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委員会の決定等 高速増殖原型炉「もんじゅ」の臨界について 平成6年4月5日
原子力委員会委員長談話
動力炉・核燃料開発事業団が福井県敦賀市において建設を進めてきた高速増殖原型炉「もんじゅ」は本日(10時01分)、初臨界に達した。高速増殖炉は、ウラン資源の利用効率を飛躍的に高めることができ、エネルギー資源に乏しい我が国において、将来の原子力発電の主流となるべきものとして、その開発は極めて重要である。 「もんじゅ」は、ナショナル・プロジェクトとして、昭和60年に本格着工し、自主技術による開発を進めてきたが、この「もんじゅ」の臨界は、核燃料リサイクルの中核をなす高速増殖炉の開発が新たな段階に入ったことを示すものである。今後は、炉物理試験等の試験を慎重に進めた後、平成7年12月に本格運転を開始し、高速増殖炉技術の確立を図っていく予定である。 「もんじゅ」の開発に当たっては、幾多の技術的な困難もあったが、これを克服し、臨界に達したことに対し、これまでその開発に当たってきた動力炉・核燃料開発事業団をはじめとする関係者の多大な御努力に深く敬意を表するとともに、福井県、茨城県及びそれぞれの関係自治体各位、電力界、産業界、学界等の関係の各位の御理解、御協力に対し深く感謝の意を表するものである。 今回の臨界を新たなステップとし、なお一層気を引き締め、安全の確保に最大限留意しつつ、高速増殖炉開発を着実に展開してまいる所存であるので、国民の皆様方の格段の御理解、御支援を賜るようお願いする。 |
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