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第156号 原子力委員会メールマガジン 身のまわりの放射線について


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.156 ━━━━━
    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2014年8月8日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 委員からひとこと 身のまわりの放射線について
┣ 会議情報 
┃  (7月29日)
┃   ・平成27年度原子力研究、開発及び利用に関する予算要求の基本方
┃    針について
┃   ・九州電力株式会社川内原子力発電所の発電用原子炉の設置変更許可
┃    (1号及び2号発電用原子炉施設の変更)について(諮問)
┃  (8月5日)
┃   ・九州電力株式会社川内原子力発電所の発電用原子炉の設置変更許可
┃    (1号及び2号発電用原子炉施設の変更)について(答申)
┃   ・原子力人材育成ネットワークにおける「原子力人材育成の今後の進
┃    め方」(案)の検討について
┣ 事務局だより 我が家の節電教育
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・

身のまわりの放射線について

                              中西 友子

 東京電力福島第一原子力発電所の事故以来、放射線や放射能という言葉が毎
日のように日常的に聞かれるようになった。個人で放射線測定器を購入して日
常的に放射線の測定を行っている人も多いようである。今ほど、放射線につい
て興味を持ち、もっと知りたいと思っている人が大勢いることは無いだろう。
 そんな中、身近に存在する放射線についてどの程度正確な説明がなされてい
るのかという点に若干の危惧を抱かざるを得ない。私の研究者としてのもとも
との専門は放射化学という分野である。一般の人にどうやって放射線について
正しく知ってもらうのか。原子力発電と共に、身近に存在する放射線や天然に
存在する放射能についての感覚をどのくらい持ってもらえるか、その説明の道
筋を考えていくことは放射線に携わる者としての大きな責務であることを痛感
している。放射能とは無縁だった人々が自然の放射能についての正しい感覚を
持つことができるかどうかが、放射能に対する科学的な認識や判断力が培われ
る一番の近道だからである。
 天然の放射能については、例えばカリウム40という放射性核種がよく引き
合いに出される。私たちの身体にカリウムは必須の元素だが、この中には僅か
ながら必ずこの放射性核種が含まれている。よって通常の大人は一人当たり約
4000ベクレルほどの放射線を出している。犬や猫も同様であり、抱きかかえ
ると少なくとも数百ベクレル位の放射線を浴びていることになる。このような
人間を含めた生物の体内だけでなく、日常利用しているガラスやプラスチック
にもカリウムが含まれている。プラスチックのサングラスよりもガラスのメガ
ネの方がカリウムの含量が多く、その分、目への照射量が多いことが判ってい
る。勿論この程度の放射線量が我々に影響を与えることは無い。
 またこのような天然の放射性核種については、とかくカリウム40ばかりが
引き合いに出される傾向があるようだが、もっといろいろな他の例も提示して
いくべきだろう。例えばコップ一杯の水を飲むと、水に含まれる水素元素の放
射性同位体であるトリチウムがどの位入っているのか、ひと呼吸すればその吸
い込む息の中にどの位の放射性炭素を含む二酸化炭素があるのか、地下室のラ
ドンレベルはどの位変化するのか、こんなデータをもっと正確な形で示してい
くことが放射線に対する正確な認識が得られる第一歩であろう。
 このようなことから、このコラムでは、身近に存在する放射線の存在の実態
と、放射線がどのように利用されているかについて、何回かに分けて述べてい
きたい。

●次号は岡委員長からのひとことです!

━・・・━━ 会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・
●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は原則として霞ヶ
関にある合同庁舎8号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内
や配布資料は、すべて原子力委員会ウェブサイトで御覧いただけます。

●7月29日(火)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイト
に掲載される議事録を御覧ください。
【議題1】平成27年度原子力研究、開発及び利用に関する予算要求の基本方
針について
<主なやりとり等>
 事務局から、「平成27年度原子力研究、開発及び利用に関する予算要求の
基本方針(案)」の説明を行い、この案を基本方針とすることを原子力委員会
として決定しました。

【議題2】九州電力株式会社川内原子力発電所の発電用原子炉の設置変更許可
(1号及び2号発電用原子炉施設の変更)について(諮問)
<主なやりとり等>
 平成26年7月16日付けで原子力規制委員会より原子力委員会に意見照会の
あった、九州電力川内原子力発電所1,2号の原子炉設置変更について、原子
力規制委員会原子力規制庁から説明がありました。

●8月5日(火)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイトに
掲載される議事録を御覧ください。
【議題1】九州電力株式会社川内原子力発電所の発電用原子炉の設置変更許可
(1号及び2号発電用原子炉施設の変更)について(答申)
<主なやりとり等>
 前回委員会で原子力規制委員会原子力規制庁より説明のあった、九州電力株
式会社川内原子力発電所の発電用原子炉の設置変更許可の意見照会について、
事務局より、発電用原子炉が平和の目的以外に利用されるおそれがないものと
認められるとする原子力規制委員会の判断は妥当とする答申案の説明を行い、
原子力委員会として、案のとおり答申することとしました。

【議題2】原子力人材育成ネットワークにおける「原子力人材育成の今後の進
め方」(案)の検討について
<主なやりとり等>
 独立行政法人日本原子力研究開発機構及び一般社団法人 日本原子力産業協
会より、原子力人材育成ネットワークにおける「原子力人材育成の今後の進め
方」(案)の検討について説明があり、委員からは関連分野を学んだ人材が原
子力に興味を持つような方策等について質問がありました。

※資料等は以下のURLで御覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回は8月19日(火)に会議を開催する予定です。詳しくは、以下の開催案内
を御覧ください。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

我が家の節電教育

 我が家では、つけっぱなしのテレビ,室内灯、暖房器具などを、私が小うる
さく消しまわるので煙たがられる。2年前になるが、「電気代の見える化」を
して、家族に「節電教育」をすべしと思い、5千円位の簡易ワットメーターを
買った。これがなかなか面白くて、いろんなものを測ってみた。
 消費電力が大きい物では、先ずエアコン(500W仕様)だが、これが意外
と節電の優等生。コンプレッサーが動いて冷房していると200W程度に上が
るが、多くの時間は送風モードで15W位に下がる。真夏の午後でも消費電力
は平均100W〜150Wで電気代が一時間で3円〜4円程度で済む。拙宅の
廊下の天井灯(60W 球が3個ある)をこまめに消せばこれ位の節電は難しく
ない。次に冷蔵庫、これはかなり電気を喰う。真夏の午後はずっと150W前後
で唸っており、100円/日はかかる。とは言え冷蔵庫は止められないので致し方
なし。我が家のテレビは32インチで平均66W(待機時が意外に高く22W)、一日
10時間視聴しても20円以下なのでまあまあ。パソコンは15W 程度だから一日
5時間使っても2円程度で安心。
 私の一番のおすすめ節電策は扇風機。これは24時間使っても電気代が10円
程度で済むという優れモノ。サラサラと肌にあたる風は心地よい。最近読んだ
新聞記事では、年間9千時間の中で電力消費のピーク時間はわずか1%、とこ
ろがそのピーク対策は設備投資の10%〜15%を占めるという。
 我が家の財布と我が国の電力事情を憂うと、「うるさ親父」は当分やめられ
ない。

(貞安)

●次号配信は、平成26年8月29日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
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○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
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