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委員会の動き

定例及び臨時会議


第32回(臨時)

〔日時〕1994年9月2日(金)10:30~

〔議題〕
(1)原子力委員会専門委員の変更について

〔審議事項〕
(1)議事録の確認
 事務局作成の「第31回原子力委員会定例会議議事録」が了承された。

(2)原子力委員会専門委員の変更について
 標記の件について、事務局から資料に基づき説明がなされ、了承された。
 (資料1)

第33回(臨時)

〔日時〕1994年9月9日(金)10:30~

〔議題〕
(1)平成7年度原子力関係経費の見積りについて

〔審議事項〕
(1)議事録の確認
 事務局作成の「第32回原子力委員会臨時会議議事録」が了承された。

(2)平成7年度原子力関係経費の見積りについて
 標記の件について、事務局から資料に基づき説明がなされ、さらに、委員からの質問に応じ、関係省庁における平成7年度予算概算要求の内容について補足説明があった後、審議した結果、原案のとおり決定し、内閣総理大臣あて報告することとした。
 (決定1)

第34回(定例)

〔日時〕1994年9月13日(火)10:30~

〔議題〕
(1)特定放射光施設の共用の促進に関する基本的な方針について
(2)原子力委員会専門委員の変更について

〔審議事項〕
(1)議事録の確認
 事務局作成の「第33回原子力委員会臨時会議議事録」が了承された。

(2)特定放射光施設の共用の促進に関する基本的な方針について
 標記の件について、科学技術庁から資料に基づき説明があり、
  • このような大型プロジェクトは、技術支援体制が重要であるので、その点を十分に配慮すべきである。
  • 知的所有権の取扱いは、公共財という側面と、利用者本位という側面との調整に十分配慮することが必要である。
  • 運営に当たっては、国際協力の観点に配慮することも重要である。
 等の意見が出され、審議した結果、了承された。
 (資料2)

(3)原子力委員会専門委員の変更について
 標記の件について、事務局から資料に基づき説明がなされ、了承された。(資料3)

第35回(臨時)

〔日時〕1994年9月16日(金)10:30~

〔議題〕
(1)田中委員長の海外出張について

〔審議事項〕
(1)議事録の確認
 事務局作成の「第34回原子力委員会定例会議議事録」が了承された。

(2)田中委員長の海外出張について
 事務局から、田中委員長が1994年9月17日(土)から9月24日(土)までの8日間、第38回国際原子力機関(IAEA)総会に政府代表として出席し代表演説を行うとともに、ブリックスIAEA事務局長及び各国要人との会談並びに欧州原子核研究機関の視察のため、オーストリア及びスイスヘ海外出張する旨説明がなされ、了承された。

第36回(定例)

〔日時〕1994年9月20日(火)10:30~

〔議題〕
(1)伊原委員の海外出張について

〔審議事項〕
(1)議事録の確認
 事務局作成の「第35回原子力委員会臨時会議議事録」が了承された。

(2)伊原委員の海外出張について
 伊原委員が1994年10月1日(土)から10月13日(木)までの13日間、ENC'94への出席並びにラザフォード・アップルトン研究所及びドイツ・エレクトリック・シンクロトロン財団の視察のため、フランス、英国及びドイツヘ海外出張する旨説明がなされ、了承された。

第37回(定例)

〔日時〕1994年9月27日(火)10:30~

〔議題〕
(1)田中委員長の海外出張報告について

〔審議事項〕 (1)議事録の確認
 事務局作成の「第36回原子力委員会定例会議議事録」が了承された。

(2)田中委員長の海外出張報告について
 事務局から資料に基づき、田中委員長の1994年9月17日(土)から9月24日(土)までの8日間のオーストリア及びスイスヘの海外出張における第38回国際原子力機関(IAEA)総会での政府代表演説並びにブリックスIAEA事務局長、ルビロワ仏原子力庁長官、オレアリー米エネルギー省長官、金韓国科学技術処大臣及びドライフス スイス内務大臣との会談の模様等について報告があった。(資料4)

第38回(臨時)

〔日時〕1994年9月30日(金)10:30~

〔議題〕
(1)第38回IAEA総会の結果について

〔審議事項〕
(1)議事録の確認
 事務局作成の「第37回原子力委員会定例会議議事録」が了承された。

(2)第38回IAEA総会の結果について
 事務局から資料に基づき、1994年9月19日(月)から9月23日(金)までオーストリアのウィーンにおいて開催された第38回IAEA総会の結果について報告があり、「放射性廃棄物管理の安全確保」に関する決議、「核物質の不法取引に対する対策」に関する決議及び「北朝鮮の保障措置協定履行」に関する決議について、重要性を認識し、特に放射性廃棄物に関する国際条約の策定について我が国としても適切な対応が必要である等の意見があった。(資料5)


資料1
原子力委員会専門委員の変更について
1994年9月2日(金)
原子力委員会
  1. 原子力委員会専門委員 戸谷一夫を中原徹に変更し、原子力国際協力に関する事項を調査審議させることとする。
  2. 上記に伴い、所要の手続きを取ることとする。
以上


資料2
特定放射光施設の共用の促進に関する基本的な方針の概要

 この方針は、法律の規定に基づき同法に定める事項毎(第1~第5)に、関係者の活動のガイドラインとして内閣総理大臣が定めるものであり、平成5年9月に科学技術庁長官より航空・電子等技術審議会に諮問された「大型放射光施設(SPring-8)の効果的な利用・運営のあり方について」に係る電子技術部会の中間とりまとめの主旨を反映。
 第1 特定放射光施設の共用の促進に関する基本的な方向
 (1)利用者本位の考え方による運営の実施
  ・広く開かれた施設として最大限に活用するため、利用者本位の考え方により運営

 (2)放射光利用研究の促進
  ・放射光の持つ利用可能性を更に開拓し、施設利用研究の裾野を拡大

 (3)国際交流の推進
  ・特定放射光施設の積極的な活用により、科学技術の国際交流を推進

 第2 施設利用研究に関する事項
 (1)公平な課題選定の実施
  ・透明な手続により公平な利用機会を提供

 (2)適切な技術支援の実施
  ・放射光利用経験の少ない研究者でも抵抗なく利用できるよう適切な支援を実施

 (3)積極的な成果の公表と啓発活動の実施
  ・知的公共財として、利用者による施設利用成果の積極的な公開を期待

 (4)機構の研究機能の向上
  ・中核的研究拠点(COE)として、放射光利用研究促進機構の研究機能を強化

 第3 共用施設及び専用施設の整備に関する事項
 (1)共用施設の整備
  ・高度化を含め、放射光利用研究促進機構と連携して利用者ニーズを適切に反映

 (2)専用施設の整備
  ・専用とする必要性、施設の維持管理能力等を確認

 第4 共用施設及び専用施設の運営に関する事項
 (1)利用しやすい運営の実施
  ・利用窓口の一元化を図るとともに、各種様式等を簡素化

 (2)施設の適切な運営の確保
  ・一体的かつ効率的に維持管理及び運転するとともに、安全管理に万全を期す

 第5 その他特定放射光施設の共用の促進に際し配慮すべき事項
 (1)地元自治体との連携
  ・環境整備の一層の推進を図るため、関係機関と地元自治体は密接に連携

 (2)関係研究機関との連携
  ・他の放射光施設と有機的に連携
以上


資料3
原子力委員会専門委員の変更について
1994年9月13日(火)
原子力委員会
  1. 原子力委員会基盤技術推進専門部会の構成員のうち、須田忠義の辞任を認め、新たに井田勝久を任命する。
  2. 上記に伴い、所要の手続きを取ることとする。
以上


資料4
田中大臣の第38回国際原子力機関(IAEA)総会出席、
各国政府要人との会談等について
平成6年9月27日
原子力局
1.目的
 第38回IAEA総会出席、各国政府要人との会談等

2.期間
 平成6年9月17日(土)~9月24日(土)の8日間

3.随行者
 岡崎原子力局長 他

4.会議、会談等
  (オーストリア、ウィーン)
 9月19日(月)
  ブリックスIAEA事務局長との会談
  ルビロワ仏原子力庁長官との会談
  第38回IAEA総会政府代表演説
  オレアリー米エネルギー省長官との会談
  金韓国科学技術処大臣との会談
  (スイス、ベルン)
 9月20日(火)ドライフス内務大臣との会談
  (同、ジュネーブ)
 9月22日(水)CERN(欧州原子核研究機構)視察

5.IAEA総会政府代表演説(資料)

6.要人会談等の概要
(1)ブリックスIAEA事務局長との会談
 日本の原子力政策について、新長計の内容等について意見交換がなされたほか、北朝鮮問題、核密輸問題については基本的問題意識を確認。その他、保障措置強化、排ガス浄化プロジェクト等に関する日本の協力についてやりとりがなされた。

(2)ルビロワ仏原子力庁長官との会談
 日仏間の原子力協力が非常に良好であること、核燃料リサイクルを基本方針とすることについて、相方の認識の一致を確認したほか、高レベル放射性廃棄物返還輸送が当面の日仏間の重要問題であり,安全かっ確実な輸送を行うこと、またそのことを世界に伝えていくべきことで意見が一致。また,連立政権における原子力政策についての意見交換がなされた。

(3)オレアリー米エネルギー省長官との会談
 先方より、日米間では多くの分野で協力がなされ、既存の協力も拡充していきたい、高速炉協力の件については、日本との協力を反古にするような印象を与えたが、既にコミットした約束は維持したい、今後は保障措置や加速器での新しい協力もある等の発言あり。また、北朝鮮問題について、マルチの協力が必要等の発言があった。
 プルトニウム利用政策については、当方より長計における考え方(余剰Puを持たない、国際的枠組み作り、情報公開等)を説明したのに対し、先方からは、新長計の考え方を評価しつつ透明性の確保は今後他の国との間でも重要になるであろう旨発言あり。
 その他、IAEAにおける女性職員増加の必要性等についてやりとりあり。

(4)金韓国科学技術処大臣との会談
 先方より、これまで基礎科学分野を中心に日韓間で協力が進んでおり、バイオメディカル、学生の交流促進、黄砂の共同研究等の分野につき協力していきたい旨発言あり。原子力については、昨年5月に行われた日韓原子力協議で合意された原子力安全等のプロジェクトを評価するとともに今後とも協力していくことで意見が一致。

(5)ドライフス スイス内務大臣との会談
 先方より、ハイレベルでの日・スイス間の科学技術協力が開始されるこの時期における訪問について感謝を表明(10上旬に第1回円卓会議開催)。若者の科学技術離れに対する方策、欧州原子核研究機構(CERN)における素粒子研究をはじめとする基礎科学分野等における国際協力の意義、環境問題等地球全体の問題に対処していくべきこと等、科学技術全般についての意見交換がなされた。

(6)欧州原子核研究機構(CERN)
 ルウェリン・スミス所長より、CERNの研究活動の意義、国際協力の現状、LHC(大型ハドロン衝突型加速器)計画の概要等について説明があった。LHC計画への資金面での参加問題については、当方より、関係機関に伝える旨発言。その後、CERNで研究活動を行っている折戸東大教授等からLEP(大型電子陽電子衝突型加速器)を中心とした現場説明を受けた。


資料5
第38回IAEA総会の結果について
平成6年9月30日
原子力局
1.期間 平成6年9月19日(月)―9月23日(金)

2.場所 ウィーン(オーストリアセンター)

3.結果概要(主な議題)
①一般演説
 田中大臣を始め、各国代表が演説を行った。

②原子力安全、放射線防護及び放射性廃棄物管理
 6月外交会議において採択された原子力安全条約が、9月20日に署名開放されたこと等が報告された。また、「放射性廃棄物管理の安全確保」に関する決議が採択された。
 (原子力安全条約について我が国は9月20日に署名し、同日の署名国数は38カ国)

③保障措置制度の強化・効率化
 「保障措置制度の強化・効率化」に関する決議が採択され、事務局長は来年3月の理事会に保障措置強化・効率化のための提案を提出すべきこと等が盛り込まれた。

④核物質の密輸問題
 「核物質の不法取引に対する対策」に関する決議が採択され、事務局長はIAEAとして今後更に何ができるか検討し本年12月または遅くとも来年3月の理事会に提案すること等が盛り込まれた。

⑤北朝鮮の保障措置協定履行
 「北朝鮮の保障措置協定履行」に関する決議が採択され、保障措置協定の完全履行を促すこと、IAEA再加盟を求めること等が盛り込まれた。

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