合体の組合せの選択を上のごとく定めたのである。

 一方照射量はFe++→Fe+++(0.8N硫酸中)によって決定されるいわゆる化学的方法により測定されたが、通算100万レントゲン前後で該共重合反応は終結反応へと移行し、1回の照射反応には2〜3日を要した。これらの詳細をまとめた論文は帰国の際にBret-ton博士に提出したが、近く連名で米国の関係誌に掲載されるはずである。一般に重合体を照射する実験において注意すべきことは、

(1)照射時の雰囲気が空気中である場合と真空中あるいは不活性ガス中である場合とでは反応機構が異なること、すなわち前者の場合には酸素の存在のため分子の主鎖上の過酸化物の生成、さらには切断が顕著となり、架橋型に属する重合体でも分解を起すことがある。

(2)照射処理後においても重合体の表面および内部にラジカルが残存する場合が多く、これがさらに酸素と接触する機会があると次第にその物理性の劣化を導くこと、たとえばポリエチレンにブタジエン-1.3をグラフト共重合を行った場合反応体を照射源の影響から隔離しても長時間空気中に放置するときは酸化物生成による重量の増加が認められかつ褪黄色に着色したこと。

(3)特にグラフト共重合のための照射ではグラフトすべき単量体を重合体とともに同時照射せしめるか、または重合体を酸素の存在でまたは不存在下であらかじめ照射した後にこのラジカルの生成した重合体を単量体と接触せしめるかによって反応機構が異なってくること、すなわち同時照射の場合には単量体の単独重合反応および分解現象の生起が避けがたいこと。

等があげられよう。

 高分子化合物にかぎらず一般に放射線化学の実験では特に大量線量を取り扱う関係から研究者に対する防御の点には特に注意が払われ、遠隔操作(マニピュレーター式、プーレイ式、線源沈下式、被照射体移動式等)、二重隔離室の設置、厚肉鉛ガラスまたは臭化亜鉛溶液の水槽からなる覗き窓、重質コンクリート(比重3.5〜4.0)の使用のほか、万一多量の曝射があったときはただちに自動的に警報され(たとえばBeckmanMX−3A Radiation Meterを使用)、さらに直接放射性同位元素(F.P.)を身近に取り扱う所では手足および衣服の汚染検査を室の出入および帰宅のおりに行うことが一般に要求されている。なお、毎週フィルムバッジの検査、また3ヵ月ごとに赤血球数の検査が行われた。

 遮蔽壁の厚さはホットサイドの線量率を求め、次いで使用した材料の線吸収係数およびコールドサイドの許容線量率を求めて決定する。また特に大量線量に対する厚い遮蔽壁の場合にはbuild−up factorによる補正を行う訳であるが、国連放射線委員会で検討された人体に対する最大許容線量は300ミリレム/週であり、長時間連続操作のための安全係数をとってその1/10程度の30ミリレム/週となるよう照射セルが設計されるべきことが要求されよう。エール大学でわれわれが使用していた装置の測定側の外壁部分ではCo60のpigのカプセルを取り、γ線をそのまま曝射せしめた場合1〜6ミリレム/時(場所により異なる)、カプセルをした場合には0ミリレム/時となるように設計されている。

 高分子化合物の合成にかぎらず照射時に圧力変化等の連続測定を行う必要がある場合には線源を下から上方へ垂直移動せしめる型のほうが望ましい。なぜならば上方から下方へ垂直移動させて被照射体または反応系を包含するシリンダーをおおう型の場合には測定器を該シリンダーの下方のout-letから誘導せしめねばならないので生成物による管の閉塞等の欠点があって望ましくない。なお、エール大学化学工学教室で使用したCo60の線源はアルミニウム製収容力プセルのバスケットを厚鉛板で囲んだものをさらにステンレススチールをもって収容した形式のもので、ブルックヘブン国立研究所から貸与されており、近く新しい線源と交換する予定であった。

 次に参考までに同教室でBretton博士指導の下に行う1958〜59年度のこの分野の大学院学生研究テーマとしては、

(1)液相塩化ビニルの(γ線)・単独塊状重合の反応動力学

(2)プロパン、ブタン、ペンタン等のγ線活性化によるハロゲン化

(3) 反応連鎖移動剤(chain transfer agent)を使用して低分子化合物のγ線照射により発生したラジカルの挙動を追跡する研究等が予定されていた。

米国におけるおもな放射線照射施設とその活動状況

 一般に放射線化学において必要とするγ線源たとえばCo60ならびにCs137の線源強度は少なくとも100キュリー以上のほうが研究の上から能率的であり、多くの民間会社および国立研究所ではほとんどキロキュリーのオーダーの線源を多段階そろえている所が多いが、そのおもな施設状態をしるすと下の表に示すとおりである。


 研 究 所


民間会社


 高分子放射線化学研究分野における他の機関の活動状況

 グラフト共重合を放射線照射で行う研究はエール大学のほかにはD.S.Ballantine,B.Manowitz,D.J.Metz,P.Colombu,A.Glines等のブルックヘブン国立研究所、Mark等のPolymer Research Inst.,Poly-technic Inst.of Brooklyn(ただしブルックヘブン国立研究所と共同研究であり、Upton.N.Y.の同研究所にて実験を行っている。)、デュポン、ダウケミカル等で行われており、最近の流行の研究課題として研究報告も相当数見られる。一方欧州でのこの方面の研究ではA.Chapiro&M.Magat(仏)(Centre National dela Recherche Scientifique)ならびにJ.C.Bevington&D.E. Eaves(英)(Birmingham Univ.,Birmingham,England)の両所が断然光っており、特に前者は最も基礎的かつ広範囲の研究を行っている印象を受けた。

 さらに従来大学研究室が先鞭をつけた単量体(たとえば塩化ビニル、アクリロニトリル等のビニル化合物)の照射重合および重合体(たとえば天然または合成ゴム、ポリエチレン、ポリシロキサン等)の照射改質等の研究はSisman&Bopp(オークリッジ国立研究所)、Lawton&Bueche(G.E.;Schenectady,N.Y.)等のほか多数の民間会社および軍研究所において引き続いて行われ枚挙に暇がないが、今後ますますその実用化研究が活発となりつつある。しかしながら大学研究室でのこの方面の理論的研究は放射線によるイオン化ないしラジカル発生現象の追跡が困難なためもあってかそれほど徹底的に究明されておらず、むしろ該当技術の応用化研究が民間会社、軍等のclassifiedresearchとして内蔵されていく傾向にあるとの印象を受けた。

 現在工業化されている商品としてはGE社(生産はマサチューセッツ州のPittsfield工場)のイラセン(Irrathene)が知られており、共振変圧器型加速装置により発生せしめた高エネルギー電子線の照射量を変化させたり、カーボンブラックを含有させたりして種種の商品を市販している。一方天然ゴムおよび合成ゴムをγ線または高エネルギー電子線照射により架橋化し、加硫工程を省略する方法は軍研究所で詳細に研究されているが民間会社では市販している情報は聞かなかった。一方ポリエステル(たとえばデークロン)等合成繊維原料の照射架橋方法もノースカロライナ大学等で研究されてきたが、これは合成繊維のグラフト共重合処理(たとえば染色性改善のためビニルピリジンのごとき単量体をグラフトさせる)という見地に立って近い将来工業化の問題を含む重要な課題である。一方天然繊維素、再生繊維素あるいは半合成繊維素(たとえば酢酸セルローズ)の直接照射処理およびグラフト共重合照射は繊維素自体が最も照射に対して崩壊しやすい型に属するものであるためプラスの実験結果がでていないが(日本へデュボン社が出願した特許出願公告昭和33−8547号には上記の繊維の照射によるグラフト化処理方法が可能と記載されている)、媒体の種類および反応条件を適当に選択することにより後処理方法として有用なものとなる可能性を包含している。また低温におけるイオン化照射の結果生じた遊離ラジカルの凍結ならびに各種のガス状有機低分子化合物の照射により生じたラジカルの生長消滅現象の追跡がGE中央研究所(Schenectady.N.Y.)のLawtonの所で行われていたが、これらは放射線化学の理論的解明の上から興味ある研究であると思った。

 さらに有機および無機の低分子化合物の合成における放射線の利用研究は脂肪属および芳香族炭化水素のハロゲン化、ベンゼンと水とからのフェノール、アンモニアガスからのヒドラジン、空中窒素と酸素からのNOおよびN02等多方面にわたり、ミシガン大学(Martin,Anderson等)、ノートルダム大学(Magee&Burton)、カリフォルニア大学、ノースウェスタン大学(Evanston,III.)、ブルックヘブン国立研究所、オークリッジ国立研究所、アルゴンヌ国立研究所、MIT等でさかんに行われているが、工業化に成功して製造を行っている例は聞かなかった。

 放射線化学で選択すべきイオン化放射線としてなにを選ぶべきかは被照射体の種類、形状および物理性にもとづいて決定される因子を含み議論のあるところであるが、工業的べ−スに立った場合には核分裂生成物からのγ線(なるべく50〜100キュリー以上、ただしあまり多大であると防御の点で難色があるが)、高エネルギー電子線(2MeV以上、ヴァン・ド・グラーフ型または共振変圧器型加速装置による)および原子炉からの放射線があげられよう。γ線は電子線に比べて化合物中の透過率が強大であるため任意形状の物品照射処理が可能であるが、一面γ線を放出する核分裂生成物が高価格であるのと取扱上の不便の点で難がある。核分裂生成物(たとえばCo60、Cs137)は原子炉処理により生産されるものであるから今後の原子炉の建設事情にともなってその価格は変動し、現に1957年にキュリーあたり2〜10ドルであったCo60は1958年度では2〜5ドルとなっており、一方Co60の代用品として英国などで使用されているCs137についてもキュリーあたり14ドルから1〜2ドルとそれぞれの価格は低減している現状にある。Bretton博士の意見では、原子炉自体の下部および側面構造を化学反応用に設計し、被照射化合物を連続循環させるようにした場合には工業化の採算に合うであろうとのことであった。しかしながらこの場合には中性子束照射による物質構成原子の核変換の問題が惹起するのでその遮蔽を行うことが肝要である。照射強度のバラツキ0.1%程度の均一エネルギーが得られ制御が容易であるヴァン・ド・グラーフ加速器からの高エネルギー電子線はもちろん工業化の場合の照射源として有利であるが、厚板の照射には適用不可能なので利用範囲に限度がある。

大学院の講義、その他参考事項

 講義は1957年9月22日〜1958年1月30日までの秋学期と1958年2月3日〜6月初旬までの春学期を通じて行われ、Bretton博士の原子核工学のほか、H.Bliss教授の化学反応動力学、化学工学教室のセミナー等をとり、ほかに物理教室Pollard教授の原子核物理および化学教室のWolfgang博士の放射化学、Bergmann博士の有機合成化学の進歩を聴講した。原子核工学の講座で使用した教科書は下記のごとくであった。

Principles of Nuclear Reactor Engineering(1955年);S.Glasston著

Nuclear Chemical Engineering(1957年);M.Be-nedict&T.H.Pigford著

Nuclear Engineering(1957年);C.F.Bonilla著

 毎週莫大な宿題がだされ、それをするには他の多くの論文を読まねばならないのと中間試験が学期末試験のほかにあるので工学系大学院学生の勉強はたいへんである。

 上記の講座の内容は炉力学、制御および機器、燃料、化学的処理、設計、発電の経済性、各種原子炉の工学的諸問題等多角的しかも専門的なものであり、Bretton博士はブルックヘブン国立研究所の核工学部門に関係しているため講座の内容は生のデータにもとづく具体的なものであった。なお前記の放射化学の講義はごく基礎的な初歩のものであまり得るところがなかった。

 物理学教室にはリニアアクセレレータおよびサイクロトロンがあり、実験核物理学の講座において学生実験のため利用されている。

 ヴァン・ド・グラーフ型加速器は物理、生物物理および医学部に3MeVの出力のものが3基あり、もっぱら研究用に供されている。

 一方他の大学で放射線化学の講座を開講しているところはM.Burton等のノートルダム大学であるが、内容は一般低分子無機および有機化合物を対象とするものであると聞く。

 また米国における放射線化学の分野の研究のための留学先としてどこがよろしいかについて重複するかもしれないが簡単に述べると、

高分子分野では

(大学)ミシガン大学;Ann Arbor,Michigan(Arderson,J.J.Martin等)
   ノースウェスタン大学;Evanstone,Illinois
   ノースカロライナ大学
   エール大学;New Haven,Connecticut
   Polytechnic Inst.of Brooklyn;Brooklyn,N.Y.(ただし研究はBNLにて)

(研究所)ブルックヘブン国立研究所;Upton,Long Island
   オークリッジ国立研究所;Oak Ridge,Tennessee

低分子分野では

(大学)ミシガン大学;Ann Arbor,Michigan
    ノートルダム大学;Notre Dame,Indiana
    MIT;Cambridge,Massachusetts
    カリフォルニア大学(Radiation Lab.)
    コロンビア大学;New York, N. Y.

(研究所)ブルックヘブン国立研究所;Upton,Long Island
   オークリッジ国立研究所;Oak Ridge,Tenessee
   アルゴンヌ国立研究所;Lemont Illinois