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自然放射線等による被ばく量の表示の変更について

平成元年3月
科学技術庁原子力局


 1977年の国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に基づいて改正された原子炉等規制法、放射線障害防止法等が4月から施行されることを機会に、パンフレット等で従来から使用してきた自然放射線等による被ばく量の表示を以下のように変更することとした。印刷物等の中の表示については、見直し等の際に適宜変更していくこととしている。

1.被ばく線量の単位については、国際単位であるSI単位系が用いられるようになったため、新単位を導入した。(ミリレム→ミリシーベルト)

2.被ばく線量については、実効線量当量(注)による表示とした。医療被ばく(胸のⅩ線撮影、胃の透視)の数値が大きく変わっているのは、主としてこの理由によるものである。

3.自然放射線(宇宙から、大地から、食物から)については、1988年の第37回国連科学委員会報告書による最新のデータに改めた。数値の増減は世界各国のデータが豊富になったこと、自然放射性核種による線量評価に関する知見等が高まったこと、実効線量当量を導入したこと等によるものである。

(注)実効線量当量
 放射線を人体の一部に受けた場合でも、その組織の感受性等を考慮し、体全体への影響度に換算したもの。例えば、人体の一部に受けた放射線の実効線量当量が1ミリシーベルトであるということは、体全体に均等に1ミリシーベルトの放射線をあびた時の影響度と同じであるということである。


PA用の放射線被ばくの表示について





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