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日中原子力協力協定の署名について(談話)


昭和60年7月31日
原子力委員会委員長
竹内 黎一

 昭和58年9月の第3回日中閣僚会議を契機とし、以来6回にわたって日中政府間において交渉の進められてきた日中原子力協力協定の署名が本日行われたことは誠に喜びにたえない。

 本協定は原子力の分野における日中間の協力の基本的な枠組みとなるものであり、今後、この協定に基づいて原子炉の建設・運転及びその安全性、放射性同位元素の利用、ウラン資源の探鉱等日中両国の関心の深い分野について協力が実施されることとなろう。

 本協定においては、原子力の国際協力においても平和利用を確保するとの我が国の原則が貫かれ、国際原子力機関(IAEA)の保障措置の自主的な受入れなどの具体的な措置が盛りこまれ、平和利用の担保が十分図られたことを高く評価している。

 日中両国は、歴史的にも親密な関係を有する隣国同士であり、本協定の署名を機会として原子力分野における両国間の交流が一層拡充され、これを通じ、両国の友好関係の増進が図られることを期待するものである。


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