エミィル・ヤンセン氏の来日について


 ノルウェーのローゼンベルグ造船所技師で、原子力船研究の専門技術者であるエミィル・ヤンセン氏は8日5日羽田着来日した。

 同氏は、原子力委員会、原子力局、運輸省、日本原子力研究所、日本原子力産業会議、原子力船調査会、日本船主協会、日本造船工業会が共同して結成した E・ヤンセン氏招聘委員会(委員長、藤岡由夫原子力委員)の招聘により来日したものであるが、9月上旬まで滞日し、日本の原子力関係施設を視察するとともに各所で講演会、懇談会を行うこととなっている。

 ヤンセン氏は今春来日したG・ランダース氏の主宰するシェラー合同原子力研究所の原子力船研究グループの主任であり、同国と事情のよく似たわが国の原子力船開発に多大の示唆が得られるものと期待されているが、同氏の略歴ならびに滞日中の日程は次のとおりである。

エミィル・ヤンセン(EMILJANSEN)氏略歴

出生1926年10月13日

    ノールウェー国 へーグスウンド市

学歴 1951年米国ミシガン州アンアーバー、ミシガン大学でBSの称号を受け(造船学ならびに舶用機関学)、1952年同大学でMSの称号を受けた(造船学ならびに舶用機関学)。MS学位論文には当時(1952年)ミシガン大学で開講中の原子力講座を受入れ執筆した。題目は大型船舶用蒸気タービンについてであった。ミシガン大学における作業にたいし米国船舶協会から賞を受けた。

職 歴 米国オハイオ州クリーブランド市アメリカンシップビルディング社に就職し18ヵ月間大型船舶用蒸気タービン施設の設計に当った。

   1953年11日以降ノールウェー国スタバンジャ−市にわけるローゼンベルグ造船所に勤務、19ヵ月間大型タンカー推進機設計に当る。引き続きローゼンベルグ造船所に籍をおき、1955年7月以降ノールウェーにある合同原子力研究所においで原子力推進機研究に当る。

E. ヤンセン氏日程

8月 5日(月)午後1.40 羽田着、記者会見
   6日(火)午前10.00〜12.00ノルウェー大使館、運輸大臣その他を訪問
   7日(水)午後1.00 一般講演会(産経会館)
   8日(木)午前9.00〜午後4.30 石川島重工業見学
   9日(金)午前9.00〜午後4.30 三菱日本重工業見学
        午後5.00〜7.30歓迎パーテー
  10日(土)  日光
  11日(日)   〃
  12日(月)午前9.00〜12.00 セミナー(経済性)
         午後 原子力委員会と懇談
  13日(火)午前9.00〜12.00 セミナー(水上船、航海計器)
        午後2.00〜4.00 セミナ−(船体設計)
  14日(水)午前、午後 セミナー(安全性)
  15日(木)日本原子力研究所(東海村)見学
  16日(金)午前9.00〜12.00 セミナー(AERI)
  17日(土)午前10.00〜12.00)セミナー(潜水船)
        午後  箱根
  18日(日)      〃 
  19日(月)午前9.00〜12.00 セミナー(PWR1)
        午後2.00〜4.00   〃
  20日(火)午前、午後 セミナー(PWR2)
  21日(水)午前、午後 セミナー(BWR)
  22日(木)午前      〃    〃
  23日(金)午前、午後 セミナー(ガス冷却型)
  24日(土)午前      〃    〃
       午後3.00 羽田発大阪へ
  25日(日)京都、奈良
  26日(月)午後1.00 一般講演会(神戸)
         夜  歓迎パーテー
  27日(火)新三菱重工業神戸造船所見学
  28日(水)川崎重工業見学
  29日(木)神戸周辺見物
  30日(金)播磨造船所見学
  31日(土)三井造船所見学
9月 1日(日)尾道
   2日(月)日立造船(因島)見学
   3日(火)尾道→長崎
   4日(水)三菱造船(長崎)見学
   5日(木)自由時間
   6日(金)長崎→東京
   7日(土)午前10.00〜12.00 帰国挨拶
   8日(日)正午〜午後1.00 送別パーテー
   9日(月)午後9.00 羽田出発

  放射線医学総合研究所

 所在地  東京都千代田区霞ヶ関2の2科学技術庁内
 電話   (58)0678〔直通〕
  または (58)1401〔科学技術庁交換台〕
    内線 321 所長室
        322 管理部長
        323 庶 務