原子力委員会日誌

 第14回〜第17回

第14回

〔日 時〕昭和34年4月1日(水)14.00〜16.20

〔議 題〕
(1)ワインバーグ博士の訪日について
(2)IAEAから購入の天然ウランの件について
(3)核融合専門部会の答申について
(4)技術導入について

〔配布資料〕
(1)技術導入について
(2)JRR−3のためのウランの供給についての日本国政府に対する国際原子力機関による援助に関する協定(案)
(3)核融合反応の研究の進め方について
(4)B計画推進要領
(5)核融合専門部会委員の追加について(案)
(6)アルヴィン・M・ワインバーグ博士日程表(案)

審議決定および報告事項

(1)ワインバーグ博士の訪日について
 5月3日から同月15日までのワインバーグ博士訪日日程につき、その原案を了承した。なお細部については相当に今後変更されるかもしれない。

(2)IAEAから購入の天然ウランの件について
 「JRR−3のためのウランの供給についての日本国政府に対する国際原子力機関による援助に関する協定」についてその要点の説明報告を受けた。

(3)核融合専門部会の答申について
 宮田専門委員の追加を決め、B計画を了承し、Bグループの人選および組織について至急具体的に案を練りその促進をはかることになった。

(4)技術導入について
 英国型原子炉の導入具体化にともない、長期の技術提携が問題となりつつあるので、第2号実用炉導入以降の長期需要を勘案し、技術導入についての基本方針を検討することになり、そのため事務局で原案を作成することとなった。

第15回

〔日 時〕昭和34年4月8日(水)13.45〜15.15

〔議 題〕
(1)日本原子力研究所の昭和34事業年度の事業計画(案)について
(2)原子力開発利用基本計画について
(3)イタリアで開催される第6回電子および原子力に関する国際総合展への日本品展示依頼について

〔配布資料〕
(1)昭和34年度原子力開発利用基本計画
(2)昭和34年度日本原子力研究所事業計画(案)
(3)第6回原子力災害補償専門部会議事録
(4)第7回原子炉安全基準専門部会議事録
(5)第8回核燃料経済専門部会議事録

審議決定および報告事項

(1)日本原子力研究所の昭和34事業年度の事業計画(案)について
 整理して事業計画として認めることになった。

(2)原子力開発利用基本計画について
 手なおしをして決定することになった。

(3)イタリアで開催される第6回電子および原子力に関する国際総合展への日本品展示依頼について出品は見込ないが、人の派遣については考慮することになった。

(4)その他
 太田課長からIAEAで企画している国際会議とカナダとの協定の問題の現状について報告があった。

第16回

〔日 時〕昭和34年4月15日(水)14.00〜15.30

〔議 題〕
(1)昭和34年度核原料物質探鉱計画

〔配布資料〕
(1)昭和34年度核原料物質探鉱計画(案)

審議決定および報告事項

(1)昭和34年度核原料物質探鉱計画
 上記の件につき、討議検討を行った結果、一部字句等の修正を行い、これを決定した。
 なお、本件はただちに総理大臣あて上申することになった。

第17回

〔日 時〕昭和34年4月22日(水)14.10〜17.00

〔議 題〕
(1)専門部会の主管課および幹事について
(2)専門部会委員について
(3)原子炉安全審査専門部会の小委員会の追加について
(4)ワインバーグの日程について
(5)ILOの総会について
(6)原電の技術援助契約について
(7)水処理関係技術導入について
(8)南イタリア原子力計画についての報告書

〔配布資料〕
(1)技術導入についての資料
(2)ILO関係資料
(3)専門部会の主管課および幹事について(案)
(4)原子力委員会専門部会委員について
(5)第10回原子炉安全審査専門部会議事録
(6)第10回原子力船専門部会議事録

審議決定および報告事項

(1)専門部会の主管課および幹事について
 原子力局の組織変更にともなう専門部会の主管課および幹事の変更について原案どおり了承された。

(2)専門部会委員について
 専門委員の死亡、転職等にともなう異動について了承された。

(3)原子炉安全審査専門部会の小委員会の追加について
 原研の動力試験炉、臨界実験装置についての審査小委員会が設けられた旨報告があった。

(4)ワインバーグの日程について
 ワインバーグの日程の原案について報告があった。

(5)ILOの総会について
 6月に開催されるILO総会に上提される「労働者に対する電離放射線の防護」についての政府の態度等につき報告があった。

(6)原電の技術援助契約について
 原電とAEAとの技術援助について概要説明があり、内容の検討は原電側の説明を聴取した後に行うこととなった。

(7)水処理関係技術導入について
 標記技術導入の申請について報告があり、その可否については今後検討することとなった。

(8)南イタリア原子力計画についての報告書
 標記についての調査結果について報告があった。